〇 Wi-Fi関連のお薦めスマホアプリとネットサービス。
今回は、スマホでWi-Fiを使うときにあると便利なお薦めのアプリやネットサービス、そして覚えておくとよい本体設定を紹介する。
無料の公衆無線LANサービスの接続設定を簡略化。
スマートフォンは使用する環境や場所、電波状況などによって5Gや4G LTEなどの携帯電話通信とWi-Fi通信を随時切り替える。街中で提供されている無料の公衆無線LANサービス(フリーWi-Fiなどと呼ぶこともある)を活用することで、携帯電話通信の通信量を大幅に減らせる。通信量が限られているプランを契約している場合は特に重宝する。また場所によっては、携帯電話通信よりも速い。
だが無料の公衆無線LANサービスは、利用できる場所の探索や初期設定が面倒だ。例えば、サービスによってはメールアドレスの入力や確認といった作業が必要になる。こうした作業を手間に感じたら、無料の公衆無線LANサービスに自動接続するアプリの使用を検討するとよい。
GMOタウンWiFiが提供する「タウンWiFi」は、無料の公衆無線LANサービスへの自動接続機能を提供するアプリだ。接続時にログインが必要なサービスの認証をアプリが代わりに引き受けて自動接続する。駅や空港といった公共施設や、ショッピングセンターやデパート、コンビニ、ファミレスなどの店舗で提供されている無料の公衆無線LANサービスの設定情報をアプリが持っており、簡単に接続できる。
接続時の操作方法は、Android版とiOS版で異なる。Android版は、無料の公衆無線LANサービスの電波が届く範囲に入ると通知が届き、その通知からサービスに接続できる。iOS版は、無料の公衆無線LANサービスの電波が入る場所で、iOSのWi-Fi接続設定から接続したいサービスを選択して接続する。サービスに接続したあと必要となる作業はアプリが行うため、手間を大幅に省ける。
アプリには「周りのWiFi」という機能がある。この機能は、周囲にある無料の公衆無線LANサービス(アプリに対応するもの)が使える場所までの距離を地図上に表示する。そのため、見知らぬ土地でもネットに接続できる場所を探しやすい。
スピードテストはGoogleサービスが手軽で便利。
5Gや4G LTEといった携帯電話通信は、場所によってはWi-Fiより高速だ。携帯電話通信の電波状況が悪ければ、その逆もあり得る。通信が遅いと感じたら、その場でスピードテストをしてみるとよい。
手軽にすばやくスピードテストをするなら、米Google(グーグル)のサービスを使うといいだろう。このサービスはアプリは不要で、Webブラウザーだけあればよい。グーグルのWebサイトにアクセスして「スピードテスト」と入力して検索すると、検索結果の上部に「インターネット速度テスト」という、グーグルが提供する回線速度テスト機能が表示される。その下部にある「速度テストを実行」をタップすると、通信回線のテストが実行される。ダウンロード速度とアップロード速度を順に計測して、結果をMbpsの単位で表示する。応答速度(レイテンシー)や、テストに用いているサーバーがある場所なども分かる。
意図せぬ自動接続を防ぐには?
iOSやAndroidは、初回接続時にWi-Fiの設定を完了すると、次回以降そのWi-Fiの電波が入る場所に来ると自動接続する。そのため、意図しないWi-Fiに接続してしまい、突然ネットが切断する状況になることがあり得る。それを避けるには、設定でWi-Fiの自動接続をオフにすれよい。
iOSの場合、設定から「Wi-Fi」を選び右上の「編集」を開く。過去に接続したWi-Fiネットワークの一覧が表示されるので、自動接続を解除したいWi-Fiネットワークの「i」アイコンをタップする。詳細設定が表示されるので、その「自動接続」をオフにすればよい。自動接続を解除したWi-Fiネットワークに手動で接続するには、電波が届く範囲にいれば一覧に表示されるので、タップして接続する。
Androidの場合、「設定」の「ネットワークとインターネット」から「インターネット」を開き、「保存済みネットワーク」を開くと、過去に接続したWi-Fiネットワークの一覧が表示される。その中から自動接続を解除したいWi-Fiネットワークを選んで、設定画面で「自動接続」のスイッチをオフにする。なおAndroidは、機種によって上記の設定項目の名称が異なる場合があるので注意したい。
自宅のWi-Fiへの不正接続がないことを確認
自宅のWi-Fiは、接続に必要な暗号キーを設定して使うのが普通である。この暗号キーを不用意に他人に教えたり、名字や電話番号など他人が簡単に推測できる暗号キーを設定したりすると、誰でも簡単に接続できてしまう。
建物が密集している場所では、自宅外まで電波が届きやすく、勝手にWi-Fiを使われてしまう危険性がある。Wi-Fiを勝手に使われると、回線速度の低下はもちろんのこと、個人情報が流出したりネット犯罪の踏み台に使われたりする事態になりかねない。こうした不安があれば、アプリを使ってWi-Fiが不正利用されていないかチェックしてみよう。
「Fing(フィング) - ネットワークツール」(Android版の場合、入手先はhttps://play.google.com/store/apps/details?id=com.overlook.android.fing)は、同一ネットワークに接続している機器を一覧表示するアプリである。自宅のWi-Fiに自分以外の機器が接続されていたら、それを簡単に把握できるようになっている。