続いても小樽ネタ
小樽水族館のずーっとあがっていったところ
アバウトですいません😇
なんせ
人任せの運転
水族館は何度かいったことがあるのに
ここまではきたことがありませんでした。
なんときれいなんでしょ~
携帯写メで撮りましたが
機種変更の時にあれよあれよという間に
高い金額になってしまい後悔の日々
この時くらいは
よく使い勝手がわからないスマホに感謝
友達がいい機種だからきれいに撮れていると
ほめてくれたのだ😁
さて小説の続きです。
いいねと応援押してくれた方感謝😂
ブラック&ホワイト ~ダークの小瓶~
第五章 ロエがほしかったもの
次の朝、テントのあとかたづけをリュウは小さい天の使いをよんでかたづけさせた。
それを後にして、三人は最初にしなければいけないことに向かった。エルフ人のロエという老人の元へ行かなければならなかった。
「かんたんなことだ。この先に小屋があり、そこにロエがすんでいる。示しの石の場所をあらわした地図をもらう。それだけさ」とリュウはあっさり説明した。実際リュウも深いところはわからなかった。悪のダーンを倒すために、「示しの石」の地図が必要なのか。すべてはゼーンの命令、ゼーンの考えのもとに行動しなればならないことである。しかしなぜゼーン様はあのロエの元へとおしゃたのだろう…果たしてあの事件のことはもうお許しになったのだろうか。 「まぁいただくだけでしたら簡単ですわ」「どうして地図がいるの?示しの石って?」単純なフーミンとは逆に、リュウの考えていることを口に出すナルに少しイライラしていた。「あのなぁ…ナル!おまえ少しはフーミンのように単純に考えろ」昨日は応用しろって言ったくせにとナルは思った。そうしてまもなく、三人はロエ老人の住む小屋についた。ゲソ村人たちの家のように朽ち果てていそうなボロボロの小屋だ。「さあここがロエの小屋だ。オレは外で待っているからフーミン、ナル地図をもらったこい」
そう言ってリュウはゴロンと木の下に寝そべった。ナルはその態度にムカっとした。
「ねぇ、リュウ。ロエって何者?その人から示しの石の地図をもらうって言うのはわかったけど、そのロエっていう人物について何も話してはくれていないよ。」「昔は大魔法使。種類はエルフ人」リュウは質問には答えたぞと態度でしめした。ナルはこの先この天の使いと仲良くしてゆけるかが疑問になった。彼の話す言葉や態度がナルにとって全てが合わない、と感じていたからだった。きっとリュウも自分を同じくおもっているにちがいないと思った。
フーミンはづんづんと勢い歩くと腕を振り上げて、大きくドアをノックした。
ドンドン!「ロエさん、いらっしやいますか?」中からは何の反応もなかった。仕方がないのでナルがおそるおそるドアを開けた。なかは物が散乱し散らかっていた。何よりも一番不思議で驚いたのは、ロエの家の中だけが色が抜けた様に白黒の世界だったからだ。そしてロエ本人は部屋の中央に大きな椅子に座っており、ロエも同様白黒だった。さきほどリュウはエルフ人の老人と言っていたが、フーミンが想像していたエルフ人の老人とは大いに違っていた。髪の毛は数えるほどの本数がだらんとたれており、衣服はボロ布をまとっていたるだけであった。パルとは全然違っており、大魔法使とは思えない間違いではないかと思うほどであった。フーミンはちよっととまどったがつロエの前にかがみ込み問いかけた。「こんにちは ロエさん、私はフーミン、こちらはナル。」うふっと愛想笑いをした。しかし尖った耳はたれて、目は半開きで無表情なロエはぴくりとも動かなかった。「ロエさん僕たちある地図を探しています。それが今どうしてもいるのです」今度はナルが丁重に言ってみたがやはり何の反応もなかった。
その後しばらくいろいろな言い方や自己紹介、世間話、最後には知っている限りの笑い話などしてみたがロエの反応はなかった。ただ時間が無駄に流れた。とうとうフーミンの怒りが頂点にきた。その矛先はもちろんリュウだ。
「リュウ様!」バンっとドアを勢いよく開け放つとリュウのもとへ駆け出した。リュウは腕を枕に寝ていたが、フーミンが近づいてくるのがわかっていた。「ベイビー ロエは教えてくれた?」リュウは目を閉じたまま言った。「いいえ、あんな白黒のおじいさん、人形に様に無表情でぴくりともしませんわ。リュウ様が何とかしてくださいませ」「んーじゃもっとがんばって」
リュウは片目を開けてそう言うだけだった。その態度をみてフーミンはますます腹が立った。あーそうですか!とくるっと背中を返すと、肩で息をしながら小屋に戻っていった。再び小屋に戻ってきたフーミンはロエの部屋の中を激しく捜し始めた。その様子にナルはあっけにとられていた。「なにするんだいフーミン?」「何も言わないようですし、反応もないようですので、勝手にさがさせていただきますわ。どーせわかりはしませんわ。このおじいさんは」フーミンはおかまいなしにテーブルの下をみたり、戸棚をあけたり、タンスを開けたり、しまいにはロエの服のなかまでで探した。そんなフーミンをナルはあわててとめた。「いけないよフーミン 勝手にいじちゃ…」
「いいナル、ロエさんは私たちのことおわかりにならないようですわ それならいいではありませんか!」それでも何も解決の糸口にはならなかった。フーミンはやる気が失せてしまった。ごろんとロエの傍らに寝転んだ。「あーあ。こんなことでどうなるのかしら。疲れましたわ」
フーミンはうつぶせに寝転び、床に散乱していた本をパラパラとめくりながら、あくびをした。
ナルも同様に疲れを感じ仰向けになり、白黒のクモの巣だらけの天井を見つめた。この部屋の世界は白黒という色のない空間。たった半日いただけでナルも嫌気がさしてきた。「ねぇ 魔法はどうかな 考え付くことはやり尽くしたのだし」
ナルはひらめいた。「ナル…私の魔法なんてロエさんには何もききませんわ。なぜなら私には何一つ満足させる魔法なんてありません。ロエさんを話させるには高度な心の中をのぞく魔法…私にはとてもとても無理ですわ…私は簡単なおしゃべり魔法さえ習得していませんわ」フーミンは床に落ちていたペンを床にゴリゴリさせた。そんなフーミンの横顔をナルは覗き込み、明るく言った。「できる魔法でいいよ」「できる魔法って…[ちよっと踊りたくなる魔法]と[お花大好き魔法]ですわ」「じゃそれをやってみようよ 僕フーミンの魔法もみてみたいし」「そう、そうですの、そんなにみたいのなら私やりますわ」その言葉にフーミンはすっかりその気になり、二人ともすばやく起き上った。
フーミンは自慢下に[みどりの光]を取り出しナルをちらっと見たあと目を閉じて[ちよっと踊る魔法]をとなえた。
タッタターン♪ワンフレーズ音楽がなってフーミンとナルはお互い腕を組み、魔法によって踊ってしまった。あっとゆう間だったが、はじめて魔法にかかったナルは不思議な感覚に驚いた。「わぁお ちよっと踊るだけの、ちよっと踊るだけの魔法だぁ。本当だぁ、ハハハッちよっとだけなんだぁ 魔法っておもしろーい」ナルは大笑いし、フーミンもつられて大笑いしながら「ハハハッ今度は[お花大好き魔法]ですわ いきますわよ」フーミンは[みどりの光]をえいっと大きく振った。すると一輪の赤い花がテーブルの下にポトリと落ちた。踊って花がでただけ…フーミンはの顔から笑顔が消えた。やるだけ意味がない…白黒の部屋の中に色付きのフーミンとナルそして魔法で出した赤い花。うつろな目の白黒ロエ…「意味なしですわ」「フーミン見て!」
ナルはテーブルの下に落ちている赤い花、そのそばのカップを指差した「ナルただのカップですわ…ええっただのカップ?!ああーっそれなのに」フーミンが驚いたのは無理もなかった。さっきまで白黒だったロエのカップが、「水色のカップ」となってころがっているからだった。 「どうしてかはわかりませんけど…」「きっとフーミンの魔法がきっかけかもしれないよ。同じ魔法をどんどんやてみようよ 。もしかして白黒の部屋の中が一つずつ色づくかもしれないよ。そして最後にはロエに何かがおこるかもしれない。こうなったらやってみるしかないよ」「そうね」ナルの提案に結果的にはどうなるかわからないが、フーミンは賛同した。なぜかフーミンはナルの発する提案や言動がフーミンを勇気づけているように感じてしまう。フーミンを助けなかったゲソの村のできごと。そのことが空想であった出来事のように、今のナルはフーミンがどうせ無駄なことと思ってしまう落ち込みを、トントンと肩をたたいてくれていると思った。
そのあとフーミンは二つの魔法を交互に続けた。二人が踊り花一輪降り、また二人が踊って花が降り…と同時に部屋の小物の一つ一つが徐々に色を戻しはじめた。
「あー疲れますわね。こうなったらこの魔法を一つにしてみますわ…うまくゆくかしら…二つの魔法!踊ってぇお花ぁーっ !!」するとワンフレーズの音楽が一つの曲となって流れ二人は踊りつづけた。腕を組むとまわってはまた腕を組みなおし、パンと両手をたたきあって三回ジャンプ。二人の体の動きは何かに操られているように踊らされている。
その踊りを踊っている間、赤、ピンク、黄色、紫などの色とりどりの花が次々と雨のように降り続けた。そしてたちまち床は花で埋もれた。その中をくるくると踊る二人は、曲が終わると同時にそのまますべって床に二人とも倒れこんでいった。「あーははははっ」二人はなぜかおかしく花の床でごろごろ笑いころげた。笑いは止まらず、笑っていることがまたおかしく涙が止まらない。目が合うとまたおかしい。おなかがよじれて痛かった。笑いがおさまり、ナルは涙をふきながら我に返った。「みてフーミン、色がもどったよ」「本当ですわ ははははっやりましたわね」二人はまた顔を見合わせてまた笑い転げた。ふいにかすかに泣き声が聞こえてきた。二人はあれっと思い起き上がり、ロエのほうを見てやったぁと思った。ロエも自らの「色」取り戻していたからだった。痩せた体にポロ布をまとい、皮膚の色は異常に白く髪はところどころ抜け落ち、エルフ人の特有のとがった耳だけが頭の脇から、にょきりとしている。
「ぐっすん、ぐっすん」大きく見開いたロエの目から大粒の涙がポロポロと落ちると、うえんうえんと大泣きしはじめた。「フーミン!リュウを呼んできて」
ナルはロエに近づいた。フーミンは即座に外にいるリュウを呼びに走った。
「リュウ様やりましたわ。早くおきてくださいな」フーミンはだるそうなリュウをひっぱるようにしてロエの小屋の中につれてきた。「なんだこりゃ」リュウの眠気が吹っ飛ぶほど、その光景は花だらけの部屋の中央に、うえんうえんと大泣きをしているロエを、ナルは懸命になだめ透かしている最中だった。「ロエさんそんなに泣かないでよ。僕たちはただ地図をもらいたい。示しの石の地図だよ。しっているね?」
その答えにロエはゆっくりと左手をあげると、花に埋もれた床が開き地図が浮き上がってきた。フーミンは宙に浮いている地図をとってリュウのもとへ、リュウはかるくウインクして言った。「さてベイビーどうやってロエを気づかせたのかな?」「ちよっと踊る魔法とお花大好き魔法をあわせましたの」「へぇ ベイビーのアイデアかい?」「ええ…でもちがいますわ、ナルができる限りのことはやってみようって励ましてくださいましたの ね、ナル」フーミンの顔は喜びと自信に満ち溢れていた。リュウのおやっ意外だという目つきはすぐにナルに伝わった。リュウには見透かされている、ごまかしも適当な言い方も伝わらない。ナルはフーミンに同調をもとめられても笑うこともできず、下を向いていた。「私は…私は。。うれしかった…」
石のように動かなかったロエの唇が動いた。「どうやらそのようだなロエ、罪を犯してしまったエルフ人ロエよ。今日限りでおまえはゼーン様の罰から開放される。ゼーン様に感謝するがいい」それを聞いたロエは小刻みにふるえていた。リュウはロエがこうなってしまったいきさつを語りだした。
つづく