コメント(10/1 コメント投稿終了予定)
名作
(
雨亭
)
2017-04-28 03:41:07
南米三部作で最も良くできていて、船戸与一氏の全作品の中でもトップのように思います。
20代から10年おきに再読してます。次作の「神話の果て」は、小さなテロ細胞の集積体としてのテロ組織を描いていて、21世紀に入ってからのアルカイダやISISを予言していたように思われます。かなり先を読ん方だったと。
船戸氏は早稲田探検部の仲間の軍事ジャーナリストの惠谷治氏などと供に、冷戦やその崩壊後の矛盾を辺境から突く作家でした。
ただ、そのせいかヒーローと舞台にやるせない苦いものがあり、私は愛読しながらも気が重くなる嫌いはありました。
(「猛き方舟」のように、それが深みを持つ作品もありましたが)
その点で、この「山猫」と「夜のオデッセイア」が最も陽性な作品ではないですかね?
ヒーローやキャラクターの魅力という二点では、この二作が突出してるように感じます。
船戸先生は、やはり広大な大地と、熱風の叩く舞台が似合ってます。
谷甲州先生が極寒の地が似合うように。冒険小説作家には南型と北型があるようで(笑)
山猫には繊細さと図太さを併せ持った御自身のキャラが投影されているとも思います。
そういう意味で、作家の資質と作品の舞台がマッチした、稀有な成功作なのだと思います。
雨亭さん
(
雫石鉄也
)
2017-04-28 09:06:43
そうですね。船戸与一は、熱風、砂漠、荒野が似合いますね。
谷甲州は、山岳、氷雪、真空ですね。
田中光二は南洋、海ですね。
冒険小説は作家によって似合う舞台がありますね。
田中先生を外したのは
(
雨亭
)
2017-04-29 04:40:04
鬼才の山田先生はともかく…確かに南洋と海の作家でした。
ただ…未だに田中先生がSF者なのか冒険小説作家なのか私の中で評価が定まらぬのです。
キャビン・ライアルに例えるべきか、ハインラインに例えるべきか解らないです。
そんなの「どうでも良い」と言われましょうが、日冒協の出身である私には何とも評価がしずらいのです。
雨亭さん
(
雫石鉄也
)
2017-04-29 08:47:44
田中さんとは、もうずいぶん前にお会いしました。
http://blog.goo.ne.jp/totuzen703/e/099ab3d2b1d2bcb84e0ce59dc7f9b976
私の見た所、田中光二さんは、SFマインドを持った冒険小説作家なのではないでしょうか。
コメントを投稿する
現在、コメントを受け取らないよう設定されております。
※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。
20代から10年おきに再読してます。次作の「神話の果て」は、小さなテロ細胞の集積体としてのテロ組織を描いていて、21世紀に入ってからのアルカイダやISISを予言していたように思われます。かなり先を読ん方だったと。
船戸氏は早稲田探検部の仲間の軍事ジャーナリストの惠谷治氏などと供に、冷戦やその崩壊後の矛盾を辺境から突く作家でした。
ただ、そのせいかヒーローと舞台にやるせない苦いものがあり、私は愛読しながらも気が重くなる嫌いはありました。
(「猛き方舟」のように、それが深みを持つ作品もありましたが)
その点で、この「山猫」と「夜のオデッセイア」が最も陽性な作品ではないですかね?
ヒーローやキャラクターの魅力という二点では、この二作が突出してるように感じます。
船戸先生は、やはり広大な大地と、熱風の叩く舞台が似合ってます。
谷甲州先生が極寒の地が似合うように。冒険小説作家には南型と北型があるようで(笑)
山猫には繊細さと図太さを併せ持った御自身のキャラが投影されているとも思います。
そういう意味で、作家の資質と作品の舞台がマッチした、稀有な成功作なのだと思います。
谷甲州は、山岳、氷雪、真空ですね。
田中光二は南洋、海ですね。
冒険小説は作家によって似合う舞台がありますね。
ただ…未だに田中先生がSF者なのか冒険小説作家なのか私の中で評価が定まらぬのです。
キャビン・ライアルに例えるべきか、ハインラインに例えるべきか解らないです。
そんなの「どうでも良い」と言われましょうが、日冒協の出身である私には何とも評価がしずらいのです。
http://blog.goo.ne.jp/totuzen703/e/099ab3d2b1d2bcb84e0ce59dc7f9b976
私の見た所、田中光二さんは、SFマインドを持った冒険小説作家なのではないでしょうか。
※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。