ウッディ・S・アイランドの世界へ

いつの間にか60代!
古民家、アンティーク好き
ファンタジー小説「ブラック&ホワイト」を少しずつ投稿します。

数秘術「5」の女

2023-03-23 16:51:22 | 小説

本当に久しぶりに投稿します。
かれこれ2年以上になりますわ
毎月「goo」から閲覧履歴のお知らせがきますが、いつも1〜2pv
たま〜に3pv
ええ〜3人もきたの!
なんとありがたい😜 

よくフォロー数何万人とか
インフルエンサーとか
(最初はインフルエンザかかった人かとおもった)ありますが
ウッディは一人でも嬉しいのです。 
面倒になっていたのは事実
いつのまにかPCも腐ってましたわ
そんなわけでまたはじめます。

今は仕事もやめてパートナーとのんびり暮してます。どうしてこうなったか
ウッディのジェットコースター人生はおいおい話していきますね😁 

さて数秘術
友達の仕事関係でセミナーに参加 
自分の生年月日などを足してでた数字1〜8 までにいろいろ意味があるそうです。
宿命数→生まれ持った武器、強み
運命数→今回の人生のテーマ 
宿命数→チャレンジ目標
出した数字に意味あるそうな
この三種、ウッディはすべて「5」
「5 」はどんな意味か
自由人、スピードの人
セミナー中、講師に質問した
ウッディ「先生!私みんな5なんですけど」
講師「ええ~めずらし、みなさんこんな方レアですよ」
会場の目線をあびた😓 
講師曰く、いいことも悪いこともなんでも早いらしい

確かに最初の結婚2週間で決めた
長い結婚生活を経て離婚も決めたら早かった。仕事、離職、引っ越し決める迄ながいけど、決めたら早かった。
小学校のとき、ぽっちゃり体型で運動は得意ではない。 だがかけっこがいつも2位!なぜならスタートがまわりびっくりするほど早いらしいのだ 
本人わからないが😁 

あ〜あもっと早く知っていれば
もっともっと慎重でいたのに

直感にしたがい、はやっ
だから今ここにある
ウッディのようなおバカな女は失敗で
多くを学んだのだった
数秘術5のウッディは
田舎にいてのんびりと山や海を眺めています。

ぼっち年末年始&感謝ゴミ回収車

2021-01-03 15:15:34 | 小説


あけおめ
今年もひとりやったぁ🎵
いぇーい❗
でもなぜか毎年楽しく心待ちの
この時期

お料理を作り
季節にあわせた
ディスプレイ
邪魔されることなく
テレビ三昧の日々

なんか歌の歌詞みたい
おい、誰かぁ曲をつけてくれ~

もう三が日
たまるのはゴミ
そして明日からの勤務
やとってくれる会社はあり
ちゃんとそれなりの時給と福利厚生
なのにもう働きたくなくって
会社やすみたくなる‥大人げない
ずる休みの悪魔

何かたりないのは
そばに頑張ってこいといってくれる
誰かがいない孤独さかな

火曜日はゴミの日
私のなかで世の中感謝の対象は
ゴミ収集車
皆がいらないとゆう物を回収
どんな匂いしても
暑くても寒くても回収してってくれる
メンズたちに感謝!

だから、私ゴミ回収の様子を部屋の
窓から見るのが好きである



みんながみんな
誰かのために生きてる

ほれ!ウッディも
あんたの仕事が誰かのために
なってる


ああ、海だぁ

2020-08-12 13:39:14 | 小説
続いても小樽ネタ
小樽水族館のずーっとあがっていったところ
アバウトですいません😇 
なんせ
人任せの運転
水族館は何度かいったことがあるのに
ここまではきたことがありませんでした。
なんときれいなんでしょ~
携帯写メで撮りましたが
機種変更の時にあれよあれよという間に
高い金額になってしまい後悔の日々
この時くらいは
よく使い勝手がわからないスマホに感謝
友達がいい機種だからきれいに撮れていると
ほめてくれたのだ😁 

さて小説の続きです。
いいねと応援押してくれた方感謝😂 

      ブラック&ホワイト ~ダークの小瓶~ 
   第五章 ロエがほしかったもの
次の朝、テントのあとかたづけをリュウは小さい天の使いをよんでかたづけさせた。
それを後にして、三人は最初にしなければいけないことに向かった。エルフ人のロエという老人の元へ行かなければならなかった。
「かんたんなことだ。この先に小屋があり、そこにロエがすんでいる。示しの石の場所をあらわした地図をもらう。それだけさ」とリュウはあっさり説明した。実際リュウも深いところはわからなかった。悪のダーンを倒すために、「示しの石」の地図が必要なのか。すべてはゼーンの命令、ゼーンの考えのもとに行動しなればならないことである。しかしなぜゼーン様はあのロエの元へとおしゃたのだろう…果たしてあの事件のことはもうお許しになったのだろうか。 「まぁいただくだけでしたら簡単ですわ」「どうして地図がいるの?示しの石って?」単純なフーミンとは逆に、リュウの考えていることを口に出すナルに少しイライラしていた。「あのなぁ…ナル!おまえ少しはフーミンのように単純に考えろ」昨日は応用しろって言ったくせにとナルは思った。そうしてまもなく、三人はロエ老人の住む小屋についた。ゲソ村人たちの家のように朽ち果てていそうなボロボロの小屋だ。「さあここがロエの小屋だ。オレは外で待っているからフーミン、ナル地図をもらったこい」
そう言ってリュウはゴロンと木の下に寝そべった。ナルはその態度にムカっとした。
「ねぇ、リュウ。ロエって何者?その人から示しの石の地図をもらうって言うのはわかったけど、そのロエっていう人物について何も話してはくれていないよ。」「昔は大魔法使。種類はエルフ人」リュウは質問には答えたぞと態度でしめした。ナルはこの先この天の使いと仲良くしてゆけるかが疑問になった。彼の話す言葉や態度がナルにとって全てが合わない、と感じていたからだった。きっとリュウも自分を同じくおもっているにちがいないと思った。
フーミンはづんづんと勢い歩くと腕を振り上げて、大きくドアをノックした。
ドンドン!「ロエさん、いらっしやいますか?」中からは何の反応もなかった。仕方がないのでナルがおそるおそるドアを開けた。なかは物が散乱し散らかっていた。何よりも一番不思議で驚いたのは、ロエの家の中だけが色が抜けた様に白黒の世界だったからだ。そしてロエ本人は部屋の中央に大きな椅子に座っており、ロエも同様白黒だった。さきほどリュウはエルフ人の老人と言っていたが、フーミンが想像していたエルフ人の老人とは大いに違っていた。髪の毛は数えるほどの本数がだらんとたれており、衣服はボロ布をまとっていたるだけであった。パルとは全然違っており、大魔法使とは思えない間違いではないかと思うほどであった。フーミンはちよっととまどったがつロエの前にかがみ込み問いかけた。「こんにちは ロエさん、私はフーミン、こちらはナル。」うふっと愛想笑いをした。しかし尖った耳はたれて、目は半開きで無表情なロエはぴくりとも動かなかった。「ロエさん僕たちある地図を探しています。それが今どうしてもいるのです」今度はナルが丁重に言ってみたがやはり何の反応もなかった。
その後しばらくいろいろな言い方や自己紹介、世間話、最後には知っている限りの笑い話などしてみたがロエの反応はなかった。ただ時間が無駄に流れた。とうとうフーミンの怒りが頂点にきた。その矛先はもちろんリュウだ。
「リュウ様!」バンっとドアを勢いよく開け放つとリュウのもとへ駆け出した。リュウは腕を枕に寝ていたが、フーミンが近づいてくるのがわかっていた。「ベイビー ロエは教えてくれた?」リュウは目を閉じたまま言った。「いいえ、あんな白黒のおじいさん、人形に様に無表情でぴくりともしませんわ。リュウ様が何とかしてくださいませ」「んーじゃもっとがんばって」
リュウは片目を開けてそう言うだけだった。その態度をみてフーミンはますます腹が立った。あーそうですか!とくるっと背中を返すと、肩で息をしながら小屋に戻っていった。再び小屋に戻ってきたフーミンはロエの部屋の中を激しく捜し始めた。その様子にナルはあっけにとられていた。「なにするんだいフーミン?」「何も言わないようですし、反応もないようですので、勝手にさがさせていただきますわ。どーせわかりはしませんわ。このおじいさんは」フーミンはおかまいなしにテーブルの下をみたり、戸棚をあけたり、タンスを開けたり、しまいにはロエの服のなかまでで探した。そんなフーミンをナルはあわててとめた。「いけないよフーミン 勝手にいじちゃ…」
「いいナル、ロエさんは私たちのことおわかりにならないようですわ それならいいではありませんか!」それでも何も解決の糸口にはならなかった。フーミンはやる気が失せてしまった。ごろんとロエの傍らに寝転んだ。「あーあ。こんなことでどうなるのかしら。疲れましたわ」
フーミンはうつぶせに寝転び、床に散乱していた本をパラパラとめくりながら、あくびをした。
ナルも同様に疲れを感じ仰向けになり、白黒のクモの巣だらけの天井を見つめた。この部屋の世界は白黒という色のない空間。たった半日いただけでナルも嫌気がさしてきた。「ねぇ 魔法はどうかな 考え付くことはやり尽くしたのだし」
ナルはひらめいた。「ナル…私の魔法なんてロエさんには何もききませんわ。なぜなら私には何一つ満足させる魔法なんてありません。ロエさんを話させるには高度な心の中をのぞく魔法…私にはとてもとても無理ですわ…私は簡単なおしゃべり魔法さえ習得していませんわ」フーミンは床に落ちていたペンを床にゴリゴリさせた。そんなフーミンの横顔をナルは覗き込み、明るく言った。「できる魔法でいいよ」「できる魔法って…[ちよっと踊りたくなる魔法]と[お花大好き魔法]ですわ」「じゃそれをやってみようよ 僕フーミンの魔法もみてみたいし」「そう、そうですの、そんなにみたいのなら私やりますわ」その言葉にフーミンはすっかりその気になり、二人ともすばやく起き上った。
フーミンは自慢下に[みどりの光]を取り出しナルをちらっと見たあと目を閉じて[ちよっと踊る魔法]をとなえた。
タッタターン♪ワンフレーズ音楽がなってフーミンとナルはお互い腕を組み、魔法によって踊ってしまった。あっとゆう間だったが、はじめて魔法にかかったナルは不思議な感覚に驚いた。「わぁお ちよっと踊るだけの、ちよっと踊るだけの魔法だぁ。本当だぁ、ハハハッちよっとだけなんだぁ 魔法っておもしろーい」ナルは大笑いし、フーミンもつられて大笑いしながら「ハハハッ今度は[お花大好き魔法]ですわ いきますわよ」フーミンは[みどりの光]をえいっと大きく振った。すると一輪の赤い花がテーブルの下にポトリと落ちた。踊って花がでただけ…フーミンはの顔から笑顔が消えた。やるだけ意味がない…白黒の部屋の中に色付きのフーミンとナルそして魔法で出した赤い花。うつろな目の白黒ロエ…「意味なしですわ」「フーミン見て!」
ナルはテーブルの下に落ちている赤い花、そのそばのカップを指差した「ナルただのカップですわ…ええっただのカップ?!ああーっそれなのに」フーミンが驚いたのは無理もなかった。さっきまで白黒だったロエのカップが、「水色のカップ」となってころがっているからだった。 「どうしてかはわかりませんけど…」「きっとフーミンの魔法がきっかけかもしれないよ。同じ魔法をどんどんやてみようよ 。もしかして白黒の部屋の中が一つずつ色づくかもしれないよ。そして最後にはロエに何かがおこるかもしれない。こうなったらやってみるしかないよ」「そうね」ナルの提案に結果的にはどうなるかわからないが、フーミンは賛同した。なぜかフーミンはナルの発する提案や言動がフーミンを勇気づけているように感じてしまう。フーミンを助けなかったゲソの村のできごと。そのことが空想であった出来事のように、今のナルはフーミンがどうせ無駄なことと思ってしまう落ち込みを、トントンと肩をたたいてくれていると思った。
そのあとフーミンは二つの魔法を交互に続けた。二人が踊り花一輪降り、また二人が踊って花が降り…と同時に部屋の小物の一つ一つが徐々に色を戻しはじめた。
「あー疲れますわね。こうなったらこの魔法を一つにしてみますわ…うまくゆくかしら…二つの魔法!踊ってぇお花ぁーっ !!」するとワンフレーズの音楽が一つの曲となって流れ二人は踊りつづけた。腕を組むとまわってはまた腕を組みなおし、パンと両手をたたきあって三回ジャンプ。二人の体の動きは何かに操られているように踊らされている。
その踊りを踊っている間、赤、ピンク、黄色、紫などの色とりどりの花が次々と雨のように降り続けた。そしてたちまち床は花で埋もれた。その中をくるくると踊る二人は、曲が終わると同時にそのまますべって床に二人とも倒れこんでいった。「あーははははっ」二人はなぜかおかしく花の床でごろごろ笑いころげた。笑いは止まらず、笑っていることがまたおかしく涙が止まらない。目が合うとまたおかしい。おなかがよじれて痛かった。笑いがおさまり、ナルは涙をふきながら我に返った。「みてフーミン、色がもどったよ」「本当ですわ ははははっやりましたわね」二人はまた顔を見合わせてまた笑い転げた。ふいにかすかに泣き声が聞こえてきた。二人はあれっと思い起き上がり、ロエのほうを見てやったぁと思った。ロエも自らの「色」取り戻していたからだった。痩せた体にポロ布をまとい、皮膚の色は異常に白く髪はところどころ抜け落ち、エルフ人の特有のとがった耳だけが頭の脇から、にょきりとしている。
「ぐっすん、ぐっすん」大きく見開いたロエの目から大粒の涙がポロポロと落ちると、うえんうえんと大泣きしはじめた。「フーミン!リュウを呼んできて」
ナルはロエに近づいた。フーミンは即座に外にいるリュウを呼びに走った。
「リュウ様やりましたわ。早くおきてくださいな」フーミンはだるそうなリュウをひっぱるようにしてロエの小屋の中につれてきた。「なんだこりゃ」リュウの眠気が吹っ飛ぶほど、その光景は花だらけの部屋の中央に、うえんうえんと大泣きをしているロエを、ナルは懸命になだめ透かしている最中だった。「ロエさんそんなに泣かないでよ。僕たちはただ地図をもらいたい。示しの石の地図だよ。しっているね?」
その答えにロエはゆっくりと左手をあげると、花に埋もれた床が開き地図が浮き上がってきた。フーミンは宙に浮いている地図をとってリュウのもとへ、リュウはかるくウインクして言った。「さてベイビーどうやってロエを気づかせたのかな?」「ちよっと踊る魔法とお花大好き魔法をあわせましたの」「へぇ ベイビーのアイデアかい?」「ええ…でもちがいますわ、ナルができる限りのことはやってみようって励ましてくださいましたの ね、ナル」フーミンの顔は喜びと自信に満ち溢れていた。リュウのおやっ意外だという目つきはすぐにナルに伝わった。リュウには見透かされている、ごまかしも適当な言い方も伝わらない。ナルはフーミンに同調をもとめられても笑うこともできず、下を向いていた。「私は…私は。。うれしかった…」
石のように動かなかったロエの唇が動いた。「どうやらそのようだなロエ、罪を犯してしまったエルフ人ロエよ。今日限りでおまえはゼーン様の罰から開放される。ゼーン様に感謝するがいい」それを聞いたロエは小刻みにふるえていた。リュウはロエがこうなってしまったいきさつを語りだした。
                        つづく

ああ、やっぱり小樽

2020-08-12 13:09:16 | 小説

小樽好きです。
とくに、田中酒造
ここのみりんがなかなか
煮物の際に、使用すると魔法のように
「うまっ」ってなります。😀 
1400円くらいします。えーーーーっ調味料に
そんなにかけられないっ😫 と思うでしょ
でも。うまいのさ
行く機会があるごとに購入しています。
そして、500円でガラポンがあります。
あたりによってはそれ以上の商品がゲット!!
もちろんイベント好きのウッディはやりますよ
ちかくにある古い家屋
昔はなんだったのでしょう・・・・
誰がすんでいたのでしょう・・・
ノスタルジックだわぁ
さて久しぶりの投稿。

     ブラック&ホワイト ~ダークの小瓶~ 
リュウの魔法で大きなピンクのテントがあらわれ、次にリュウはカンテラを手のひらにポワンと出すと、それに化け物よけと危険除けのじゅ文をかけた。それによりカンテラはより一層白く輝いた。テントの中には天外付きの寝台は扇状に三台ならべてあり、洗面台までがあり、暖炉には充分すぎる薪が赤々と燃えていた。長テーブルには豪華な夕食がキャンドルに照らされていた。テントの中なのにまるで豪華な屋敷のようだ。「おい!いつまでそこに座っている気だ。今夜は最初の夜だ、大サービスさ」
「わぁーっ すごーい」さっきの重い気持ちは吹っ飛び二人は目の前のごちそうを見て、リュウより先に席についた。「リュウ様も早く!早く!」「まったく」リュウはあきれて席に座った。香ばしい香りのパン、ジューシィな肉、暖かいスープ、季節外れの果実などなど、どれもナルが久しく食べたことがないものばかりだった。
「ありがとうですわ、リュウ様。こんなおいしいごちそう…パル様にもたべさせてあげたいわ」そう考えた瞬間、ふいにフーミンは食べるのをやめた。
「ゲソの村の人々はどうしているのでしょう」
寂しげに言うフーミンは言った。その言葉にリュウは、エルフ人のことについて教えなければならないこと、悪の神ダーンをなぜ今止めなければならないのか、それらのことを今ならうまく説明できると感じた。
「フーミン、ゲソの村人にあんな仕打ちをされたのに、どうしてそう思うのかな?」
リュウは優しいまなざしで、フーミンに聞いた。「わかりませんわ ただそう思いましたの…」「それじゃぁ。教えてあげよう。エルフ人は人と違って恨みが残らない心のを持っているのさ。」「うらみ?」「そううらみ、憎しみがないのさ。思う時はその時だけ。エルフ人はもともと人より清らかさや愛情の豊かさが強い。」「それなのになぜ人はエルフ人を差別するのだろう。」ナルは不思議に思ってリュウに聞いた。
「ときおり人は自分たちと異なったものや、違う考え方を嫌う傾向があるのさ。すべての人がそうとも言えないが…まぁ特に自分がひどく不幸だったりするとエルフ人に嫉妬をして嫌うヤツもいるさ。ゲソの村人のように世間から排除されたもの…ましてやそんな時こそ人の心には悪が入りやすい。」「悲しいですわ人って…」「僕もそう思う」ナルは自分自身のことも振り返り思った。「だが悪いことばかりではない。恨み、怒り、憎しみそれらから立ち直れるのも人だけだから。そして不幸を乗り越えられた時に人は優しくなり、寛容になり、愛を感じたりするのさ…おまえたちにはまだちっとむずかしいことだけれど」「ではエルフ人は悪の心にはおかされませんのね?」
フーミンはは身を乗り出し緑色の目を大きく見開いてリュウに念を押した。そのかわいい表情にリュウは困った。「おおベイビー…エルフ人は悪には心をおかされにくいが、一度清い心や豊かな愛情を失うとその心は氷になるという。」「だから悪の神ダーンが危険」「そのーとおりー、ナルやっと頭がよくなってきたな」ナルは夕食前の質問の答えがわかってきた。そしてリュウは食事をとりながらわかりやすく説明できたことに満足した。これからこの二人がどうダーンと向き合うのか不安を抱きつつも…
ナルは再び昼間のことを考えていた。まだフーミンは許してくれてはいなかったからだ。きちんとフーミンに謝ろうか、でもまだ怒っていたら…エルフ人だから許してくれる…などと勝手なことを思いめぐっていた。しかしいじめられているフーミンをかばいもせずに黙って見ていたことは事実である。僕は勇者として許されないことをしてしまった…改めて後悔していた。リュウとニコニコ笑顔で話しているフーミンの横顔をみながら、ナルはどぎまぎした。「フーミン、本当にごめんよ」フーミンは驚いてナルを見つめたが、すぐににっこり笑った。「よいですわ。私もあなたのことをダッキライって言ってしまって、悪かっですわ」「さすがエルフ人!かわいいぜベイビー」
リュウはパンとテーブルをたたいた。「そんなぁ…」フーミンのほほが赤くなった。「ところでフーミンもエルフ人が好んでやるエルフカードは得意なのか?」「もちろんですわ」「ほう…では天の使いのこのリュウ様と勝負してみようか?」「受けて立ちますわ」
急に勝ち気な顔になってフーミンは勢いよく袋からカードを取り出した。ナルはなにがはじまるのだろう、エルフカードのルールも知らないけれど何かおもしろいことが始まるらしい…とわくわくして二人のやり取りを見入る。
「いいのかいベイビーのカードで?」「もちろんですわ。私はエルフ人ですのよ、いくら天の使いのリュウ様だとしても私は負けませんわ」フーミンはそう言いきるとすぐに即興の詩を唱えた。「愛する人はポタポタ 涙をこぼして待 花束か来るとも知らないで」そう唱えると同時に宙にエルフ文字が現われフーミンはさっさとカードを配置し始めた。「愛する」の文字に星のカード、「ポタポタ」の文字に歌のカード、「こぼしている」の文字に水のカード、「花束」の文字に大地のカード。「さあ、残りのカードはどちらそして結末を!」リュウはやさしく微笑むと「火のカード」フーミンはやったぁと思いきや即座にリュウは森のカードと言い直した。「結末は花束、その愛の芽は大きく森となるのさ」「その通りですわ…森のカードに木が減ってしまいますわ」
フーミンががっくりして認めると森のカードの中にある、三本のうち一本の木が消えた。とたんにエルフカードの精があらわれ「勝ったのはどちら?」と聞いて、さっさと任務を終わらすとぱっと消えた。ナルには目の前で行われたことが腰をぬかすほどびっくりした。「フーミン、フーミンあの、あの、ちっ、ちゃいのはなになに」フーミンは負けたことにがっかりして、説明するのもいやだった。「今度はなしますわぁ」「フーミン、このオレに恋の詩を唱えたのがまずかったな、なんせオレはこの任務が終了すると恋の神に…おっと何でもない。魔法もエルフカードも修行だなベイビー!」
「ねぇ一つ質問があるのだけど…」っと二人のやり取りを見ていたナルが不思議そうに聞いてきた。「どうして結末の答えの時、違う答えにかえないの?相手と反対の事言えばいいじやないか」リュウはふーっとため息をつき呆れ顔で「だぁかぁら、さっきから説明しただろう、エルフ人は清らかさが強いって、ウソついたり、だましたりできないのさ。少しは応用して考えろ」「あっ、でもパル様はわざと負けましたわ。」「まっ相手の事を思って負けるのはいいのかもな、」ナルはエルフ人とは不思議だと感じた。そしてつくづく昼間のことを恥じていた。
                      つづく

レトロの空気

2020-06-21 22:25:39 | 小説

前回の海の帰り
蔵を改造した喫茶店(あえてカフェとは言わず)
レトロの空気
古いもの中古のものは風水的によくないとか
でも、癒してくれるのはなぜかな
断捨離がすっきりすると進められて
どんどん片づけちゃう
人によっては
古くて汚くていらないもの
でも誰かか
待っててくれる
そのとどまる場所にて

はっはい! それはウッデイですっ

友達と進むおしゃべりに
ボーンとレトロ時計が三時をうちました。
それでは 小説の続きです。
最初から読みたい方は
開設日までさかのぼってくださいね
なんて…だれも読んではいないかなぁ

     ブラック&ホワイト ~ダークの小瓶~

 やっと小さな川岸につき、その場にすわりこんだ。あらい息がおさまったころフーミンは川辺を覗き込んだ。どろどろに汚れた自分の姿が写った。フーミンの耳はほかのエルフ人よりちよっと長めであり、パルはそれを賢さそうだと誉めてくれたものだ。その耳をさわると手に血と交じり合った泥がついた。血だと気づいた瞬間から痛さと悲しみがこみ上げた「パル…さ・まぁ うえっうえっ…」顔をくしゃくしゃにして大きな声で泣いた。涙があふれ出て、その涙はポタポタと川の中へ落ちていった。そして師匠のパルが急に恋しくもなった。差別されることがこんなにも悲しく、悔しいことだとこの時に思い知っししまったからだった。ナルは肩を震わせて泣いているフーミンの後姿にとまどったが「だいじょうぶ?」
あとからついてきたナルがそっと声をかけた。「平気ですわ」涙を汚れていない手の甲でぬぐい、綺麗な川の水で洗った。ふと、フーミンはナルが後から来た事に不思議に思った。「どうしてですの?」ちよっと間をおいてからフーミンはナルに聞いた。「何が?」「何がって…ナルはどうして私を助けてくれなかったの?ナルはさっきまでどこにいましたの?!」フーミンは話しているうちにだんだんと言いようのない怒りがこみあげてきた。「えっ…」
 ナルはフーミンの意外な質問にすぐに答えられなかった。
「ナル!あなたもあの連中と同じね」フーミンは冷ややかに言いきった。「ちがうよ。ただ…面倒なことに…かかわるなって…言われた。知らない人から…」「言い訳ですわ。あなたもあの汚らしい連中とおなじだわ、エルフ人を差別していたのね。そうでしょ」「そんなこと思っていないよ」「さぁ どうかしら」フーミンはそう言うと来た道を引き返し始めた。「どこに行くのさ、また村に戻るの?また石を投げられるよ」「ええかまいませんことよ。パル様のもとに帰りますのから、それにナルとはいられませんわ」
「まだ旅もしていないのにやめるってこと?」ナルの無頓着な言い方にムラムラと怒りがこみあげとうとう怒鳴った。「そうですわ! 私は…ナルのこと友達と思っていましたのに…友達だからこそいっしょに旅に行けると心から思いましたわ…それなのに、それなのに…」フーミンは涙で言葉がつまった。「だって あの状態だったら勇気の要ることだよ」「勇気ですって!ナルは勇者の証をいただくのではありませんの?私一人守れないなんておかしいですわ!」  ナルはフーミンの言葉にどきっとした。「あーわかったよ。勝手にしなよ! 一人で帰れよ。ここでお別れだ」「ああなんてひどい人ですの 大っキライ!」二人は憎みあった視線をお互いにからめた。その時それを寸断する声が。
 「あーっもうーやめぇー」
 二人が驚いて振り向くと白いマントを、着た長身のハンサムな男が立っていた。清潔感がただよい、高貴な身分が外見からのぞかせている。そしてなによりもその声には聞き覚えのある声と二人は同時に思った。「もう仲たがいか」リュウは腕を組み、仕方がないと首を振った。「あなたは誰ですの?」「オレか、オレは天の使いのリュウ。おまえたちの監視役とゆうか、まぁそんなところだ。天界の主でもあるゼーン様からお前たちの面倒をと仰せつかったのさ。まっ最初は面倒だったから神にでもなったつもりで、姿を見せずに天から声がするようにでもと、演技してみたものの。所詮子ども…ケンカがはじまるとは。どうもこうも最初からこんなんでは先が思いやられる」
「神様の声。」二人は同時に同じことを言って顔を合わせたが、フーミンはナルにすぐにプイと横を向いた。その様子を眺めながらこいつが勇者かと思い、リュウの不安がどっと肩にのしかかった。「いいかナル。おまえは勇者の証をもらえるという約束が、天から与えられる。あーゆう時、女人をやさーしく…ゴホッ。いや、その…あのようなことになったらたとえ守れなくても、真っ先にフーミンの手をとって逃げるべきだ。」
 リュウに言われるととたんにナルは後悔へと落ち込んだ。確かにリュウの言う通りフーミンと逃げることさえできずに黙ってみていた自分がひきょうものに思えて言葉がでない。逆にフーミンは何かナルがそれに対して何か答えてくれるのをちよっぴり期待した。しかしその様子がないとわかるとやはり許す気になれなかった。そんな二人をリュウは交互に見てパンと手を打った。
「よし。もう終わりだ。方法を変えるとするか。陰に隠れてあれこれ言うものもかえって面倒だ。これからはオレの言うことを聞いて間違いのないようにしてくれよ。いいなわかったな。さてっ…フーミンこりゃひどいな、レディがだいなしだ。それにケガもしているじゃないか。大丈夫か?」「はい。痛みはありませんわ。ただみどりの光が…」    フーミンはパルから昨日授かったばかりのみどりの光を、いたわるようににぎった。
 リュウは目を閉じてじゅ文を唱え、泥だらけなったフーミンの頭の上に人差し指でくるくると円を描き始めた。その指先から大きな光の輪ができフーミンを取り囲むようにしてまわった。その光の中フーミンは石鹸の優しい香りにつつまれたような気分になっていった。フーミンの青い服は泥がはぎ落ちて行き、以前よりあざやかな青い衣服に変わった。胸元の「みどりの光」も輝いていた。耳の傷も治り、次に顔や手、髪についた泥は落ちて、リュウの魔法は終了となった。
おかげでフーミンはお風呂に入りたてのようにいい気分になった。髪はあざやかな色になり毛先はクルクルとカールになった。エルフ人の特徴である髪の美しさがよりきわだった。リュウの指先がとまるころにはすっかりかわいいフーミンになっていた。すぐにフーミンは川岸にかけよって川面に自分の姿を確認した。
「なんてステキですの!服もこんなにきれいになって。あらっ!とれなかったシミまでおちていますわ。」それからリュウにかけよりくるっとまわった。「ありがとうございますわ リュウ様」「どういたしまして」ハンサムなリュウが優しく微笑むとフーミンはドキッとしてしまった。だがリュウはナルに体を向けると急に厳しい表情になったので、二人とも急激な緊張感が走った。
「さあこれからあらためて二人に話がある。大事なことだ。 二人ともここに座ってオレの話を黙って聞く。とちゅう質問はなしだ。まずお前たちには天界について話さなければならないな」
 リュウは長くなる話のために、魔法で三脚の椅子を出した。リュウは豪華な肘掛のついた白い背もたれの大きな椅子に座り、すぐに長い足をくんだ。ナルとフーミンは背もたれも何もない木の丸いすに腰をおろした。「この上には神々がおられる天界が存在する。この天界というのははるか、想像もつかない昔から下の国の民を守るために、存在する世界さ。」「神様なんていたのか…だったら、どうして皆ふこうなのかなぁ。母さん父さんは一生懸命信仰しているみたいだけど」ナルは自然と言葉がでてしまった。それはナルが今まで生きてきての、素直な感想だったからである。リーバ夫妻にはエルフ人のパルの親交などもあったがは、真に熱心な神の信仰者だった。それとは反対にリーバ夫妻の周りも、村人も、国全体もが、神への信仰がなくなっていたからだった。ナルも幼いころからその二人の姿を見てきたが、残念ながらそれはナルには伝わっていなかった。
 リュウは勇気もないくせに、不満だけはすぐに口にだす小生意気な。とナルの第一印象を決めた。リュウは指先をパチンと鳴らすと、飲み物が入ったゴブレットと小さい天の使いが同時にあらわれた。ドクドクと飲み物をゴブレットに注ぎこむとリュウはゴクッと一口飲んだ。リュウは子供相手にイライラしたくはなかった。何よりも天界で下の民のために心をどれほど痛めているゼーンにたいして、信仰になさに腹がたってきた。「下の民たちが、神を信じようが信じまいが、天界はあるし神々の最高位には善の神ゼーン様がいらっしゃる。その神々たちは下の国の民たちを加護している。俺たち天の使いは天界と下の国とのパイプ役をしている。俺たちは民たちがどれだけ信仰に励んでいるとか、また民たちは本当に何を求めているのかとか、様々な民の状況を調べたり見聞きをするのが仕事さ。だがここ数十年は民たちには信仰がなくなっている。特に人に関しては信仰のなさは、そりゃあひどいものだ。バロン王からして信仰をなくしているからな。そんな民たちを神々は心配しなげいている。そんな中現れていたのは希望の神ダーン、いや元希望の神だな。どゆうわけだがダーンは本来の使命投げ捨て、悪の神となることを断言してしまった…まず自然の神モリー様に呪いをかけ、弱らせた。その結果お前たちも知ってのとおり、山木々が突然変色し止まったのがヤツのしわざさ。しかし元通りになった。たしかに…だがそれには条件があったわけだ。モリー様を復活させるかわりに、この世の神々のすべての「想い」を半分にさせ、残りの半分はダーンの権限にするという条件。さて今は自然が戻って前のようにすがすがしい風が吹き、木々が緑にもどり作物の成長がはじまるだろう…だが恐ろしいのはそのあとだ。この世の想いを半分ダーンが持っているということは、これ以上の想像のつかない恐ろしいことがはじまる。そのうち天界もこの国も存在が脅かされるだろう…さてそこでだ。偉大な神ゼーン様が下した案は誰がこれをくいとめるかってことだ。エルフ人のフーミンと人の子ナルをお選びになったわけだ。」「それがおかしいよ。どうして僕たちなのか」「だーかーらー!オレだってこの先はわからないって。 すべてはゼーン様アーイ様の命令とご意志なのさ」
 リュウはわかっていたが、ナルに説明するのも面倒なのでわからないことにしておいた。そんなリュウの話にナルは、フーミンに対しての自分の不甲斐なさと、かせられた使命にひどいプレッシャーを感じざる終えなかった。当然フーミンもリーバの家からの道中で楽観視していた気持ちもどこかへ行き、事の重大さに震えがくるようだった。平和への使命…誰かが守らなければならないこと。魔法も知恵もまだまだ未熟なフーミンと勇気がなくて自分のカラに閉じこもりやすいナル。悪の神に太刀打ちできるわけがない…命さえも落とすことになるのでは…悪の神ダーンが二人の間にほくそえむ…いいようのない恐怖が二人をつつんだ「さぁ今夜はここまでだ。まだまだこれから知ってゆくことがたくさんあるからな」
リュウはさっさと夜の支度にとりかかり始めた。
                          つづく