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24/8/6火15:28フェラーリ、ポルシェ、エルメスは、なぜ他のブランドに代替されないのかAVGO128.5$

2024-08-06 15:28:13 | 米国株

【板前の技術】全てのサラダチキンの中でこれが一番旨い自信がある (youtube.com)

フェラーリ、ポルシェ、エルメスは、なぜ他のブランドに代替されないのか様記事抜粋<「これでいい」ではなく「これがいい」と思ってもらうことが、これからのブランドには必要だ。現在、似たような商品・サービスが量産され市場に溢れている。それは、他社も同じ手法を取ってデータを集め、分析し、商品開発をしているからだ。だが、デザインの力を経営に取り入れることで、自社の強みや力を発揮した、より魅力的で長く愛される新しいブランドを生み出すことができるかもしれない

目標を見直す・「売る」から「好き」へ

 これからのブランドにとって、見直さなければならない点が2つあると考えています。1つは「目標」、もう1つが「方法」です。

 まずは、「目標」の見直しから説明していきます。

 現代の情報量は膨大ですが、自分の判断で自由に使うことのできる時間には限りがあります。その情報が必要かどうかを判断されてしまう、ほんのわずかな時間の間に、「気になる」と思ってもらえなければ、深く知ってもらう機会すらつくることができません。

 選択肢が細分化し、処理できる情報量を超えている状況の中で、気になってもらい、「知りたい」「欲しい」と思われるブランドをつくるにはどうすればいいのでしょうか

私は「好き」という感覚的な直感にヒントがあると考えています。

 感覚的な判断は数値化しづらいため、論理的ではないと考えられることがよくありますが、日々の生活をつぶさに観察してみると、「好き」かどうかの直感的な判断が積み重なっていることに気づくと思います。インスタグラムで、好きだと思うブランドをアーカイブしたり、好きだと思うお店でランチをしたり、好きだと思うインフルエンサーの動画を見たり。

 日々のあらゆる選択は、論理的思考よりも、「好き」だと思う感覚的な思考で判断していることが多いはずです。

「好き」だと思ってもらえれば、SNSによってファンが自発的に情報を広げてくれるようになりました。広告費を莫大にかけなくても、商品やサービス自体に魅力があれば、人から人へ広がっていく時代です。

 いかに「好き」のスイッチを押すことが大切か、理解できるはずです。『ハーバードの美意識を磨く授業』の中でも、感覚や感情が、購入の大きな動機になることが紹介されています

消費者が購入するかどうかを判断する際、その動機の約85パーセントを占めるのは、製品やサービスに対する感覚や感情(感性)だ。製品の特性や機能を意識して、合理的に下している判断は、15パーセントに過ぎない。しかし皮肉にも、多くのマーケティング担当者は製品の特性や機能を宣伝することに、ほぼ100パーセントの力を注いでいる。

――ポーリーン・ブラウン
『ハーバードの美意識を磨く授業 AIにはつくりえない「価値」を生み出すには』
(三笠書房、2021) 

 よって、「売る」ではなく、まずは「好き」をつくることを目標にしてみてはどうでしょうか。

 ビジネスにおいて、目標を売上に置くことが通常ですが、売ることを目標にした瞬間、「値段を安くする」「機能を増やす」「開発過程の無駄を省く」というような、数字で分析可能な、失敗の少ない手法を選びがちになります。そして、様々なことを数値化し、論理的に分解し理解しようとする力が働きます。

 しかし、この方法では「売る」ことは達成できても、「好き」をつくることはできません。企業が向き合っているのはAIではなく、生きた人間です。人間は論理的な思考だけで生きているわけではありません。私たちは日々のたくさんの選択を、自分の五感を通じて判断

例えば、フェラーリやポルシェなどの高級車は国産車の何倍もしますが、高級車には固定のファンが存在していて、ビジネスとして成立しています。フェラーリが欲しい人にとっては、他の車では代替できないのです。

 ハイブランドのバッグや、ジュエリーも同様で、エルメスのバッグが欲しい人にとっては、他のブランドのバッグでは代替できません。「これでいい」ではなく「これがいい」をつくり出せているいい例だと思います。

「これでいい」を目指している限り、機能と価格の競争から抜け出すことができません。しかし、他のブランドに代替できない存在であれば、競争する必要がなくなります。強烈に「好き」だと思ってもらうことができれば、ライバルと競争するのではなく、独自の存在になることができます。 

 これからの時代、目指すべきなのは、1番になることではなく、独自の存在になることなのです。

 モノの価値は、「機能的価値」と「情緒的価値」の2つに分解することができる

機能的価値とは、例えばバッグだと、「荷物がたくさん入る」「ポケットがついていて整理しやすい」「耐久性がある」などの機能の部分

一方、情緒的価値とは、「企業のビジョンに共感できる」「デザインがオシャレである」などの感情に訴える部分です。

 機能的価値は、必ず必要でモノの価値の土台になります。機能が優れていなければどれだけ情緒的価値を高めても限界がありますが、機能は簡単に真似しやすい部分でもあります。

 対して、情緒的価値は創造性が必要で、真似が難しい。

 言い換えると、真似が難しいからこそ、独自性をつくりやすい部分だと言えます。そしてこの「情緒的価値をつくること」が、「『好き』をつくること」につながります。

 この時、注意していただきたいのは、「好き」をつくることは、「売る」ことをやめるという意味ではない、ということです。「好き」だから買う(=ファンになる)状態をつくることで、売るのではなく、売れる状態を目指すということです。

■ 方法を見直す・ブランディングデザインが有効

「好き」を生み出し、「これがいい」と選ばれる商品をつくるためには、デザインを取り入れたブランディング、いわゆる「ブランディングデザイン」が有効だと考えています。

 ブランディングデザインを使って目指すことは大きく2つあります。1つ目は、ブランドの思想と世界観(=ブランドらしさ)に一貫性と独自性をつくること。もう1つは、ブランドに関わる全員が、ブランドの思想と世界観を理解し、共創できる状態をつくることです。

 この2つを叶える仕組みを、ブランディングデザインと本書では呼んでいます。

 そしてその結果、ブランドの情緒的価値を高め、お客様にブランドを「好き」になってもらうことを目指していきます。

 ブランドを確立することは、ブランドへの愛着心(=好き)につながります。愛着心が高まるとユーザーはファンとなり、ブランドを支えてくれる存在になります。これは、ブランドを単に「デザインでオシャレに見せる」ということとは全く異なります。

 もし次のような悩みをお持ちでしたら、ブランディングデザインに取り組むことを検討してみるのがいいと思います。

  • 従来のビジネスモデルに限界を感じる
  • ブランドの独自性を高めたい
  • ブランドをもっと愛されるものにしたい

ブランディングデザインは言葉としてはよく聞きますが、きちんと運用できている会社は多くありません。

 経営者にお会いすると「過去に何度かブランディングデザインに取り組んだがうまくいかなかった」という声もよく聞きます。

 私自身、アートディレクターとして働いてきましたが、デザインの考え方や技術は属人的で、説明が難しく、価値を伝えにくいことに問題を感じてきました。

 企業の経営戦略として、デザインは投資する価値のあるものだと理解していただくために、プロセスとポイントを分解し、次回はブランディングデザインを体系化してご紹介したいと思います。

 デザインを経営のそばに置くことは、まだまだ日本では主流ではないので、実践している企業は少ないのですが、逆に言うと大きな強みになると確信しています。



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