それは、大粒の雨の降る夜でした。
Mさんは終電に近い電車を降りて、駅から自宅に向かって傘をさして歩いていました。
その道は線路沿いで、もう上りの電車は終わっていて、下り方向の電車もあと一便のみ・・・
その駅はその時間には降りる人はいても乗るひとはほとんど皆無でした。
Mさんが雨の中を歩いていると黒っぽい傘をさした人が駅の反対方向から駅に向かって線路沿いを歩いてきていました。
こんな時間に駅方向に行く人は珍しいと思いながらすれ違うと・・・・・
傘の中が真っ暗・・・・・・・足元も傘もビロードのような服装も見えるのに、胸から上が真っ暗で見えない・・・女性らしいことはわかったのですが・・・
そのまますれ違って・・・気になって振り返ると、その黒い傘の女性も振り返っていて・・・・
Mさんは恐ろしくて走って自宅までびしょ濡れになった帰ったそうです。
なにが恐ろしかったのかというと・・・胸から上は真っ暗なのに・・・目だけ青く光っていたそうなんです・・・いったい何者・・・・・・