がん治療は残酷だと思う

私の勝手な引け目意識なんでしょうか。
がん経験者であることをアピールすることで
がんを知らない人達は「ゲッ、がんだって」って
引いてる人もいるんじゃないかなって
思ってます。「うわー、お気の毒」とか（笑）

私ががんデビューする前の
がんを知らない時はこの私でも
やはり「がん」と聞くと「お気の毒」な
感覚は持ってましたから。

昔に比べて世間的にがんはそれほど
超最悪という感じはなくなってきてるん
じゃないかとは思ってますけど。

「誰でもなるよねー」っていうくらいの
世間の感覚になって欲しいですね。
「初回＝即、深刻ではない」というのは
常識になって欲しいですね。高校生くらいまで。

がん告知で即、悲壮感持っちゃいけない。
初回治療のことだけ考えた方がいい。
半年後とかの最初の経過観察は
ドキドキですけどね。

と、がんはすべてが怖くないという
ことなんですけど、

私なんかは初回治療後のがんの
動向よりもがんの治療が
イヤというのも強くあります。

だって婦人科がんは婦人科では一般的に
手術で子宮と卵巣の全摘出なわけで
乳がんなら乳房の全摘出なわけで
（もちろんこれは状況や選択によって
違ってくるんだけど）

がん告知を受けたそのがんが、この先
転移しない、転移能力のないがんの場合も
あるわけで、それなのに今のがん治療はまだまだ
ごっそり切ろうとするわけで、放射線にしたって
先がわからないからしっかり照射されるし。
その上、抗がん剤という苦しいオマケつき。
臓器や器官を失くし、不都合も出て来て
副作用や後遺症を抱え・・

もっとがん治療そのものがコンパクトで
負担の少ない楽なものなら。

私のように抗がん剤も拒否し
放射線だって基本の量より少ない照射でも
転移しないんだから、
個人個人のケースで違うだろうけど
なんかなあって思う。

失うものが大き過ぎる。
婦人科がんは卵巣機能が停止するから
出産は諦めなくてはいけない。
（放射線の場合は卵巣の位置を上にずらすと
いう手術が可能の場合もあるようだが
楽ではないと思う）

乳がんの場合だって乳房を片方、失くすと
いうのは、やはり相当の精神的ダメージだと思う。
誰もが、がんを制圧するために
仕方ない決断をして臨むのだけど・・

４年目の今になって考えてもやはり
がん治療は残酷だとつくづく思う。
命の代償・・転移するがんなら
それも仕方ないんだろうけど。

転移能力のないがんをそのまま無治療に
した場合の経過を誰も見てないから、
転移能力のないがんがどうなるかわからないが
もしかしたら自然消失するかもしれない。
転移しなくても子宮の場合は大きくなれば
尿道や膀胱を押して排尿に支障が出る可能性はある
かもしれない。放置は難しいかもしれない。
でも全摘する必要はないかもしれないではないか。
がんの部分だけの切除で。

転移能力のあるがんか、そうでないがんか
この見極めと、転移能力のないがんの
軽い治療、これが実現して欲しい。

ついでに触れると、子宮頚がんの
ヒトパローマウイルスのこと、
高校生には教えておいた方が
いいだろうなって思う。
私なんかはがんデビューで初めてこの
ウイルスを知った。
でももっと若い頃から、このウイルスを
知ってたらって思う。
（私は感染だけがすべて絶対原因とは思って
ません。このウイルスの感染、そして何かの
状況とかが加わってがん化するんだろうと
いう考えです）