アルバム・カバー曲5曲めは、千昌夫さんの「望郷酒場」です。Kiinaの歌唱はこちら↓
https://m.youtube.com/watch?v=Q8MM_pUqphE
歌詞は歌ネットより。
https://www.uta-net.com/song/209666/
1981年(昭和56年)のリリース。作詞はKiinaの「初恋列車」を書いてくださった里村龍一さんです。どんないきさつがあったのかなかったのか、Kiinaとは「初恋列車」一曲きりのご縁になりましたが、「北」と「酒」の歌と言えばやっぱり里村先生ですね。
うだつの上がらない都会での生活に疲れ果てて、北の故郷へも帰るに帰れない男の哀感を曲中に挟みこまれた「南部牛追い唄」が一層深いものにしています。
Kiinaは「原曲は千さんのなまりがいいんですよ。ご自身のふるさとを歌ってらっしゃるから説得力があるんでしょうね。あぁ自分もふるさと・博多の歌をもっと歌いたいなと思いました」とインタビューでお話ししています。
アルバム「南風吹けば」に収録した「筑後川」でそんなKiinaの希望は叶えられたでしょうか。
Kiinaは「『望郷酒場』は千さんの訛りがいい」とお話ししていましたが.私はKiinaの「望郷酒場」は大好きです。
都会に出てきてはみたけれど思うに任せなかった人生への諦観や切なさがKiinaの歌声に滲み出ていると思います。
故郷へ帰りたいけど帰れなくて路地裏の安酒場で管を巻いているのは、何も岩手県出身者だけではないでしょう。岩手訛りで歌っていなくても、Kiinaの「望郷酒場」の哀感は、どんな地方の出身者の胸にも沁みてくると思います。
Kiinaの「望郷酒場」は絶品です。