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台湾偏愛日記~台湾の団地に行きたい~

台湾の団地マニア・tamazoの台湾見聞記。眷村と日式建築と市場と台湾の店の整然としたごっちゃり感が大好きです。

桃園の「鹿點咖啡Luna桃園店」にそっくりなカフェが大阪にある!

2020-09-26 09:04:56 | グルメ

酷暑の7月、私は丘陵地にある日本統治時代に創建された桃園神社に向かっていました。

まもなく神社というところで、この店を発見。大きな窓から無茶苦茶大きい月が見降ろしています。

一瞬美容室かと思いましたが、カフェだったので即入店。店先には「満月」と書かれた看板が。ここは鹿點咖啡というチェーンのカフェの一店舗で、「鹿點咖啡Luna桃園店」というお店でした。チェーン店といって桃園市内に3店舗しかないそう。ちなみにこの月は、ほかの店舗には無いようです。

店内は広いものの席数は少なく、今思えばソーシャルディスタンスを先取りした店でした。

本格的な珈琲とワッフル(またこれが特大で食べ応えありまくり)を食べるとすぐに上階を見てきていいか尋ね、快諾を得て二階へ。

可愛い階段を登らせてもらって二階へ。これは2階から3階への階段ですがこれまた鉄窓花っぽい手摺が良い。

ここは二つの住宅を繋げたようで、ワイルドな壁のぶち抜きがおしゃれ。二階も広いのに、席は6~7テーブルしかありませんでした。

月はこんな感じ。夜になったらきっと灯りが点くと思うので、それもまた見たい。

またトイレも可愛く、タイル好きは悶絶必至。

奥に別の階段があり、いいタイルが貼られています。

階段の横のテーブルセットが絵になりまくりで、私のZINEの表紙にしたくらいです。床のタイルがまたいいんですよね。

ところで、これにそっくりのカフェを大阪に発見しました!南堀江にある台湾茶専門店「Moonkery」です。

よく見ると月の質感や色は違うのですが、外から見える様はそっくり。

二階に上がって月と一緒に写真を撮る女子多数。

大きい月は見るだけでテンションが上がるし、タピオカ無しの台湾茶も本格的で美味しかったのでお勧めです。

 


君は桃園に連泊したことがあるか?私はある。しかも3泊。

2020-09-25 17:07:39 | 私の台湾旅行

あなたは桃園飛行場のあるあの桃園を素通りしていませんか?それはとても勿体ないことです。

私は昨年7月、桃園に3連泊しました。

私は暑いのが苦手なのと、台風の襲来で足止めを食らうのが嫌で、今まで夏に渡台したことはありませんでした。

しかし昨年どうしても7月に行きたくなりリサーチした結果、台南より南は酷暑なのでやめたほうがいいとのこと。また体力の温存と限りある時間の有効活用を考えた結果、行ったことのない桃園一本に絞ることに。

調べると日本統治時代の建物が数多く残っており、眷村もかなりあるとのこと。なので、まず周囲に見どころが多くて空港からバス一本で行ける台鉄桃園駅前のホテル・享楽文旅桃園館に3連泊で予約を入れました。一泊朝食付きで6000円位でした。朝食は結構豊富で台湾らしく果物も食べ放題。部屋に入るとクーラーがキンキンに利いていてビビりました。18℃に設定されていました。

右端にちらっと見えているのは、通称「桃園怪怪屋」と呼ばれる建設中の謎のビルです。私が滞在中にも人が出入りして何か作業していましたが、すっとこんな感じらしいです。ガウディか?

日本統治時代の建物

私が調べたところ日本統治時代の建物は、まず桃園駅前に「桃園七号倉庫桃園軌道願景館」。現在は鉄道博物館となっていて特大の桃園旧駅舎の模型やらなんやらがありますが、子供の遊び場が中二階にあって子出入りがすごいです。でも、建物好きならこの外壁だけでグッとくるはず。

ホテルのすぐ近くにあるのは「桃園77芸文町」という元警察官宿舎。銀行などが立ち並ぶ裏に突然あってびっくりします。カフェやレストラン、ギャラリーもあって地元民で賑わっていました。

桃園車站から2駅離れた中壢車站駅前には日本統治時代の建物が3件あります。しかし台湾は高温多湿と白アリ被害がすごいので、ほぼ新築で再建してます。

「壢小故事森林」は、現在も隣にある中壢国民小学の教員宿舎。現在はカフェや子供たちの学習の場として開放されています。

桃園市政府警察局中壢分局の隣にあるのは勿論、元警察宿舎の「中壢警察局日式宿舍群」。

バス停の目の前のいい立地に再建中でした。カフェなどになるそうです。

駅前商店街のど真ん中に戸建てレストランのような雰囲気で建っているのは「中平路故事館」。

ここは日本人公務員が住んだ後は普通に住宅として使われていたので、比較的元の状態が残っており、資料館として無料で開放されています。日本語のできる係員も駐在。最近は台湾人の若い子がこういうのをノスタルジックだと好んでいるらしいです。たぶん日本人の昭和テイスト好きと同じ感覚だと思われます。

「新街國小日式宿舍」は、「中平路故事館」から徒歩20分の距離にある小学校の教員宿舎。今も小学校の敷地内に建っています。申し出ると見学できるので、17時までに行くといいです。後ろに団地みたいに見えているのは小学校のかっこいい校舎です。

戦後に成立した眷村

あと、この旅では戦後に中国大陸から渡ってきた国民党の家族が住むために建てられた眷村をいくつか見に行きました。

これは「憲光二村」。100軒ほどある平屋はすべて保存される予定で整備中です。平屋だけでは足りなくなったようで日本の団地にそっくりな集合住宅も建っています。これらも保存されて「移民博物館」がオープン予定。途中経過を今年見に行く予定だったのですが・・・。

こちらは「馬祖新村眷村文創影視園區」。離島の馬祖に駐留する軍人の家族が住んでいた眷村です。現在住人は周辺に新築されたテラスハウスに転居していて、毎日自分たちが住んでいた眷村を眺めて暮らしているそう。ここは映像作品の上映を目玉にした事業を行っていて、台湾人観光客に人気。眷村の平屋にはオリジナルの服を製造販売する店や、ペーパークラフト店、書店やカフェなど、多彩な店が揃います。

いじってない廸化街・大渓老街

中壢車站から車で30分ほどの距離にある大渓老街は、日本人観光客がほとんどいないのですが、台湾人に人気の観光地で、土日はすごい人出でした。

日本統治時代にはここにも日本人が住んでおり、日式建築の教員宿舎なども残っていますし、なんといってもこの老街のバロック建築が素晴らしいです。

土産物店が軒を連ねて賑わっているのは和平老街。奥にある新南老街は店も少なく落ち着いた雰囲気でこちらのほうがお勧めですが、普通に住人が居る通りでもあるので路上駐車がすごくて写真は撮りにくいです。

今年、大渓老街は日本語のガイドツアーを開始したそうで、渡台が再開されたら私もぜひ参加しに行きたいと思っています。

そんなわけで、桃園を素通りするのはもったいないというお話でした。


高雄の果貿國宅社區は、映える愛され団地!

2020-09-24 22:57:03 | 集合住宅(高層)

果貿國宅社區は、台湾南部最大の眷村で、2100もの住戸を擁する巨大な高層集合住宅。

元は中華民国海軍が左営に設置した25の眷村のうちの一つで、1965年に完成しました。

特徴は何といってもこの半円形の巨大住棟。特に半円の住棟が向かい合わせになる場所の真ん中は公園になっていて、滑り台は大人気撮影スポット。行った時には撮影待ちの行列ができていました。

公園の真ん中に立つと、このような写真が撮れるので広角レンズで行くのが吉。

団地の一階部分は飲食店街になっており、以前から美食街として高雄市民に人気がありました。
朝ごはんの大人気店が何店舗かあるので朝から行くのがベストらしいですが、私はあいにく午後からしか行ったことがありません。台湾南部にしかないドリンクスタンド「茶の魔手」と葱味のデニッシュ+クレープみたいな葱油餅が名物の「道地葱油餅」がお勧めです。

今までは交通が不便でしたが2018年の秋に台湾鉄道の市街地部分が地下化され、果貿國宅社區近くに「内惟」駅が新設されてとても行きやすくなりました。私は今までに3回行きましたが、まだまだ行くつもりです。

写真家・佐藤健寿さんが撮影した果貿國宅のドローン写真が素晴らしいので是非見てみてください。

『奇界遺産』佐藤健寿と巡る、台湾のディープな高雄案内

ここ数年は、airbnbで果貿國宅内に泊まれる部屋がいくつかあるので、中に入りたい方は探してみてください。

私はなるべく円形の高層階に泊まりたいなと思って、時折検索しています。


鉄窓花と花ブロックが大量に生息する街・苗栗の二階建て集合住宅

2020-09-24 17:00:57 | 集合住宅(中層・低層)

苗栗の街はこれといった見どころはないものの、街全体がレトロで、ちょっと歩くだけで大量の鉄窓花が捕獲できる街です。これ↓はホテルのすぐ横です。

街の中心は台鉄苗栗駅から約2キロ。徒歩だと30分くらい。駅前からバスも出ています。

私は駅前の新興旅社に泊まっていたので、街を見ながら市場まで二日連続で行きました。そのとき見つけたのがこの集合住宅。

二階建ての連棟で、ちょっと日本のテラスハウス型住宅に似ています。

この塀の花ブロックは日本では見ない真四角ですね。鉄窓花(面格子)のような繊細な意匠です。

このお宅は花ブロックなしですが、その分屋根と塀の間は鉄窓花で通気性を良くしています。

また違う模様の花ブロックが出てきました。上半分の鉄窓花もきっちりしていて全体的に幾何学的。

白く塗ったブロック塀が爽やか。真ん中のほうだけ花ブロックの意匠が違います。上部は鉄窓花無しで開放的です。

一階は上記のように居住中なのですが、二階部分は廃墟化していました。おそらく雨漏りかな?と推測。居住者が居なくなって相当経つのか、雑草がはびこっています。

階段室の花ブロックもかっこいいです。

ここの二階はきれいなので居住者が居るかも。

この通りの周辺も、こんなにおそろいの建築では無いものの、同時代に建てられたらしくどこも花ブロックと面格子が素敵でした。

こんな感じで、苗栗市場までの徒歩30分の距離を2時間かけて行きました。

苗栗中心部のビルに建て替えられた廟や客家文化の感じられる市場なども面白かったのでまた紹介します。


苗栗の新興大旅社はタイルと鉄窓花のレトロ可愛いホテル

2020-09-23 17:17:58 | 台湾のお勧めホテル

台湾に行くと、日本では絶滅寸前の面格子(台湾では鉄窓花)がまだまだ残っています。

台湾にはまだ少し職人が居るそうなのですが、それでも新造されたものを見るのは稀なので、大都市ではなく地方都市ならたくさん残っているだろうと思い、2019年末に中部の地方都市・苗栗を訪問しました。苗栗は新幹線の駅が台鉄の苗栗駅と5キロくらい離れている上、市内の中心部は台鉄の苗栗駅から2キロくらい離れています。

これは駅前。煙突みたいなのが付いているのは旧駅舎。奥に新築の駅舎がありますが保存されています。

旧駅舎側のホームはめちゃめちゃレトロでした。

↑特大の警察の看板!

駅前は市内中心部と離れているのであまり賑わっていません。但し水金土曜日は駅前の駐車場で苗栗英才観光夜市が開催されるし、食堂はたくさんあるので食べるものには困りません。

夜市でゲームに夢中な子供たち。

さて、泊まったのは新興大旅社という駅前のホテルです。親子3代で70年前から経営されています。

館内は元々あったものを生かしています。今となってはレトロで可愛い!

苗栗は中国大陸から渡ってきた客家の人が多く住んでおり、その文化が伝わっています。そのひとつがこの「棉被花」で、布団をお花のように見立てて畳んでおもてなしするそうです。

ここもタイルのバスタブでした。

一階のフロントの横は3代目が経営するカフェ「老地方珈琲」。

へそ饅頭とお茶をいただきました。日本のお饅頭とよく似た味でした。本も置いてあって、ゆっくりできます。

私はここに3泊して苗栗と近隣の竹南の2都市をゆっくり楽しみました。一泊5千円くらいなので、レトロな建物と雰囲気と、街をぶらぶらするのがお好きならお勧めです。私は行っていませんが、近代的な客家文化の博物館もあります。また、このあたりの台鉄の駅舎は日本統治時代の木造がたくさん残っているので、これを見て廻るのも良いと思います。但し列車が一時間に一本とかなので、旅程は綿密に!