2000年2月2日発売、「箱根八里の半次郎」のカップリングです。作詞・作曲・編曲は「箱根」と同じお三方。
https://columbia.jp/artist-info/hikawa/discography/CODA-1812.html
歌詞は歌ネットより。
https://www.uta-net.com/song/39877/
「どっちを勝負曲にするか」という論議はなく、初めから勝負曲は「箱根」で一致していたのではないでしょうか。
持ち歌が「箱根」と「浅草」しかなかった1年目はKiinaも各地で歌ったでしょうが、2001年にリリースした「大井追っかけ音次郎」も大ヒットして、その年の7月に行われた中野サンプラザでの「チャレンジステージ」で披露したのは、「箱根」と「大井」をメインに演歌の名曲の数々。「浅草人情」はセットリストにすら入っていません。初めての国際フォーラムでのスペシャルコンサートではセットリストに入っていますが、その後も私はステージでこの曲を何度も聴いた、という記憶がありません。(2008年のクリコンでは歌っていました)
前にも私見を述べさせていただきましたが、この曲はひょっとしたら長良会長がご自身の半生やご気性を松井先生に歌詞にしていただいたのかな?という気がします。
「あいつだけは関わらない方がいい」と業界の誰もが反対した水原弘さんの復活を引き受けて苦労の末に成功させたことも、その後水原さんの巨額の借金を肩代わりしたことも、伝説になっていましたから。
「頼られたらイヤとは言えない」そんな気性で生きてきた人生を面白がってはいても、後悔はしていない。浅草という土地柄がそうなのだと、長良会長は誰の曲でもない「自分だけの浅草愛」の曲をKiinaに歌わせたかったんじゃないかなぁと。
「箱根」制作のエピソードは数々語られていますが、「浅草」については私は聞いたことも読んだこともなかったので、自分だけでそんな風に妄想しています。
「箱根」がKiinaの声の良さを最大限にアピールした曲なら「浅草人情」はもっと軽いノリで気張らずに歌えそう(歌えませんが)。
カップリング曲の宿命かもしれません。「箱根」の陰でそっと咲く月見草のような曲だと思います。