byバンプ・オブ・チキン
何気ない言葉が印象的で、折りに触れて幾つものフレーズを思い出したりする。聞いていると、しみじみと考えこんだり、時には涙ぐんだりしてしまうので普段は滅多に聞かない。クルマで走っているときは特に。だからファンといえるかどうか。年末に新しいアルバムを出したので、最近ラジオでもよく流れてくるが、このフレーズは今、とても心に響く。
昨年のFN最終戦でトップチェッカーを潜りながら、失格裁定を受けてチャンピオンを逃してから二ヵ月。小暮卓史選手が、Honda Racing F1 Teamからバレンシア合同テストに参加するという。
喜ばしいことだ。例えそれが、一回限りのことであったとしても、フル参戦のF1ドライバーと同じマシンで、同じ時間に同じコースを走るのだ。昨年、速さと危うさで見る者の目をを引き付けた小暮の走りが、何処までF1で通用するか、どれだけの世界のプロフェッショナル達を魅了できるのか、ひとつの目安になる。
F1は、世界最高峰のカテゴリーとして目標のひとつになり得るものだけれど、その世界で走ることだけが目的になるものでもない、と思う。それでも、もし幸運の女神が微笑むなら、誰かが小暮をウチのマシンで試してみたい、と思いつくかも知れない。
シニカルを気取る訳ではないが、FJ上がりのドライバーがF1のシートを掴むのは、高価すぎる。落胆はしたくない。後は小暮の見せるポテンシャルに望みを託すしかないと思っている。
吉本大樹選手がGP2アジアシリーズに参戦する、という。
全日本F3の2年、GT・S耐・WSBNに参戦した3年目、続くGP2シリーズに参戦した2年間。そして昨年、日本に戻って乗ったFN。この6年間、様々なことがあった。
F3の最初から、飛び抜けて速かった訳でもなく、大きなパーソナルスポンサーをバックに持つ訳でもない吉本選手が、まがりなりにもフォーミュラドライバーとして6年間活動を続けて来れたのは、何故なんだろうと思う。昨年のFNでの成績は屈辱的ともいえるテールエンダーだった。それでも、2年間共に戦ったGP2シリーズチームのBCNから、GP2アジアを戦うなら吉本を乗せたい、と名指しで熱烈なアピールを受け、昨年末のFアジアV6シリーズ最終戦にチームメリタスからスポット参戦、今回同じチームからGP2アジアシリーズに参戦する。
何時も思うのだ。何故ファンになるのか、どうして応援したいと思うのか。
海外で走ることの、その意味はひとそれぞれだ。
F1を頂点と考えて、海外にステップアップをすることも、国内でのステップアップが困難だから海外に道を求める時も、みな一様にただ走る場所を求めて必死なだけだ。走ることへの熱情は、誰にも負けない、走らなければ呼吸が出来ないかのように、みんな一途に走る場所を求めている。
毎年、沢山のドライバーがレースデビューする。同じだけのドライバーが引退する訳でもないから走る場所には限りがある。ただ、速さと運を身に引き寄せた者だけが生き残る。
6年前、筑波の開幕戦で、二人のドライバーを見たことを、昨日のことのように思い出す。そして、そう、思い出じゃない今が、今年も、これから始まる。
今年も、レースを楽しもう。
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