さようならは 辛い
さようならは 悲しい
でも何にでも誰にでも
さようならはいつか必ず
おとずれてくる訪問者なのだから
その時はどうぞ優しく迎えてあげて
そしてひとつ 深呼吸をしたなら
風の中にわたしを探して
ほら、ほらね
あそこにも ここにも
空を渡る小鳥の翼に
海を泳ぐ小魚の背に
風とたわむれるコスモスの花の中に
きっとわたしは光っているから
梢から落ちる雫の中に
ひととき天に架かる虹の中に
きっとわたしは永遠に
そこいらじゅうで
キラキラと笑っているから
きょうはとっても淋しい日
生きていることが苦しくなるほど
淋しくて辛いけれど
このコスモスの海の向こうのどこかには
もっと淋しい人がいる
もっと苦しい人がいる
泣くことさえも叶わない
淋しい苦しい人がいる
だから今日という日を恨まないで
もう戻れない昨日のことは忘れて
鏡の中の自分にそっと微笑もう
そして
「生まれてきて良かったね
いま生きているって凄いね
がんばらなくってもいいから
いまここに在ることに感謝しようね
ありがとう・・・・・・」
そう言ってみよう
湯川れいこ
素晴らしい詩を教えてくれてほんとうにありがとう。