アルバム・カバー曲4曲めは「今日でお別れ」です。Kiinaの歌唱はこちら↓
https://m.youtube.com/watch?v=jgLw1wWOddc&pp=ygUS5LuK5pel44Gn44GK5Yil44KM
歌詞は歌ネットより。
https://www.uta-net.com/song/158083/
1970年、菅原洋一さんの歌唱で日本レコード大賞を受賞しました。
Kiinaは「なかにし礼先生の歌詞が文学的で、情景が見えてくるよう」とお話ししています。
レコード大賞受賞曲で大ヒットしましたので、様々な歌手の方がカバーしていますが、Kiinaの「今日でお別れ」は編曲の石倉先生が意図されたのか、オリジナルの菅原さんよりも誰よりも三拍子(ワルツ?)のリズムがはっきりくっきり際立って刻まれているのが印象的です。
一方的な別れを告げられ(「"あの"一言」ではなく「"その"一言」ですから、まさに目の前でたった今告げられたのでしょう)、それをすべて受け入れようとする女性の悲しみを、ワルツのリズムに乗せることで敢えて淡々と聴こえるようにしたのかなぁと考えたりもしますが。
ある音楽評で「主人公は水商売の女性ではないか。素人の女性は咥えタバコに火をつけてあげるようなことはしない」とありました。
素人にせよ玄人にせよ、とことん尽くすタイプの女性であることは間違いありませんね。
男性にとって都合の良いタイプ。私なら絶対お友達になりたくないタイプ(笑)の女性なのに、なかにし先生の筆にかかると、すっかりこの主人公の心情に寄り添って一緒に泣いてしまうから不思議です。
作曲の宇井あきらさんはシャンソン歌手で作曲家でいらしたそうです。
「身を引く女性」という演歌の世界にありがちなテーマが、シャンソンのメロディーだと違った光景が見えてくるような気がします。
Kiinaも演歌として歌ってはいませんね。
最後の「さようなら」の静かなリフレインが切ないです。