〇 Microsoft 365の画面左側にあるナビゲーションバーに「フィード」と書かれたアイコンが追加された。「Microsoftフィード(以下、フィード)」という機能のアイコンで、2023年5月下旬に標準リリースされ、多くのユーザーが使えるようになった。フィードは他のユーザーと作業しているファイルや招待されている会議など、自分に関連するコンテンツを表示する機能だ。フィードの内容を確認することで、プロジェクトの進捗を確認したり重要な会議に備えたりできる。今回は、このフィード機能を見ていこう。
なお、本連載ではMicrosoft 365 Business Standardのプランで、主にWebブラウザーを使って動作を確認している。Officeのバージョンや仕様変更によって、ここで説明する機能が使えない場合や画面が異なる場合がある。
フィードを確認する。
フィードでは、自分に関連するコンテンツやユーザー、共有された(自分にアクセス権がある)ファイルの情報やアクティビティなどを表示してくれる。Microsoft Graphを利用した機能である。
Microsoft Graphは、Microsoft 365のサービスに保存されたデータへのアクセスを提供するAPI(Application Programming Interface)。フィードはMicrosoft Graph APIを利用して、ユーザーやグループ、Outlook、OneDrive、Teams、SharePointなど各サービスのデータを取得している。
ユーザーをフォローする。
「フィード」画面に表示される内容はユーザーごとに異なる。画面左側の「フィード」をクリックしても、「フィード」画面(中央部分)に何も表示されないことがある。
画面の右側には、「つながりを申請」とその下に自分に関連するユーザー名が表示される。ユーザー名の右側にマウスカーソルを合わせると「フォローする」が表示され、それをクリックするとユーザーをフォローできる。フォローすると、そのユーザーに関連したコンテンツやアクティビティなどが「フィード」画面により多く表示されるようになる。
フォローの情報は、「ネットワークの管理」画面から確認ができる。ただし、この機能を利用するには、Microsoft 365で利用できる企業向けのSNSであるYammerのライセンスが必要になる。
マイアクティビティ画面を確認する。
画6、マイアクティビティは自分に関連したフィードのページに移動できる。ここでは、更新したファイルや招待された会議の内容など、自分のドキュメントやアクティビティを確認できる。
フィードの表示を確認してみる。
フィードは、OneDriveやSharePointに保存しているファイルを共有している場合や、自分に関連した作業をしているユーザーがOneDriveやSharePointのファイルを更新していてそのファイルにアクセス権がある場合、そのファイルが表示される可能性がある。さらに、Teamsで同じ会議に出席したり、上司が同じ人だったりした場合も表示される可能性がある。Outlookでファイルが添付されていたり、Teamsでファイルを共有されたりした場合も可能性が高い。
ここではフィードを表示するための操作の一例を紹介するが、検証している最中に表示が遅れたり表示されなかったりすることがあった。マイクロソフトのWebページでも、どういったコンテンツが表示されるかはっきりと記載していない。原稿執筆時点では、「表示される可能性のあるコンテンツ」として具体例を示している。