かねてより「愛読書」と胸を張って言えるようなものが見当たらずにいたのですが、ここに至って、これが愛読書かな、という物に行き当たったみたいです。
エルヴェ・ギベールの「召使と私」
エルヴェ・ギベールの「召使と私」
ミック・ジャクソンの「穴堀り公爵」
最近は通勤の行き来の時間に暇つぶしもかねて、推理小説の類を読んでいるのですが、推理小説は色々な事柄事象について作者がよく調べて詳しく書いてくれるので、知識は増えるものの感情を揺さぶったり心の琴線に触れたりするものは無い。
それで推理小説もしばらくすると飽きてきて、たまには普通の小説を・・となるのですが、近年はなかなか良いものに行き当たらない。
で、昔読んでいた「召使と私」を読んでみました。
やはり良い。初めて読んだ時もよいと思ったけれどやはり今でも良いと感じる。
それで推理小説もしばらくすると飽きてきて、たまには普通の小説を・・となるのですが、近年はなかなか良いものに行き当たらない。
で、昔読んでいた「召使と私」を読んでみました。
やはり良い。初めて読んだ時もよいと思ったけれどやはり今でも良いと感じる。
エイズで死んだフランスのゲイの作家の書いたものですが、なんと言っても訳者が野崎歓で、素晴らしい日本語訳が更に良い。
滑稽小説と名付けられていますが全体的に飄々としていて何から何までだましている感じのある内容。
で、「穴堀り公爵」は、これも初めて読んだ時から哀しくも切ない愛情物語で、英国貴族階級を調べていた当時読んで痛く気に入った作品だった。
穴掘り公爵には実在のモデルになった公爵がいる。公爵ですからね。ジャガイモみたいにゴロゴロいる男爵とはちがい、フランスから輸入された爵位とは言え、王家につながる爵位ですから、格が違います。
穴掘り公爵には実在のモデルになった公爵がいる。公爵ですからね。ジャガイモみたいにゴロゴロいる男爵とはちがい、フランスから輸入された爵位とは言え、王家につながる爵位ですから、格が違います。
そんな公爵の中にも、いやだからこそか、変人奇人はいるのですが、この穴掘り公爵はどこか物悲しい雰囲気が漂うのです。
私はこれは愛情小説だと勝手に解釈しています。
これから「穴掘り公爵」をまた読んでみます。今でも初見の時の印象が変わっていないか。すでに数度読んではいるのですが・・
これから「穴掘り公爵」をまた読んでみます。今でも初見の時の印象が変わっていないか。すでに数度読んではいるのですが・・