宇宙戦艦ヤマト2199研究室

宇宙戦艦ヤマト2199の謎や疑問を徹底研究!!
・・・と聞こえはいいですがたぶん勝手な妄想の集大成です(爆)

地球は演習場兼実験場だった!?

2015-05-05 14:16:27 | 2199考察
前回のブログで、「第二次火星海戦」は実は国連宇宙軍の敗北であり、本来、ガミラス艦隊が撤退し、艦隊による直接攻撃ではなく遊星爆弾攻撃に切り替えたのはあくまで予定通りの行動であったと書きました。
その根拠としては、次のようにガミラスの行動が不自然であったからです。
①「第二次火星海戦」で損害を出したとはいえ、ガミラスは戦力や技術力ではなおも圧倒的優位を保っており、消極策に切り替えるのは不自然。
②遊星爆弾戦略に切り替えた結果、地球討伐は6年もの長期化しているのにもかかわらず、その点についてはあのゲールですら問題にしていない。

特に「第二次火星海戦」の結果、地球側の戦力はほぼ尽きており、健在なのは沖田率いる極東艦隊程度です。
本当に地球本土攻略を考えているならば、まさに総攻撃に出るチャンスと言えます。
むしろここで消極策に切り替えてしまえば、地球サイドに戦力の回復を許してしまうことになります(実際、戦いが長期化してしまったことにより、新型宇宙戦艦「ヤマト」の完成を許してしまった)
また、いくら慎重策とはいえ、技術力や戦力が大幅に劣る相手を討伐するのに6年という長い時間をかけてしまうような指揮官は、明らかに「戦意不足」として更迭の対象になります。
ところが、この点については人一倍責任を気にする直属上官のゲール銀河方面司令長官ですら問題視していません。
以上のことから考えて、地球討伐の長期化は明らかにガミラスの意図したものとしか言いようがありません。
では、ガミラスはあえて戦いを長期化させて何を狙っていたのか?
結論から言えば、おそらくガミラスは地球を巨大な演習場兼実験場にしていたのではないでしょうか。


演習場としての地球


そもそも銀河系はガミラス本土から非常に遠く、またゼーリックの後ろ盾があるとはいえ、実戦指揮官としては有能とは言いがたいゲールを方面軍司令官にしているあたり、帝星司令部にとってはそれほど重視されている場所ではないことを伺わせます。
実際、地球討伐を命じたデスラー自身、腹心のセレステラから報告を受けてやっと「ああ、そういえば・・・」と思い出すレベルでした(第6話)
ところがそのような銀河系に、ガミラス軍はかなりの戦力を割いています。
しかも、現時点で明らかになっている限り、銀河系には地球以外にまともな戦力を持った星はないにもかかわらずです。
無論、戦力が有り余っているならばそれも不思議ではありませんが、実際は、主戦場である大小マゼラン内ですら戦力や人材の不足が問題視されています。
なぜ、ガミラスはこのような不思議な配置をしているのか。
考えられることはただひとつ、ガミラスにとって銀河系は巨大な後方基地であり、地球討伐は新兵などのレベル上げに格好の訓練として利用されていたのではないでしょうか。
つまり、ガトランティスなどガミラスに匹敵するような敵対勢力が確認されない銀河系は、ガミラスにとっては安全に新造艦や新兵のテストや訓練が行える場所であり、とくに一定の戦力を保持しながらも、技術力は大幅に劣る地球は格好のトレーニング相手であったということです。
ガミラスでは新兵や新造艦をまず銀河方面軍に配置し、地球艦隊を相手にした戦いで錬度を上げ、一定のレベルに達したら各戦線に配置転換されるというサイクルを行っており、銀河方面軍司令部はその管理・運用を主な仕事にしていたのではないか。
実際、銀河方面軍指定長官のゲールは18話での観艦式における調整能力を見ても分かるとおり、そのような管理・運用は得意な人物であり、教育部隊の責任者としては(性格はともかく)まさに適材適所といえる配置です。
また、あくまでも地球艦隊をトレーニング相手として扱っているならば、地球討伐の長期化はむしろ望ましく、地球艦隊を反抗作戦が取れない程度に撃破したら、あえてとどめは刺さず、時間を与えて戦力の回復を許していたことにも説明がつきます。


実験場としての地球


地球艦隊を絶好のトレーニング相手として利用していたガミラスですが、もう1つ、地球そのものも新兵器の実験場にしていた節が見受けられます。
この新兵器とは、ガミラス産の植物を毒ガス兵器に転用することです。
2199の遊星爆弾には毒性植物の種子が仕込まれており、遊星爆弾が地球上に落下すると、種子が散布されて繁殖を開始し、その毒ガスが地下にこもった人類を追い詰めていました。


ところが、ガミラスは他の星ではこのような毒ガス兵器を使用した形跡は見受けられません。
ということは、この兵器の使用は地球が最初であったということです。
おそらく、8話でガス生命体を兵器として使用したようにデスラー総統が惑星殲滅用の毒ガス兵器としてガミラス産植物の転用を思いつき、その効果などを試すべく植物の改造プラントとして帝星の一部を浮遊大陸基地として木星に設置して地球への攻撃に使用するようにシュルツに命じたのではないか。
この仮説は3つの点で非常に説得力があると思います。
まず第1に、この毒性植物兵器の使用をわざわざ地球に行ったのかといえば、大小マゼラン内の惑星で行うと、イスカンダル(特にスターシャ)がすぐに気づいてしまい、猛烈な抗議が来ることが予想されたからです。
イスカンダルの思想を宇宙全体に広げるとする「イスカンダル主義」を勢力拡大の口実にしているデスラー総統にとって、スターシャの抗議は完全に無視するわけにはいかず、下手をすると十分なデータが集まる前に中止追い込まれかねません。
デスラーとしてはそのような状況を避けるべく、イスカンダルの眼の届かない銀河系の辺境である地球でひそかに実験を行ったのではないでしょうか。
実際、このガミラスの行為にイスカンダルは4年近く気づかず、気づいたときには地球は滅亡直前まで追い込まれていました。


第2に、地球討伐がザルツ人部隊に任されたのにも説明がつきます
おそらく地球討伐に毒ガス兵器の使用をデスラーに命じられたとき、軍首脳部はそのような汚れ役は2等ガミラス人であるザルツ人の部隊にやらせるのがちょうどいいと考えたのではないか。
そもそも旅団長であるシュルツは、ドメルの指揮下でそれなりに軍功をあげていたことが分かっています。
ドメルの指揮下でザルツの部隊が活躍しているのは面白くないので、毒ガス兵器の使用という汚れ役を押し付けることでザルツ人部隊の名誉も汚す。
2等ガミラス人を見下す傾向のある純粋ガミラス人たちがこのように考えても不思議はありません。


第3に、辺境にわざわざ帝星の一部を切り離した浮遊大陸基地を設置した理由です。
この理由として、兵器として転用する植物の育成には、ガミラスの土地が不可欠であるため、一部を切り離して浮遊大陸基地としたと考えると納得がいきます。
普通に考えるならば、コストパフォーマンスに見合わない行為ですが、この毒ガス兵器の実験が1で述べたようにイスカンダルの眼をごまかして行わなければならなかったものである以上、苦肉の策であったといえます。
また別の機会に詳しく述べたいと思いますが、デスラーにとってはこの浮遊大陸基地は第2バレラス建造に必要なテストとの一環であり、彼にとってはテスト後の廃物利用程度の認識であったと思います。


以上のように、第二次火星海戦後、なおも地球がガミラスと戦い続けることができたのはあくまで地球に演習場や実験場としての存在価値を認めたガミラスの都合によるものであったと考えるのが妥当です。
知らぬが仏とはいえ、地球は徹頭徹尾ガミラスに利用されていたのであり、まさにお気の毒様としか言いようがありません。
しかし一方で、ガミラス自身がもたらした戦争の長期化が、宇宙戦艦ヤマトの完成を許し、さらにイスカンダルの介入を招いてしまったのですから、巨大な墓穴を掘ってしまったともいえます。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿