9月25日 月曜日
大陸から伝播したアレのカンセンタイサクとやらで老いも若きもマスク、マスク、マスク…と皆が皆、顔を隠すようになった期間が長引いたことで人の顔が覚えられなくなった。
これ以前は仕事の関係もあり、フツーの人よりも他人の顔を覚えるのは得意な方だと思っていたにもかかわらず。
このことで思い出すのが、かつて街から通いで来てお店を開いていた夫婦のこと。
地域の人たちに愛された、小さな商店だった。
売り場の半分を夫婦それぞれが担当していた。
おじさんが鮮魚、おばさんが飲料や加工品、お菓子など。
小学生の頃までだろうか、祖母と或いは1人で訪れた。
10年ほど経ったある日、仕事に行く前にちょっとお菓子でも、と思って立ち寄ったのだが。
その時間はおじさんしか居なかった。
見慣れないスーツ姿の若者が現れたものだから、おじさんの方もビックリしたようだった。
「何だ?誰だ?」と、ビックリした顔のおじさんに「こんちはっ!」と短く挨拶、(…もしかして僕が誰だか分からないのか?)と思いつつも、おばさんの担当エリアを見て回る。
その間中、おじさんはこちらの様子を見ていたようだ。
確かお菓子を数百円ぶんほど買おうとしたのだった。
そこに至ってようやくおじさんは僕の正体に気付いたようで、表情が明るくなった。
まぁ普段、黙々と魚を捌いたり焼いたりしているおじさんだったから。
おばさんなら、すぐに僕の正体に気付いたんじゃないかと思う。
何食わぬ顔で帰宅しての夕飯どき、家の電話が鳴った。
電話の主は、夕方に商店を訪れた叔母。
先に電話を取った母、「エーッ?」と言ってこちらを問い質してきた。
「あんた今日、○○商店に行ったの?」
「うん」
「行ったって」
全く意図したものではなかったが、いたずらのようになってしまったのが面白かった!
ひみつ🙊日記
以前の日記のリニューアルです。