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大阪遺跡巡り

2014-03-15 23:13:00 | 父の日記
2月末に、高校時代の旅行仲間から誘いがあり、
大阪南部の遺跡巡りをしてきました。

1日目の土曜は、和歌山県の県境に近い高野山参詣のための
温泉旅館「天美(あまみ)温泉 南天荘」に宿泊。
国の有形文化財でもあるこの宿に、早々とチェックインして
持ち寄ったお菓子で団欒のひと時を過ごしたあと、
食べきれないほどの豪華な会席料理を満喫、
天然温泉にも3回浸かり、のんびり過ごしました。

<南天荘(国の有形登録文化財)>


<南天荘(囲炉裏の間)>



翌朝は宿の食事を早めに準備してもらい、
コースを下見していた友人の案内で
8時には遺跡巡りのドライブを開始しました。
大阪府の最も南に位置する天美から北に向けてスタートし、
河内長野市や南河内郡太子町にあるお寺、古墳など
7か所の名所・旧跡を1日がかりで見て回りました。

河内長野市の「観心寺」は、弘法大師(空海)が真言宗の道場としたお寺で、
ここには後村上天皇の御陵や楠木正成の首塚がありました。
有名な梅林は、残念ながらまだつぼみでロウ梅が少し咲いている程度でした。
観心寺を出て、二子塚古墳や推古天皇陵などを経て、
安藤忠雄氏が設計した「近つ飛鳥博物館」に行きました。
「近つ飛鳥」とは、「古事記」に出てくる地名で、
現在の大阪府羽曳野市飛鳥を指しますが、
ちなみに「遠つ飛鳥」は奈良の明日香村を指します。
博物館には、他の博物館では見られない古代の古墳からの出土品や
実物大に再現された竪穴式や横穴式の石室など数多く展示されていました。
古墳ができる過程を模型で説明しているゾーンもあり、
非常に解りやすくあらためて古墳に興味が持てました。
博物館裏の「近つ飛鳥風土記の丘」は「一須賀古墳群」で
100個以上の古墳を保存した史跡公園になっていました。
堺市にある仁徳天皇陵は日本最大の前方後円墳として授業でも習い、
私は中学時代に破れた金網をくぐって中に入った思い出がありますが、
大阪の南部地区にこんなに多くの古墳群があるとはびっくりしました。

<近つ飛鳥博物館(撮影可能ゾーンの展示物)>


<近つ飛鳥風土記の丘(6世紀の横穴式石室)>



予約していたイタリアンレストランでの昼食後、
太子町にある「叡福寺」に行きました。
「叡福寺」は聖徳太子のお墓があるお寺で、
推古天皇がお墓を守護するために建立したといわれています。
織田信長の兵火により全山が焼失しましたが、江戸時代に再興されており、
南大門には「聖徳廟」と掲げられ、奥の方に「聖徳太子廟」がありました。
太子町という地名は知っていましたが、
法隆寺と縁の深い聖徳太子のお墓が「叡福寺」にあるとは知りませんでした。
お札でもなじみ深いほど有名な歴史的人物のお墓としては、
ひっそりとしたものであり、意外な感じがしました。

<叡福寺南大門>


<聖徳太子御廟>



この旅行仲間は、高校の「地歴(地理歴史)部」で48年の付き合いになります。
「地歴部」では、『調査』という名目で夏休みに毎年各地を旅行し、
在学中には、瀬戸内海の「伯方島」、北陸の「東尋坊」、
山陰地方(鳥取、松江)へ行きました。
卒業後もこの仲間とは頻繁に旅行し、
「北海道」、「立山」、「尾瀬沼(燧ヶ岳)」、「木曽路」、
「明治村」、「大山」など数多くの旅行をしております。
最近では、ブログにも載せた2011年4月の「うどんツアー」や
2009年6月の「九州旅行」がありましたが、
今回は久々に地歴部らしい歴史探索の旅となりました。

旅行中、さまざまな昔話が出ていましたが、
その中でも特に、毎年夏休みに行なっていた
高校の最寄り駅の地下鉄「あびこ駅」(当時は御堂筋線の終着駅)での
『乗降者数調査』の思い出話に盛り上がりました。
『乗降者数調査』では、地域の発展状況を調べるために、
利用者数を改札口横でカウントしていました。
調査中、駅員と仲良しになり、改札口に立たせてもらい、
乗降客とも触れ合いながらの検札業務も経験しました。
現在は自動改札が一般的ですが、
当時は駅員が、切符切りと回収、定期券の検札をしていました。
中でも定期券の検札は、一瞬なので不正を見抜くのは難しく、
有効期限・年齢・性別など毎日一か所だけを順に見ることで
数日後には不正乗車を見つけるという方法でした。
今の世の中では、許可もなく駅員が高校生に業務をやらせていると
問題になるかもしれませんが、昔は乗客も当たり前のように
高校生をからかいながら改札口を通行していました。

今回、歴史探索や昔話で、久しぶりに高校時代の仲間と
楽しく時間を過ごすことができました。
大阪での単身赴任を終えて2年になりますが、
これからも、高校、大学、近年の仕事を通じてできた
大阪の仲間との付き合いも大切にしていきたいと思います。

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