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実例で学ぶ! Wordワンポイント講座。

〇 Wordで3Dの表現や素材を活用、臨場感で目を引きつける。

[今回のテーマ]3Dの文字列と画像で立体感を出す。

ポスターや案内チラシなど、視覚的なインパクトが必要な文書には、奥行き感のある3D表現が有用だ。平坦な2次元の表現より臨場感があり、読み手の目を引きつける効果が高い。

Wordには、文字列や図形を立体化したり、3D画像を読み込んだりする機能がある。今回は、3Dの表現や素材を利用する手順を紹介しよう。

作例は、宇宙旅行を解説するリポートの表紙(図1)。タイトル文字は傾けて奥行きを設け、表面をメタリックな質感にして、さらに変形の効果も加える。また、宇宙飛行士の画像には、既製の「3Dモデル」を利用する(図2[注1]

3Dの画像と文字列を組み合わせる
Θ 3Dの画像と文字列を組み合わせる。
図1、Word文書では立体的な3Dの表現ができる。文字列だけでなく3D画像の挿入も可能なので、インパクトのあるチラシを作ったり、目を引く表紙を付けたりするのに便利だ。
 
用途に合う「3Dモデル」を利用
Θ 用途に合う「3Dモデル」を利用。
図2、Word 2019以降のバージョンなら、3D画像の素材集を使える。文書の内容に合った素材を検索して挿入し、表示角度などを変えて利用しよう(1)(2)
 
[注1]3D画像を使うと、文書ファイルが大容量になることがある。

文字はテキストボックスに入力 スタイル設定で理想の3Dに。

まずは、リポートのタイトル文字を立体化してみよう。3Dのスタイルにする文字列は、必ずテキストボックス内に入力する。テキストボックスはドラッグでもクリックでも作成でき、クリックした場合は枠の幅が文字数に応じて自動的に調節される(図3左)。ただ、文字量が増えたり文字スタイルを変更したりすると文字列があふれることがある。その場合は、枠のサイズを手動で調節しよう(図3右)。

テキストボックスの文字列に3Dのスタイルを設定する
Θ テキストボックスの文字列に3Dのスタイルを設定する。
図3、「挿入」タブの「図形」メニューから「テキストボックス」を選択(1)~(3)。ページ内をクリックしてテキストボックスを作成し、枠内に文字列入力する(4)(5)。「ホーム」タブで文字スタイルを設定する(6)(7)。ここではフォントを「HG 創英角ゴシックUB」、文字サイズを100ポイント、文字色を青に変更した。テキストボックスの枠線部分にあるサイズ変更ハンドルをドラッグして、枠のサイズを調節する(8)。

なお、作例のテキストボックスは別のオブジェクト(図形や画像など)と組み合わせるので、塗りつぶしの色と枠線を消去した(図4左)。これでテキストボックスが透明になり、別のオブジェクトと重ねやすくなる。

図4 「図形の書式」タブの「図形の塗りつぶし」メニューから「塗りつぶしなし」、「図形の枠線」メニューから「枠線なし」を選び(1)~(3)、テキストボックスを透明にする。「文字の効果の設定」ボタンをクリックする(4)。画面右側に作業ウインドウが開くので、「文字の効果」パネルの「3-D回転」グループにある「標準スタイル」メニューから回転のスタイル(ここでは「等角投影:左下」)を選ぶ(5)~(8)。枠内の文字列全体が左が上になるように傾く(9)
図4、「図形の書式」タブの「図形の塗りつぶし」メニューから「塗りつぶしなし」、「図形の枠線」メニューから「枠線なし」を選び(1)~(3)、テキストボックスを透明にする。「文字の効果の設定」ボタンをクリックする(4)。画面右側に作業ウインドウが開くので、「文字の効果」パネルの「3-D回転」グループにある「標準スタイル」メニューから回転のスタイル(ここでは「等角投影:左下」)を選ぶ(5)~(8)。枠内の文字列全体が左が上になるように傾く(9)。

以上で準備は完了。続いて、画面の右側に作業ウインドウを開き、文字列に3Dのスタイルを設定していく。3Dの表現に欠かせないのは「回転」と「奥行き」だ。回転の方向は「X」「Y」「Z」の各軸で指定できるが、「標準スタイル」メニューに用意された方向を選ぶのが手っ取り早い。ここでは「等角投影:左下」を選び、枠内の文字列全体を左が上になるように傾けた(図4右)。

回転だけでは立体感は出ないので、次に奥行きを加える。奥行きも数値で指定できるが、作例では文字列の表面に凹凸を付けたいので、まず「面取り:上」メニューから「額縁風」を選んだ(図5)。これにより、面取りと奥行きが自動設定され、文字列に立体感が出る。

3Dのスタイルを細かく調節する
Θ 3Dのスタイルを細かく調節する。
図5、「文字の効果」パネルの「3-D書式」グループにある「面取り:上」メニューから「額縁風」を選ぶ(1)~(3)。文字列の表面が額縁があるように面取りされ、奥行きも設定される(4)。

あとは、作業ウインドウ内の各項目を変更しながら、文字列を理想の3D表現に整えていけばよい。ここでは、「奥行き」「輪郭」「質感」「光源」を変更し、奥行き部分に厚みのあるクリアなデザインにした(図6)。

図6 「3-D書式」グループにある「奥行き」メニューで色(ここでは薄いオレンジ)を設定し、「サイズ」を「30pt」にする(1)。「輪郭」メニューで色(ここでは文字色より薄い青)を設定し(2)、「質感」メニューから「メタル」(3)、「光源」メニューから「光彩」を選び、「角度」を「10°」にする(4)。奥行きなどのスタイルが変更される(5)
図6、「3-D書式」グループにある「奥行き」メニューで色(ここでは薄いオレンジ)を設定し、「サイズ」を「30pt」にする(1)。「輪郭」メニューで色(ここでは文字色より薄い青)を設定し(2)、「質感」メニューから「メタル」(3)、「光源」メニューから「光彩」を選び、「角度」を「10°」にする(4)。奥行きなどのスタイルが変更される(5)。

質感はプラスチックやつや消しといった表面イメージの設定だ。「メタル」を選ぶと、金属のように輝く質感を表現できる。光源は、光の当たり具合の設定。当たる角度も指定できる。質感と光源は実際に設定しないと結果が読めないので、いろいろ試してみよう。なお、作業ウインドウ内にある「リセット」ボタンをクリックすると、3Dのスタイルはすべて解除される。

テキストボックス内の文字列には、変形の効果も付けられる。3Dと組み合わせると、さらに表現の幅が広がる(図7)。3Dのスタイルは、文字列の見え方を確認しながら適宜調節しよう。ここでは角度を少し変更した(図8)。

図7 「図形の書式」タブの「文字の効果」メニューを開き、「変形」サブメニューから「凸レンズ:下」を選ぶ(1)~(4)。文字列全体が変形される(5)
図7、「図形の書式」タブの「文字の効果」メニューを開き、「変形」サブメニューから「凸レンズ:下」を選ぶ(1)~(4)。文字列全体が変形される(5)。
 
図8 「文字の効果」パネルの「3-D回転」グループにある「X方向に回転」「Y方向に回転」「Z方向に回転」の数値を変えて、文字列を見せたい角度にする(1)~(3)
図8、「文字の効果」パネルの「3-D回転」グループにある「X方向に回転」「Y方向に回転」「Z方向に回転」の数値を変えて、文字列を見せたい角度にする(1)~(3)。

角度違いの3Dモデルを配置 一部のクローズアップもできる。

次に、3Dモデルを挿入してタイトル文字の周囲に配置してみよう。既製の3Dモデルは、一覧から選択できる(図9)。Wordの初期設定では、オブジェクトがカーソル位置の行内に挿入される。このままでは自由に配置できないので、「文字列の折り返し」を「前面」に変更する(図10左)。

「3Dモデル」を挿入して表示角度を変える
Θ 「3Dモデル」を挿入して表示角度を変える。
図9、3Dモデルの挿入位置にカーソルを移動し、「挿入」タブの「3Dモデル」ボタンをクリックする(1)~(3)[注2]。表示される画面で3Dモデルのカテゴリー(ここでは「宇宙」)を選ぶ(4)。条件に合う3Dモデルだけが表示されるので、使用する3Dモデルを選んで「挿入」ボタンをクリックする(5)(6)。
 
[注2]パソコンに保存してある3D画像のファイルを挿入するときは、「3Dモデル」メニューを開いて「このデバイス」を選択し、表示される画面でファイルを選ぶ。
 
図10 選択した3Dモデルがカーソル位置の行内の挿入されるので(1)、右上の「レイアウトオプション」メニューを開いて「前面」を選択する(2)(3)。3Dモデルの中央にある「3Dコントロール」をドラッグして、表示角度を調節する(4)(5)
図10、選択した3Dモデルがカーソル位置の行内の挿入されるので(1)、右上の「レイアウトオプション」メニューを開いて「前面」を選択する(2)(3)。3Dモデルの中央にある「3Dコントロール」をドラッグして、表示角度を調節する(4)(5)。

3Dモデルは中央の「3Dコントロール」で360度回転することができ、回転の方向は数値での指定も可能(図10右図11)。回転ハンドルで傾けてもよいし(図12)、枠線の四隅にあるハンドルのドラッグでサイズ調節もできる。オブジェクトの重ね順を変更するなど、バランスを見ながら文字列と組み合わせよう。このほか、写真のトリミングのように、画像の一部をクローズアップすることもできる(図13)。

図11 3Dモデルの表示角度は数値でも指定できる。「3Dモデル」タブの「3Dモデルの書式設定」ボタンをクリックし、表示される作業ウインドウの「3Dモデル」パネルにある「モデルの回転」グループで指定する(1)~(4)。角度は「X方向に回転」「Y方向に回転」「Z方向に回転」の3方向で指定できる。「リセット」ボタンをクリックすると、挿入時の表示角度に戻る
図11、3Dモデルの表示角度は数値でも指定できる。「3Dモデル」タブの「3Dモデルの書式設定」ボタンをクリックし、表示される作業ウインドウの「3Dモデル」パネルにある「モデルの回転」グループで指定する(1)~(4)。角度は「X方向に回転」「Y方向に回転」「Z方向に回転」の3方向で指定できる。「リセット」ボタンをクリックすると、挿入時の表示角度に戻る。
 
文字列とバランス良く組み合わせる
Θ 文字列とバランス良く組み合わせる。
図12、3Dモデルを配置場所までドラッグする(1)。文字列に合わせてサイズやスタイルを調節する。ここでは上部の回転ハンドルをドラッグして、角度を変えた(2)(3)。文字列との重ね順は「3Dモデル」タブの「前面へ移動」や「背面へ移動」で変更できる。
 
「パンとズーム」で表示領域を調節する
Θ 「パンとズーム」で表示領域を調節する。
図13、3Dモデルの一部をクローズアップしたいときは、「3Dモデル」タブの「パンとズーム」ボタンをクリックし、虫眼鏡のアイコンを上下にドラッグしてズームする(1)~(3)。枠内に表示する部分はドラッグで調節できる(4)。細かく設定したい場合は、作業ウインドウの「カメラ」グループで数値を指定する(5)。

なお、2人目の宇宙飛行士は1人目をコピペし、角度を変えて配置した。このほか、タイトル文字の背面に図形の円を配置したり、別のテキストボックスに入力した文章を添えたりして表紙を仕上げた。


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