○ 撮った写真の管理をExcelでできるといえば、「本当?」と思う人も多いに違いない。もちろん、本格的なビジュアルデータベースの構築は難しいが、超簡易版で問題ないのならExcelにだって実現できる。
セルのサイズに収まるように配置する。
作成のポイントはセルのサイズに写真を収める点だ。こうすることで、項目や日付で並べ替えられる。まずは、管理の基礎となる台紙を作成し、その後写真を貼っていく。
画1、作成した台紙。ここでは行の高さを「125」程度に設定した。左上隅の三角マークをクリックしてシート全体を選び、その後に行高を調整すると全行に同じ高さを反映できる。1行目は後から低くする。各幅も適宜調整する。写真を配置するC列は「24」程度にした。
画2、「挿入」タブ→「図」ボタン→「画像」→「このデバイス」からを選び、写真を挿入する。C2に収まるよう写真のサイズを調整する。調整した写真を選択して「図の形式」タブの「サイズ」を見ると、写真の縦横のサイズが分かる。
画3、「このデバイス」を選んだ後、[Ctrl]キーを押しながら複数の写真を選択して一度に挿入し、サイズを調整した写真と同じサイズを「サイズ」に入力する。一度で全写真のサイズが調整できる。
画4、後はこれらの写真を配置して必要な情報を入力する。
並べ替えを実行する。
続いて、表に「フィルター」ボタンを設定し、並べ替えを実行してみよう。
画5、A1を選択し、「ホーム」タブの「並べ替えとフィルター」ボタンから「フィルター」を選ぶ。A1:D1に「フィルター」ボタンが付く。
画6、「撮影日」の「フィルター」ボタンをクリックして、「昇順」を選ぶ
画7、撮影日の古いものから順に写真を並べ替えられた。
画8、さらに「撮影日」の「フィルター」ボタンから「すべて選択」のチェックを外し、その後「2021年」だけ選択して「OK」ボタンを押す。
画9、残念ながら、一部で写真が重なってしまった。これは写真をセル内に埋め込んでいないから生じる(そもそも埋め込むことができない)。これがExcelによるビジュアルデータペースの限界だ。
以上のように、写真の並べ替えならばExcelのビジュアルデータベースでも実行できる。ただ、「撮影日」が「2021年」のようにフィルターをかけるとたちまちトラブルになってしまう。
このように限界はあるものの、工事現場の進捗やイベントの様子を、日付順や場所ごとに表示するといった、簡単な用途には十分対応できる。機能は限定的ながら使い道はあるだろう。