WHITE&NATURALタオルの後加工について、改めて触れたいと思います。
WHITE&NATURALのWHITEは白いタオル、NATURALは、生成りのタオルの意味です。
大阪泉州タオル産地は、遠い遠い昔から、生糸を先に織物に織って、反晒しで仕上げる産地です。現代のタオルもその手法で造られます。
現代の工業的には、生糸→整経→織→精練→漂白→染色→縫製で商品に仕上がります。
一般的なタオルの精練は主に苛性ソーダ(石鹸の成分に近い)で行われ、不純物や油分を落とします。この時、綿の繊維はペクチンや油分も脱脂され水を吸う様になります。でも工業的にやるときは、パーフェクトでは無いです。高い浴比で出来れば良いですが、それでは、資源やエネルギーが沢山かかってしまいます。その後の漂白工程なども含めて、パーフェクトになっていきます。
WHITE&NATURALの精練は、酵素でやります。やはり綿のセルロースを荒げて脱脂しなければいけません。それを先ず、糊抜きをアミラーゼ(唾液で澱粉を溶かすのと同じですね)、ペクチンをペクチナーゼ、脂分をリパーゼ、セルロースをセルラーゼで処理します。
私が、初めてこの処理に出会ったのは、1995年ごろの何かの大きな展示会だったと思います。酵素にはそれぞれ活発になる環境があり、活動させた後は、失活処理(高温にする)しなければいけません、ここが技術なのです。NATURALでもちゃんと吸水します。
WHITEのタオルは、一般的な精練処理(エコマーク基準)の上、ほとんどの人が好感を持つ白いタオルに過酸化水素のみで漂白しています。 ただ単に白度を追求するのであれば、次亜塩素酸ソーダを併用した晒しと更に、蛍光増白剤(透明な添加剤ですが、紫外線を多く反射するため、繊維の黄ばみが分からなくなります)を添加して、真っ白にしますが、エコマークでも推奨しています、安全性の高い過酸化水素のみで加工しています。
シリーズは、大阪泉州産地得意のスレン糸を使って、ファッション性を持たせたものも提案していますが、ズブで処理する後加工の処理は、この二つの加工でエコロジーで、ナチュラルに表現し提案しています。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます