大人の旅人

週末に新たなエンターテイメントと人の行かない場所へ旅する「創造型趣味人」の
卓&純でお届けするブログです。

いにしえへの旅(京都・奈良)2008年8月3日~5日

2007-09-02 06:44:02 | Weblog

女性にとって不動の人気旅行先といえば、やはり京都は外せない。旅の回数を重ね、未開の地へ赴こうとも、定番でかつ国内旅行で何度行っても飽きのこないのが京都。
そろそろ基本にたち返ってみようかな。ということで今回は京都・奈良の旅へ。

当初の旅の目的は、京都にある「俄(にわか)」というジュエリーショップへ行くことであったが、都合により普通の京都・奈良観光へ。

8月3日(金)京都へ
朝6時だいの新幹線で行けば、京都へは9時だいに着く。京都に着くとすぐに駅前の「新都ホテル」へ荷物を預け、まずは定番の清水寺へ。夏の京都は暑いというが、その日も朝から灼熱の暑さ。平日といえどもやはり京都いつでも人で賑わっている。古い木造建築に足を踏み入れると、京都に来たことを実感する。有名な「清水の舞台」からの京都の景色は清清しい。名言の「清水の舞台から飛び降りる」が物語るように何かの決心を促すような、人に思いきりをよくさせるような力強さもある眺望だ。

清水寺から、二年坂・三年坂を抜け高台寺、八坂神社へ。二年坂・三年坂は京都らしい細い小道に、小奇麗な甘味、雑貨店などが立ち並びプラプラ散歩するだけで楽しい通りだ。
高台寺はいつになく空いていた。「台風前の不安定な天候につき、混んでいない」とお寺の人が言っていた。貸切状態で庭園を鑑賞。京都はいつも人で賑わっているが、こういう天候が芳しくない時や、冬場の平日など少し空いている時に行くと、また静粛な京都を感じられる。八坂神社を抜けるとそこは祇園。祇園の目抜き通りをすり抜け、お目当てのてんぷら屋さんへ。カウンター中心のコジンマリしたお店であったが、お店へ入るとすぐお香の香りがほんのりして京都らしい小粋さを感じた。てんぷらを手際よく揚げている店主と祇園や京都について二言三言会話を交わす。

午後は嵐山・嵯峨野方面へ。途中で知る人ぞしる「鈴虫寺」へ寄り、鈴虫の涼しげな音色と有名な和尚様の小咄へ耳を傾けながら、のんびり過ごす。ここでは願い事が一つ叶うという「幸福お守り」というのが人気。

その後、嵐山の天竜寺へ行き、広々とした庭園を鑑賞。お次は嵯峨野の竹林を通りぬけ野々宮神社へ。世界は源氏物語。源氏物語にも出てくる野々宮神社と竹林を歩いていると、いにしえを感じる。その後、甘味どころで休憩。嵯峨野を散策した後、夕食は北斗町へ。
季節柄、鴨川近くは「川床」で賑わう。北斗通りを鴨川沿いにそって立ち並ぶお店を見ながら歩いているとそれだけで楽しい。京都らしい懐石料理からスタイリッシュな京ばんざいをだすお店まで様々。今回はフィーリングでお店を選択し、京都らしい奥ゆかしさのあるお店へ。ニシンの酢の物や京野菜が美味しかった。

8月4日(土) 京都~>奈良へ
ゆっくりとチエックインをした後は奈良へ。歴史好きはむしろ奈良の方が好き、といわれるくらい更に古い歴史をもつ町。京都のような派手さはないけど、荘厳なお寺や神社は歴史が織り成した遺産。まずは法隆寺へ。法隆寺は初めて行った。奈良駅から少し距離があるので、行く機会がなかったが、さすが法隆寺。とにかく敷地が広い。五輪の塔と周りの建物は本当に見ごたえがある。宝物殿も歴史の教科書に載っている歴史的な宝物がごっそり。さすが法隆寺。NHKも何度も特集組むはずだわ。
その後、奈良駅近くへ戻り、格子の家へ。奈良の昔からの建物を見学。周辺の「ならまち」をぷらぷら散策。江戸町民が作り出した「ならまち」は、京都とはまた一風違った古い町並みで、点在するお店を見つけながらお散歩するのもよい。
歩きつかれた後は、今日のメインイベントの奈良ホテルへ。とうとうほぼ制覇の「六大クラッシックホテル」の5つ目(行き残した場所は東京ステーションホテルだがこればパス)。
従い、ここ1年強で念願の六大クラッシックホテル全てへ立ち寄ったことになる。
奈良ホテルは奈良公園に隣接しており、立地も良い。軽い傾斜をタクシーでのぼると、木造建築の奈良ホテルが・・。木造の荘厳な門構えに奈良らしさを感じた。中のつくりは他のクラッシックホテルに似ている。部屋はこざっぱりとしたゆったり空間に芯からくつろぎを感じさせられる。夕食はまた「ならまち」の方へ。蔵づくりの店構えのシックな和食居酒屋はとても居心地が良かった。出された揚げ豆腐はふかふかで美味。
 
8月5日(日)奈良~>京都~>帰宅
早朝よりレンタサイクルで春日大社、東大寺へ。朝の参拝は気持ちよい。
昼食は昨日感動した「近藤豆腐店」へ。豆腐会席を戴く。豆腐づくしで美味しかった。豆腐がこんなに甘いなんて・・。豆腐も奥が深い。京都へ戻り京土産を買い、帰宅。

今回は、スケジュールを細かく決めず心の赴くままのゆったり旅であった。何度か足を運んだ京都・奈良であるが、またちょっとディープな旅ができた。

別府&由布院 湯の旅

2007-05-05 21:14:30 | Weblog
最近だんだん温泉にかなりはまりつつある。温泉を語るにはやはり日本一の湯量を誇る「九州・別府」は外せない。今回は徹底的に温泉に浸かる、をコンセプトに一路九州へ。

2007年4月29日(羽田→大分);大分第一ホテル泊
・ 竹瓦温泉
・ みつばグリルで昼食
・ 砂風呂
・ 地元居酒屋で夕食

まず大分空港から別府へ。別府の古い温泉街を少し散策し、長い商店街を歩いているひょっこりと古くからある共同浴場「竹瓦温泉」に到着。概観はさすがに歴史を感じる。中はシンプルで楕円形の浴場が男女各1づつあり、砂風呂も横にあったかな。イメージでいうと道後温泉ににているかも。入浴も100円で入れるので地元の人もお気軽に利用している様子。早速ひとっぷろ浴びた後は、みつばグリルで名物「とり天」を食す。所謂鳥のてんぷら。宮崎地鶏は東国原知事のPRで最近流行り? さくさくした触感と鶏肉のジューシーさがビールをそそる。午後の温泉は憧れの「海岸砂風呂」。昔からTVなどで砂浜で砂を山のようにもられて入浴しているシーンを見ていたので、期待大。所要時間は15分。ベテランの砂盛お姉さん?が瞬く間に全身に砂を盛っていく。顔意外は砂に埋もれる。まずは砂自体を温泉に浸けてその粒子を体にまぶすという贅沢な温泉。湯量が世界第二位(日本一)である別府ならではできる入浴方法らしい。結構重量のある砂が指圧効果を発揮しながらじわじわと体を温めていく。ちょっとウトウト・・・・。
その後、別府の町をサイクリングで疾走し、今日宿泊の大分タウンへ。大分は都会な感じ。
駅前にある大分第一ホテルへ。夕食はホテル近くで地元の地魚をお手軽に食べされてくれる人気居酒屋へ。とても活気があり、お客さんもどんどん入ってくる。お魚も美味しい。
たまたまお隣に座った地元ご夫婦と軽い会話を交わす。定年後、別府へ移り住んできた方らしい。温泉・山・海・美味しい食材(肉・魚・野菜)を廉価で手に入れられるこの地がとても気に入って老後余生を優雅に過ごしている様子であった。確かにここ別府は保養所として別荘?を保有するなり移住してくる人もいるような感じがする。とても元気なご夫婦で週に2回ほど、Hit Paradeという50~60年代のアメリカンロックのミュージックショーへ通っているらしい。ついつい話に引き込まれ、後日行くことに・・・。

2007年4月30日;(大分タウン→鉄輪)貸間、陽光荘泊
・ 別府温泉保養ランド
・ 貸間にて地獄蒸し夕食

この日は変り種温泉Part2で泥風呂、蒸し風呂、トルマリン風呂を体験。泥風呂は粒子が非常に細かい灰色の泥のお風呂で美容効果が高いらしい。若い女性軍団が多く、体にとどまらず顔にも泥をぬっていた(←本当は顔は塗ってはいけない)。文字通り「ドロドロ」になった後は名物の「蒸し風呂」へ。蒸気の勢いが強すぎて前が見えない・・・くらい。とても熱い。まるでせいろう蒸しの肉まん?になった気分。これだけ風呂のフルコースを体験すると入浴後はもうよれよれ・・・。その後、鉄輪温泉へ。ここ鉄輪温泉は「蒸し」で有名。蒸し風呂、地獄蒸し・・・。宿に共同蒸し場があり、カニ、えび、野菜いつでも、何でも蒸すことができる。地獄蒸しと言うらしい。今晩のごはんは地獄蒸しで調理。
カニ、地元産の特大エビ、はまぐり、鳥釜飯。蒸し料理はただ専用釜に食材をほおりこんでおくだけなのでいたって簡単。食材により蒸し時間を調整するだけ。一家にほしい地獄蒸し(機)・・・と思った。食後はひょうたん温泉へ。

2007年5月1日;(鉄輪→明礬→別府タウン→鉄輪)貸間、陽光荘泊
・ 明礬湯の里、他温泉めぐり
・ 明礬で昼食
・ Hit Paradeで夕食

別府の高台にあるここ明礬温泉は相当な温熱地帯で、地下30cmあたりにはもう温泉脈があり、地表から勢いよく温泉ガスの蒸気が噴出しているらしい。その蒸気がいたるところから湧き出るこの地には小さな藁葺き屋根の小屋がたくさんある。ここでは薬用天然入浴剤「湯の花」を活発な噴気と藁葺き小屋を利用して江戸時代から変わらぬ製法でつくっているらしい。
この製法は世界唯一らしく、国の重要無形民族文化財に指定されているらしい。
この藁葺き小屋を一棟かりきり優雅に入浴。いい湯・・・。温泉の梯子でお次は皮膚病に効果のある酸性度の高いピリピリ温泉へ。さすがになめるとすっぱい気がする。入浴のお勤め?の後は名物「地獄蒸しプリン」を食べてご満悦。
夜は別府タウンへ戻り、「Hit Parade」というミュージックシアターへ。今時ありえない?パステルカラーでゼブラのミニスカ女性とほぼ20年ぶり?に見たリーゼント頭の男性陣が熱いプレスリーもどきのロックンロールを繰り広げる。ミュージックチャージ+食事(食べ放題、飲み放題)+カラオケで男性3600円、女性3000円。なんかこのレトロな50~60年代のロックンロールが非現実感と妙な開放感と別府のいい感じな寂れを感じさせる。このまったり感が温泉地っぽい。

2007年5月2日;(鉄輪→観寺海温泉→由布院);御宿 なか屋
・ 鉄輪蒸し風呂
・ 観寺海温泉(&昼食)
・ 由布院(&夕食)

鉄輪最後に名物蒸し風呂へ。ここは藁が下にひいてある蒸し部屋へ入り、その上に横になり10分程度入浴する。汗をダラダラかく。心地よい感じ。鉄輪を後にして観寺海温泉へ。
仕出し屋さんが経営している温泉へ行き、秘境の?湯へ。
別府で余すところなく温泉を堪能した後は、由布院へ。こちらのほうは別府と比較して町全体が垢抜けていて観光地化している感じ。お洒落なスイーツのショップやみやげ物屋、クラッシックホテル御三家など、歴史と近代的な面がほどよく調和されていて小京都的な雰囲気がある。一通りメイン通りを探索し、御宿へ。ここ由布院は部屋数が少ないおもてなしを重視したコジンマリとして宿が多いようだ。宿泊した「なか屋」はとても清潔感のある宿で玄関口よりほのかなお香の香りが漂い、綺麗に磨き上げられた上質な木の廊下やおかみさんに明るく落ち着いた雰囲気を感じる。お部屋もこぎれい。
地元の炭火焼屋でのんびり食事。炭火焼鳥が美味しかった。ここでも店のマスターと小話を楽しみながら由布院を知っていく。ここは避暑地でもあり「九州の軽井沢」的な存在らしい。近郊からの日帰り顧客他、リピーターや別荘地として訪れる人も多いとか。
〆はニコルスバーで。

2007年5月3日;(由布院);御宿 なか屋
・ 由布院探索
・ 亀の井別荘 湯の岳庵にて昼食

引き続き由布院を探索。川沿いにお散歩をしながら街を探索。昼食は由布院御三家の一つの亀の井別荘に併設されている湯の岳庵にて季節料理を戴く。季節料理の他、最後の締めで豊後牛の串焼きも。由布院のお土産で忘れてはいけない「P-ロール」=ロールケーキも前日予約で購入し、由布院も堪能。

今回はひたすら温泉に浸かるというコンセプトであったが、砂風呂、蒸し風呂、泥風呂などなど豊富な湯湧量と泉質のバリエーションを楽しめ、温泉の奥深さを知るディープな旅であった。

軽井沢 万平ホテル

2007-04-08 20:19:52 | Weblog
遅い春の訪れを待つ軽井沢の3月末。関東では桜が満開の時期だけど、避暑地の軽井沢はまだ春の息吹を感じない。三寒四温のこの季節、寒いときは日中でも4~5度までしか上がらないので薄いコートでは寒い。
この季節は軽井沢では「シーズンオフ」の時期となるため、観光客もまばら。ひっそり佇む森林を通りぬけると六大クラッシックホテルの一つである「万平ホテル」が見えてくる。中に入ると避暑地のリゾートらしいオープンテラスや落ち着きの中にもカジュアルな雰囲気をもつロビー、売店などがすぐある。
まずは、お約束のサイクリング。風が冷たくて指も凍りそうだったけど、森林を疾走できる爽快感は軽井沢ならでは。車で移動するよりも、街の息吹を肌で感じらられるので、気持ちがいい。軽井沢のメインどおりをプラプラウインドウショッピング。軽井沢土産の代表である、焼きたてのパンやジャム屋さんはたくさんある。
ジョンレノンが愛したフランスパンを売っている店。その前にはAsanoyaというこれまた人気店が並んでいる(この店は東京ミッドナイトタウンにも出店しているらしい)。中に入ると美味しそうなパンが勢ぞろいしている。
ジャムも数え切れないほどの種類。パンとジャムだけで数日間生き延びれそう。
サイクリングの途中で疲れたら、カフェで休憩。疲れたからだを驚かせたのはコーヒー&ケーキで1700円!?という軽井沢プライス。ホテルのラウンジでもこの価格は稀では。。。さすが軽井沢・・・と変な感心。人生勉強。大まかな軽井沢の外枠はなぞった後は、ホテルの近くでハムを購入。「腸詰屋」という製肉店の看板をやたら目にしたので気になり立ち寄る。夜のおつまみだから少しだけ買いたいな~と思案していると、ダンディーなオーナーが、「ハムは食べやすいように一切れからお分けしますよ、いろいろな味を楽しんでください」とアドバイスしてくれたので、数きれづつ、複数種を購入した。こういうさり気ないお客様を気遣うホスピタリティーが避暑地メッカであり長年の歴史が紡ぎだす余裕であり、軽井沢リピーターを増やしている要因の一つなのかもしれない。一通り遊んだので、ホテルへ。部屋へ案内する接客も非常に感じが良かった。本当に一人一人を大切に接客している感じ。部屋もリゾート地らしく、ゆったりした広さ。
部屋でもくつろげる。夕食はメインダイニングにてフレンチフルコース。
フレンチで格調高きダイニングであるけれど、あまり肩肘張らずリラックスしたムードで食べられる。美味しいお料理を食べた後は、バーへ。
バーは席数はあまりないコジンマリとした空間。使い込んだ椅子とテーブル。昔ながらの温熱機。一番人気の「軽井沢の霧」というカクテルを片手にBGMのようなテンポの良い受け答えをする若手バーテンダーさん、万平ホテルに勤続30年のベテランバーテンダーさんなどの歩く万平辞書?的な人と創業113年の老舗ホテルの歴史の話を聞くのはここでしか味わえない妙味。因みにこの人はジョンレノンへサーブしたらしい。やはりクラッシックホテルは歴史とドラマがあり、現代にいながら昔へも思いを馳せられる気がしてとても貴重な体験をした気になる。
翌日は、星野ホテルのトンボの湯へ。1泊2日だったけどとても満足できてリラックスできた旅だった。

東北湯治の旅(2007年2月)

2007-03-04 00:20:28 | Weblog
東北へ湯治。別に人生に疲れたわけではなかったけれど最近温泉にはまっていて、やはり究極の温泉旅と言えば、「湯治」かな。そこで心身ともに心底リフレッシュするために東北花巻へ行った。まず立ち寄りで平泉へ行き、一度観たかった「中尊寺の金色堂」を見学。今回の湯治旅にふさわしい? 渋いオープニング。平日だから駅前もガラガラ。中尊寺以外はあまり大きな観光地はないのかな。金色堂は全て金でできていて細工も細かく一見の価値のあるものであった。さて本番の温泉へ。まずは鉛温泉からスタート。鉛温泉唯一の旅館と思われる「藤山旅館」に到着。このあたりでは、旅館部、自炊部というカテゴリーがあり、通常の旅館タイプへ宿泊する人、文字通り自炊?しながら渋い宿?に泊まる人と宿と食事が選べる方式になっている。これは湯治が有名なここならではのシステムだなと感心した。初めて自炊部。宿に入ると古くから使いこまれたそろばんと宿帳がおいてあって、ねんきのはいったストーブが湯治宿の雰囲気を醸し出す。部屋へ案内されると、一見、牢獄?のような部屋の入り口を最初に見たときには「えっ??」と思ったけど、中へ入ると意外にこぎれいな和室。久々のこたつとストーブ。冬の東北だなあ。雪国生活を即体験できる。食事は部屋食(というか食堂がない、との噂も)。格安な値段の割には一通りの料理がでてきた。温泉は何種類かあって、中でも日本一深い?たち湯(水深1m以上?)はとても珍しい温泉だった。温泉をあがると寒い。ストーブを消すと氷の世界。夜はさすがに隙間風も入るし寒かった~。
2日目は大沢温泉へ。宮沢賢治で有名な大沢温泉はさすがに伝統がある感じ。旅館部、菊水館、自炊部の3部門からなり、旅館部は結構なたたずまいの旅館だ。比較的新しい建物。菊水館は昔からある離れ宿、という感じ。藁葺き屋根も良い雰囲気。自炊部は本当に昔から旅人や湯治客が利用していたと思われる良き古さ・と伝統の重みを感じる。きしむ床、かなり古い建物だけど塵一つないと思わせるくらい磨き上げられた廊下は大切に宿を保管している心が感じられる。とても清潔感のある宿だ。部屋もあかるくこぎれいだった。
もうひとつ感動したのが、朝起きるとスリッパの向きが手前にそろえてあったこと。
気がつくと宿の人がスリッパをそろえてくれている。そんなちょっとした「もてなしの心」がさすが伝統旅館であるなあと感心させられる。素泊まりで食堂で食べたり、自炊もできる。やはり自炊部にきたからには一度は自炊せねば・・・と、はりきって「ハッシュドビーフ」を作った。周りの人はするめを焼いたり、刺身をきったりと簡易的な料理しかしていないのに・・・ちょっと一人で張り切りすぎたかも??それもこの場でハッシュドビーフ? まあ何とか無事にできたから良かったけど。温泉は4種類くらいあったかな。とても滑らかな水質でとても良い温泉だった。
その他、花巻温泉も新鉛温泉も行ったけど、ここの温泉が一番肌にあっていたかな。因みに花巻温泉は温泉地化しすぎていてあまり良い印象は持たなかった。
温泉、食事、睡眠、と非常に原始的な生活の4日間でとてもゆっくりできた。体内時計も少しゆっくりした気分。大沢温泉の自炊部は昔にタイムスリップしたようなレトロ感あふれるとても今となってはとても貴重な宿。また今度訪れてみたい。

ほのぼの三河への旅(2007年2月)

2007-03-04 00:19:52 | Weblog
中部地方への旅、というと名古屋周辺をまず思い浮かべる。新幹線の駅も大きいし、最近は駅前にマリオットホテル・高島屋・トヨタの社屋ができるなど、駅前も高層化してきている。私個人的には名古屋は町は大きいけど、観光地としてはあまり魅力を感じない。
そんな名古屋から少し目を海側へ向けると三河湾がある。冬の三河は温暖で良い。三河沿岸は気候が温暖で冬は風も柔らかく感じる。古くから多くの文豪が三河の蒲郡などを訪れ、文学や詩を書いたらしい。なんとなく穏やかな気持ちになる場所だ。
今回は三河湾近くにある「西浦温泉」へ行った。360度三河湾を見渡せる陸の突先に位置する西浦は知名度こそそれほどないかもしれないが、結構コジンマリとした和風旅館が立ち並び、意外にシーズンオフ期でも稼働率も高いみたい。「天空海遊の宿 末広」に宿泊した。宿の名前からしてなんか楽しそうな素敵な宿を連想させる。西浦駅は本当に見過ごしてしまうくらい小さなさびれた駅だったけど、この宿はこぎれいで部屋も和洋折衷式で広々としていた。部屋に入ると一面ガラスで三河湾が一望できる。見下ろすと桜の木が並んでいたので、きっと桜の咲くころは「春の海」という感じで絶景だろう。思わずたしなみはないけど、琴でも弾きたくなる感じかな。そう、ここは琴の「春の海」が作曲されたことでも有名な広島の鞆の浦(瀬戸内海)にも雰囲気が似ている。
夜は三河湾で取れた鮮魚がフルコースで出てくる。刺身、蟹、イセエビ、貝類、焼き物、etc. 貸切温泉も雰囲気があって良かった。こういうまわりの雰囲気が心を和ませる場所というのは良いものだ。

ハワインセンターとフラガール

2007-03-04 00:19:09 | Weblog
昨年、映画興行収入額で邦画が洋画を上回るなど「邦画ブーム」があるようだ。先日の日本アカデミー賞では「フラガール」が総合点では一番評価された映画だと思う。
最優秀作品賞、最優秀助演女優賞をとり、他の部門でも様々な賞でノミネートされていた。
私もこのフラガールは観に行った。それは丁度この映画が「地味だけど意外にお涙ものの秀作」と巷で囁かれるころに、ハワインセンター(福島)に行く予定だったから。
どうせ行くなら、その背景(この映画の題材=旧;常磐ハワインアンセンターができるまで)を知っておいた方が、旅も奥深く楽しくなるから。平日に新宿の映画館へ駆け込んで観た。とても力作だった。炭鉱の町をハワイにする!という180度の方向転換は、まわりの反発も大きいし、なによりこんな田舎でその当時に先進的な発想をした人、実行した人は凄いと思った。俄然、ハワインアンセンターに行くのが楽しみになった。一体、どんなところなんだろう。この映画がブレークする前からこのハワイアンセンターは福島県・いわきという立地にも関わらず、非常に来場者が多いと聞いていたので、ただのスパリゾートではないんだろうな、と期待していた。その魅力とは? 最初にわかった。まず東京から無料送迎バスが出ていること。これは旅行者にとっては大きい特権。交通費がかからないから。それにバスでも3時間半と意外に近い。だから都心からでも福島へ行くという物理的・金銭的な距離感を感じさせない。最寄のインターを降りるとすぐやしの木が見えてきて大きなスパリゾートが何もない山の中から見えてくる。巨大なスパが・・・。
入るとすぐアロハシャツに着替えて、スパ三昧。一日中複数のプールやスパで遊べる。宿舎は和室もリゾート洋室もあり、用途に合わせて選べる。食事も中でも食べられるし、近場の海岸沿いのシーフードレストランでも食べられる。夜はもちろんフラダンスショーを見るのがお決まりのコースみたい。お値段も平日だとお値打ち価格。後で知ったことだが、リピーターとなってもらうべく、宿泊者へはまたお徳宿泊コースの案内がDMで送られてくるらしい。結構リピーターも多いのでは。やっぱり炭鉱からハワイにしてしまうパワーとアイデアの斬新さは今も健在らしい。
ストーリーを持ちながらそれをなぞる旅はまた面白い。

熱帯魚と戯れられる横浜馬車道のバー

2007-01-28 20:39:30 | Weblog
横浜は諸外国からの外来品「▲▲発祥の地」という品目が多い。アイスクリーム、ゴルフ、新聞など。Jazzもその一つ。一昔は関内あたりにJazzバーが結構あったらしいが、最近ではその数も減っているらしい。ちょっと横浜らしいバーへ行きたいな、と思い、普段より趣向をこらしたお洒落なバーへ行った。その名は「Deep Blue」。みなとみらい線の馬車道駅より徒歩3分。ドアを開くと階段が続き、一面に水槽が広がる。まさに海底にでもきたような熱帯魚が舞う異空間へ迷いこんだ感じ。黒服らしき人がスマートにエスコートし、半プライベートなペアブースへ通される。大きな水槽を目の前にきれいな熱帯魚の観賞を二人じめできる。オリジナルカクテルなどのほか、軽食も取れる。庶民的な発想でこのお店は管理費が大変だろうな~なんておもいつつも、こんな素敵(贅沢)な空間がこのデフレ時代にあってもいいなあ、と思った。久々に「バブリー」なお店におめにかかった。
今後は何か大切な時に使える「勝負バー」として、バーリストへ加えたい。

クラッシックホテル(箱根・富士屋ホテル)

2007-01-21 20:34:23 | Weblog
温泉が恋しくなる深まる冬の頃。六大クラッシックホテルの一つである「箱根・宮ノ下 富士屋ホテル」へ行った。箱根湯本からバスで10分強。箱根の上り坂からひょっこりと有名な和洋折衷のクラッシックな建物が見えてくる。道路沿いだけど少し奥まっているので案外いちげんさんは入りづらいかもしれない。入り口は明治時代の建物らしくすこしコジンマリしているが、中に入ると鰻の寝床のように奥へ奥へと続き廊下があり、本館・西洋館・花御殿・フォレストロッジの4棟からなる。本館から渡り廊下で続いているメインダイニングルームは文明開化の時代にでもタイムスリップしたような和洋折衷の荘厳な部屋。
昼食では、小懐石並みのお値段のする?秘伝のカレーを食べられる。道を挟んで向かいには旧御用邸であった純和風別邸の「菊華荘」がある。そこでは離れの個室形式でゆっくりと懐石料理などが楽しめるようだ。六大クラッシックホテルの異名を取るにふさわしく、館内の壁には歴史の著名人の写真が脇を飾る。チャップリン、ジョンレノン、美智子皇后など。
部屋は全て洋間。箱根らしくちゃんと温泉もついている。
温泉地に佇む洋風なクラッシックホテル。なんとも落ち着く格調高きホテルだ。

東京の隠れ場(マンダリンオリエンタルホテル)

2007-01-14 22:22:44 | Weblog

2007年も外資系ホテル建設に熱い視線が注がれている。汐留のConrad東京、日本橋のマンダリンオリエンタルにつづき、ペニンシュラホテルとリッツカールトンホテルが東京にオープンする。東京にいながら異空間をへトリップできる場所。それがこういった高級外資系ホテルのもつ雰囲気・演出がなせる業なのかもしれない。

今のホテル新御三家?の一つと思われるマンダリンオリエンタルホテルの37Fバーへ行った。入り口も目立たなく、ひっそりと佇んでいるホテル。中に入ると黒基調でなにかオリエンタルな感じを受けるシックな内装にちょっと背筋も伸びる感じ。

37Fの中央に位置するバーは開放的なレイアウト。耳元で囁く会話が似合いそうな大人の空間であるバーカウンター。夜景が見られ、ゆったりくつろげるソファータイプの2種類の席。ゆったりソファーでは、夜景を見ながら美味しいカクテルをゆっくり味わいながらいろんな空想や想像が膨らみそうな一時を味わえる。

ちょっとした記念日に、たまには少し自分を演出してみてもいいかもしれない。

中部への旅(新年の参拝)

2007-01-06 21:44:42 | Weblog
新年明けた初のお勤めと言えば、初詣。今年は神明神社の総本山、天照大御神が祭ってある「伊勢神宮」の参拝からスタート。参拝経路の外宮から入り、内宮へと進む。推定樹齢何百年の杉と神殿を参拝していると木の香りがほのかにして清清しい気持ちなる。
参道を歩いていると昔ながらの出店がひしめいている。名物の伊勢うどん、赤福などをはじめ老舗がずらり。名物伊勢うどんはシンプルで美味しかった。参拝を済ませ、真珠の養殖で有名な鳥羽へ。ミキモト真珠島へ行った。真珠の博物館からショップまで島まるごと真珠のみ。真珠の種類も豊富。
その晩は豊橋でひときわ目立つのっぽビルこと日航ホテルに宿泊。
翌日は、初詣のはしごで三大稲荷である「豊川稲荷」へ。
こちらも有名どころであり、大きな木造の本殿と左右を飾るノボリは貫禄がある。
有名なお稲荷さんを買ってお勤め終了。今年のご加護を祈る。
豊橋から少し電車で足を伸ばすと蒲郡(竹島)というところがある。海沿いの温暖で穏やかな土地にぷかりと浮かぶ竹島は人を和ませる雰囲気を持つ。昔からなかり著名な文豪もここ蒲郡を舞台に多々小説を書いたそうな。文学館でその足跡を確認。その景色を見下ろすかのように丘の上に立っているクラッシックホテル「蒲郡プリンスホテル」。最初お城かなにかと勘違いするような一瞬ホテルとは思えない威厳さを感じさせる建物。
そこの喫茶店で一服。竹島を眺める。とてものんびりとした時が流れる。その後、日帰り温泉で温まり旅の疲れを癒す。
豊橋へ戻り、有名な菜でし田楽の店「きく宗」へ。深いコクと甘さが絡み合う本格八丁味噌の田楽をご飯とともに戴く。江戸時代から続く老舗らしく厳粛な雰囲気の建物で粗食を戴き地元を堪能。

今年は新年早々神聖な場所で幸先のよいスタートであった。日本の大御所の神様のご加護が受けられるよう自助努力も忘れずに今年も過ごそうと心を新たにできた2日間だった。