風の吹くまま、気の向くままに

思いつくまま、気の向くままに綴ってみます。

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男の料理教室

2006-05-18 13:49:55 | Weblog
男の料理教室

今年の3月のことである。
町から月に一度配られてくる『広報函南』に『男の料理教室生徒募集』を見つけて応募してみた。
電話で良いというので掛けてみると、「応募者がずいぶんと多くなり抽選になります」との返事。

半分は冷やかし気分だから、「外れてもまあいいや」と思い、それでも抽選日には朝から気になって電話を待つ。
夕方になっても一向に連絡がない。
待ちきれなくて翌朝、こちらから役場に電話をかけてみると、「当選です、連絡が遅くなって申し訳ありません」とのこと。

当選とはいうのが、正確に言うと今回初めての人を優先して、残りの人だけ抽選となったそうだ。
30名募集のところに、52名の応募。
うち31名が初めての人、定員枠を5名広げて、4名だけが抽選。

役場の担当者にとっては、昨年までとだいぶ様子が違うらしい。まさに想定外の出来事。
老齢化の波は着々と押し寄せてきているのである、というのは皮相的すぎる。
地方ではずっと前から少子老齢化は始っているのである。担当者が知らないはずがない。
違ってきたのは、「年寄りが元気でヒマを持て余している」ということであろうか。
いやもう少しプラス発想的に言い換えよう。
だいたい「年寄り」という言葉がそぐわない。
「最近の年金生活者は、元気でいつまでも好奇心旺盛である」と。


『男の料理』はずいぶん昔から、週刊誌の巻末グラビア等に取り上げられてきて、もうすっかりおなじみであるが、それらはいわゆる趣味としての『料理』であり、ちょうどラジコンで飛行機を飛ばしたり、温室で蘭の栽培をするのと同じ扱いである。
しかしながら、わが町函南ではそんなノンキなことに予算を使っている訳ではなく、あくまでも町民の健康維持のための企画であるからして、主催は「函南町健康づくり課」である。


さっそくエプロンを買わなければ、と近くの店に行くが、ちょうど「母の日」特集でたくさんぶら下がっているが、3軒回っても気に入ったものは見つからない。
このへんが田舎の辛いところ、と諦めてパソコンの前へ。
ネットでいくつか探してみると、あるある、ピンからキリまで。
キリに近いところで、それでもベネトンブランドのデニムのエプロン1,050円、送料500円也。



当日はまるで梅雨を思わせる空の下、会場の「保健福祉センター」に向かう。
受付で1年間10回分の会費(5,000円)を払い、名札と資料を受取って席を探す。
会場にはすでにたくさんのオジサンたちが座っているが、顔見知りは一人もいない。
だいたい同じか、ちょっと年上の人ばかりのようだ。
ウイークデイの午前中、集まって来れるのは『サンデー毎日組』に決まっている。

定刻になり、役場の「健康づくり課」の課長さんからの挨拶。
ついで食生活改善推進協議会会長、料理教室担当者、そして講師の栄養士さん、すべて女性である。
雇用機会均等法の徹底は役所から着々と進んでいる。

挨拶、オリエンテーション、いずれもテンポ良く進行。
いよいよ講師の栄養士さんによる講義開始。
元気で明るく歯切れのいい話し方で、なかなかの好印象。

「包丁を持ったことがない方~?」
「は~い」 7割位が手を挙げる。
「だいじょうぶですよ、とにかく慣れることですよ」

という次第で、今日の課題と手順が、資料に基づいて説明される。

第1回の本日は、まずは料理の基本、ということでダシの取り方。
昆布と鰹節でダシを取り、そのダシを使っておかずを調理し、そのあと試食。

1)スナップエンドウと豚肉のみそ汁
2)厚揚げのツナ味噌はさみ焼き
3)エビ団子とほうれん草のとろみ煮
4)イチゴのコンポート 寒天フルフル寄せ
(総カロリー700 Kcal、塩分 4.5 g と記載されている)
デザートまでついて立派なものです。

一通りの説明が終わったところで、約1時間経過。

この後、名簿の順番で7名ずつのグループ分けが発表され、いよいよ調理室に移動して実習開始。

7名のメンバーはもちろん初対面、挨拶もそこそこに4つの料理の担当を2名ずつ、デザートは1名に決める。
このへんは、能率とチームワークを錦の御旗にして突っ走ってきた、元企業戦士たちであるから早い早い。
各グループには「食生活改善推進協議会」の(こちらも元)オネエサンが2名ずつ付いてサポートしてくれる。

先ほど説明のあった料理のレシピはすべて4人前。
ところが実際の調理は、10人前を作ることになっている。
食材はすべて、事前に準備されて調理台の上に並べられている。
10人用のレシピ片手に、鍋だ、ボールだ、ザルだ、包丁だと調理台の周りは大混雑。
ガスコンロは2口、シンクは1つ。
5台の調理台の周りはオジサンとオネエサンたちで立錐の余地もない。

私の担当はエビ団子。
相棒のSさんと、まずは爪楊枝を使ってエビの背わた取りに挑戦。
10人前だからドンブリに山盛りになっている。
こりゃたいへんだ、貧乏くじを引いたかな~。
途中からは助っ人も加わって、どうにか完了。
これをまな板の上に広げて、両手を使って包丁で細かくミンチに。
あまり細かくしすぎると、エビのプリプリ感がなくなるからほどほどに。
危なっかしい様子を見兼ねて、オネエサンが実演してくれる。

ついで長ネギのみじん切り、輪切りにしておいてから細かくすればいいと始めたが、もっといい方法を教えられた。
まず長いほうに包丁を入れておいてから直角に切ったほうがずっと能率がいい。ウ~ン、ナルホド。

以下、それぞれの工程にちょっとした手法やコツや流儀がある。
さらに、味付けはまさに人それぞれであろう。

ふと、嫁姑問題に思い当たる。
育った文化の違う二人が台所で過ごすとは、なんとたいへんなことか。
男なら、さしずめ転勤で違う職場に配属された時か。
私は次男坊で、わが家は核家族だったから、実感はないが、兄貴一家は、いや~、なかなかたいへんだったろうな~。

開始からちょうど90分、11時半にはすべてのグループで調理終了。初回にかかわらずあまりに手際がいいので、役場の担当者たちは一様に驚いている。
だから~、最近の年金生活者は違うんだって!

講義室はテーブルが5つの島に並べ変えられている。
お一人様150グラムのご飯は、オネエサンたちが大釜で炊いてくれていた。
盛りつけをした料理を運んで、グループごとに試食開始。

やはり自分の作ったエビ団子が一番気になる。
メンバーから、「こりゃ旨い、上品ないい味だ」と嬉しい感想。
デザートもレモンの酸味が利いていて、なかなかのもの。

参加者が35名も居るから、本気で自己紹介を始めると、とても1時間では終わらない。
その点は担当者殿もきっと苦い経験があるのだろう。
「今回は、地区名と名前だけ。次回から毎回、詳しい自己紹介の時間を取りますから」と念押しして始めるが、それでもしゃべりたいのが数人、オイオイ。

この後、ビデオを見ながら、食後の軽い体操、これにはちょっとビックリ!
そして食器の後片付けと調理室の整頓、清掃。

「来月もぜひおいでくださいね~」との声に送られて、外に出てみると雨が降り出していた。


帰宅してから年間予定を見直してみると、6月は「小アジの南蛮漬け」
駿河湾のヨットセーリングで、アジを釣ることがあるが、干物以外の楽しみが出来そうで、待ち遠しい。
  
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Flying Carに見えますか?

2006-03-02 10:33:19 | Weblog
ネットで面白いものを見つけた。 
最近流行のGoogle Earthで『車が空を飛んでいるのが見つかった』というのである。

場所はオーストラリアのパース、ヨットレースの本場である。
湖のそばの道路沿い、たしかにクルマが飛んでいるように見える。

誰か確認に行ったのだろうか?


Google EarthのまえにはGoogle Localというので、衛星写真と地図とを見比べて遊んでいた。
こういった地図を手に入れると10人が10人、まず最初に自宅を探すのだろう。

ご多分に漏れず私もまず自宅を探した。だが田舎だから倍率が小さい。
とても1軒の家までは識別できない。辛うじてゴルフ場のクラブハウスが分かる程度である。

それにしてもゴルフ場が多い。あっちにもこっちにも、ゴルフ場だらけだ。
これだけの面積に雑草取りの農薬を撒き散らせば、そりゃあ地下水や河川まで汚染するだろう。
おまけにみんな山の手、すなわち上流にあるのだから・・・

仕方がないので、以前住んでいた横浜や大阪の家を探してみる。ここだと大丈夫、
一軒ごとにはっきり識別できる。
そこそこの庭があったはずなのに、上から見ると隣家とくっつきそうだ。
道路を走っているクルマまでわかる。


そこへGoogle Localの新型、Google Earthの登場である。

これを見て心底驚いた。
このソフトのすごいところは、真下だけではなくて3D、つまり3次元的に見ることが出来る、
というものである。

これはすごい!!!
従来のLocalでもたいしたものだ、と驚いていたのに、こんどのは、まるでUFOに乗っているように、
自由自在に上空から下界を見ることが出来るのである。

富士山もピラミッドもエッフェル塔もみんな立体に見えるのである。
近づいたり離れたり、上昇したり降下したり、その周りをぐるぐる旋回することも出来る。

かっては宇宙飛行士にしか経験できなかったこと、遥か上空から地球を『球体』として認識できる。
そして、我々が地球という星に住んでいて、みんな運命共同体である、ということを
心の底から実感できる気がする。

連日のように、テロのニュースが流されている。

世界中の子どもたちに、いや大人たちにこそ、このGoogle EarthでUFO体験をして欲しい。

過去にこだわって血を流すことを止めて欲しい。
切なる願いである。



Google Earthのダウンロードは Google Earth
日本語の詳しい説明はこちら

flying carはこちら
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パンを焼く

2006-01-27 12:40:00 | Weblog

初めてパンを焼いた。
というと、いかにもらしく聞こえるが、実際は何のことは無い。
あらかじめ調合された材料一袋を容器に入れ、規定の水を加えて、イースト菌なるものを所定のところに入れておくだけである。
これだけで、タイマーで希望の時刻に焼き上がっている、というのだから「家でパンを焼きました」なんて言いふらすほどのことでもあるまい。炊飯器でご飯を炊くのと何ら変わりは無い。

数日前に、ご近所の方から使わなくなったホームベーカリーがあるけど・・・ということでいただいて来た。
7~8年前の製品だが、あまり使われていない様子だ。
付属品一式、きれいなままのミトンまで付いている。

ついでがあったので、電器屋で目に留まった「食パンミックス ドライイースト付」を購入してきて初挑戦。
昨夜寝る前に、タイマーを朝7時に合わせてスイッチオン。
しばらくするとゴトゴトなにやら音がする。粉を練っているらしい。ちょっと蓋を開けて覗いてみると、やってるやってる。まだ周辺は粉のままだが、中心部では団子状の固まりがぐるぐる回っている。
いつの間にか音もしなくなっていたようだが、寝る時はもう忘れていた。

朝、起きてみるとなにやら匂いがする。最初はパンを焼いていたことを忘れていて、なんだろうと訝しく思う。
階段を下りて行くうちに、そうそう7時にセットしたのだった、と思い出す。

頃合いを見計らって、恐る恐るふたを開けてみると、香ばしい匂いと一緒に、ふあっと湯気が立ち上がる。
専用のトングで挟んで取出すが、うっかり力を入れすぎて、頭がいびつになってしまった。
慌てて手で直そうとするが、もう戻らない。

ナイフを入れてみると、外はパリッと中はフワフワ。
たしかに焼きたては美味しい。
思わず食べすぎてしまいそうだ。

友人のお嬢さんで、パン教室に4年間も通って、つい先頃免許皆伝になった人がいる。
彼女とはスカイプで繋がっているので、いろいろ質問をしてみた。

「いちばん基本的な注意事項は?」
「イースト菌を入れ忘れないこと!」

最初は干しぶどうやクルミを入れる段階から始めて、アンパンが出来るようになれば、後はその応用でいろんなことができるとのこと。
パン焼きの世界もなかなか奥は深いらしい。

果たして調合済みの材料を焼くだけで終わるか、はたまた『美味しい焼きたてのパン屋さん』を夢見るまでのめり込むのか??

たった1回焼いてみただけで、ちょっと先走りし過ぎでしょうね。
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スカイプ(skype)を始めませんか?

2006-01-18 08:04:04 | Weblog
つい先頃、友人からスカイプ(skype)なるものを教えてもらった。
ここ数日、他の友人たちに勧めて仲間を増やしては毎日遊んでいる。

スカイプとは進化したインターネット接続の電話である。
子女を海外留学させている家庭では、このスカイプと似たようなインターネット電話を使っていたそうだが、わが家ではとくにその必要も無く、使ったことは無かった。

インターネット電話といえば、大阪や東京にいる家族や友人とヤフーの無料電話を使っているだけである。
私のように田舎に住んでいると、東京、大阪との電話は重要で、その経費も馬鹿に出来ないから、このシステムはありがたい。
お互いがプロバイダーをヤフーにしなければ、無料にはならないのが難点ではあるが・・・。
このヤフーのシステムは従来の電話器を使って、番号も変わらずにまったく普通の電話と同じように使える。

これに対して、スカイプはパソコンを使って、パソコンに向かってしゃべり、声はパソコンから聞こえてくる。したがってパソコンを立ち上げていないと、かかってきてもわからない、という不便さはある。

しかし、片手で受話器を持つ必要が無い。両手はフリーである。
静かな部屋だったら1~2メートル離れてもじゅうぶん会話が出来る。
従来の電話に比べて、音域が広く声が明瞭であり、聞き取り易い。
何かをしながら、ができる。これは快適である。

私は長電話があまり好きではない。
というのも、左手がふさがってしまい何かしながら、というのがやりにくいからである。
電話中はずっと拘束されるわけである。こちらもやりたいことがあるのである。

なかには会話の途中で、しばしば咳払いをする人がいる。
ご本人はまったく気がついていないのだが、こちらは大迷惑である。
電話での咳というのは、思った以上に不快な衝撃が伝わる。
それを避けるために、もうすぐ咳払いをするぞ、と予測しながら受話器を耳から遠ざけなければいけない。
疲れてしまう。

今回スカイプを教えてくれたのは、1/12に上空からきれいな富士山の写真を送ってくれたT氏である。
彼はたいへんユニークな物流在庫管理システムを開発して、それを世界中に販売している企業のオーナー社長である。アメリカ西部、スペイン、中国に営業拠点を持っていて、毎月世界各国に営業活動に出かけている。
彼の会社では、海外との会議をこのskypeを使ってしているそうである。

会議参加者がそれぞれ自分の机で、ノートパソコンを開いて、たとえばメールで配布した資料や図や画像を示しながら報告できるし、質問を受けることが出来る。
同時にチャットも使えるので、口頭での説明が面倒な、例えば数字やURLなどはチャットで簡単に知らせることが出来る。

特徴は、インターネット利用であるから世界中と繋がり、しかも何時間話しても無料であること。さらに、最大5人まで同時に繋いで会話が出来ることである。


彼は出張先のシンガポールからメールで、スカイプを教えてくれたのであるが、すぐに友人にもスカイプをダウンロードしてもらい、翌々日には3人で楽しい会話をしたのである。
その時、彼はすでにシンガポールでの仕事を終わり、ベトナムのホーチミンのホテルに滞在中であった。

世界中のインターネット環境が急激に良くなっている。
空港のラウンジには無料のインターネットコーナーがあるし、ビジネスマン向けのホテルなら自室にランの配線がありインターネットに繋がる。

少し前までは、理屈では出来るのであるが、実際にはスピードが遅い、接続が不安定、特別な機器がいる、など障害が多かった。

実際、友人の一人はとっくの昔にインターネット電話を始めていて、そのためにヘッドフォンとマイクの一体になったヘッドセットを購入している。
ところが、実際にはうまく繋がらなくて、しまい込んでいたそうである。

さらに最近のパソコンにはマイクが内蔵されていて、わざわざマイクを購入しなくてもすぐに始めることが出来る。(あなたのパソコン、液晶画面の周辺に一カ所、直径1ミリくらいの小さな穴があいていませんか、あれば、それがマイクです)

マイクとスピーカーが接近していると、いわゆるハウリングという発振現象が起きて、耳障りな音が生じるが、これも指向性の強いマイクと電子回路の工夫で、明瞭にやり取りが出来るようになっている。
両手がフリーなので、パソコンを操作しながら、あるいはお茶を飲みながら、会話が出来るのはほんとうに快適である。

しかも、しかもである。2人だけでなく最大5人までが同時に会話に参加できる、というのが素晴らしい。
どうしてこれが素晴らしいかと言うと、スカイプで友人を友人に紹介することが簡単に出来るということである。
おたがい紹介したいと思っていても、わざわざ時間調整をして出かけていって、となると億劫である。
とくに私のように田舎に住んでいてはまず不可能。
ところがスカイプなら簡単至極。2人で会話していて、その話題ならAさんが詳しい、となると、すぐにAさんを呼び出して会話にはいってもらう。
我々の話題はもっぱら趣味や遊びであるから、すぐに仲良くなれる。

こうして、友達の友達がいつの間にか共通の友人になり、仲間がどんどん増えていく。

歳を取ってからは新しい友人が出来ない、などと聞かされて来たが、とんでもない。
こんな田舎に住んでいても、世界中と繋がる、友人がどんどん増える。
素晴らしい世の中である。


ということで、まだスカイプを始めていないあなた、やってみませんか?

詳しくはスカイプのHPで。  http://www.skype.com/intl/ja/ 
なお、私のスカイプ名(メルアドに相当)は tamma929 です。
スカイプを立ち上げたら、練習のつもりで繋いでみてください。

私もスカイプ初心者ですから、上記内容には思い違いもあるかもしれません。
お気づきの方はどうぞご指摘ください。よろしく。
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36年前の絵はがき

2006-01-11 14:58:11 | Weblog
先日、所用ついでに長兄宅を訪問した。
兄から「これ覚えてる?」と一枚の絵はがきを手渡された。
厚手の紙で、湖面に反射した富士山が上下対称に大きく写っている。「山中湖の倒富士」とある。
とりたてて変わったところの無い絵はがきである。

ところが、裏を返してみると、なんとなんと、その昔、私が両親宛に書き送った暑中見舞いだったのだ。

大きなスタンプで「頂上 六根清浄 44.7.27」とある。
昭和44年というと1969年。36年前の夏だ。

富士登山は後にも先にも一度きりであるから、きっとその時のものである。
職場の同僚7~8人と夏休みに登った。調べてみると7/27は土曜日で1週間の夏休みの初日だったと思う。
消印は、当時住んでいた「大宮局 44 7-29」切手は7円。
ということは、頂上で投函したのではなくて、自宅に帰ってから書いたもののようである。

夜の9時頃だろうか、新宿からバスで富士吉田まで行き、真夜中から登り始めた。
シーズン真っ最中のこととて、ゾロゾロと切れ目無く繋がって、暗闇の中をひたすら足下を見ながら単調な歩みを続けた。
ときおり上から「らくせき~」と大きな声が聞こえる。
石ころ程度ではあるが、それでも緊張が走る。
道はジグザグに登っていくから、石は前からではなくて横の斜面をころがってくる。

高度が高くなるにつれて、次第に呼吸が苦しくなって歩みのペースが落ちてくる。
明け方ちかく、頂上の手前でご来光を期待して、1時間ほど休憩したが、雲の中にいたのであろうか、体がグッショリと濡れて、寒いのに閉口した。
おまけに曇っていたために、いつの間にか全体が明るくなって来て、なんだかケジメの無い夜明けで、がっかりしたのを覚えている。

一枚の絵はがきを見ていると、次から次へといろんなことを思い出す。
当時の同僚の中には山好きが多くて、富士山に登ると言うと「夏の富士山なんか登山とは言えないね」と軽くあしらわれた。
ところがその数年後、続けて3名もの同僚、後輩が冬の谷川岳で遭難死してしまった。
そのうちの一人は、3歳年上の信頼できる先輩だった。
今も彼のことを思うと、無念の思いがこみ上げてくる。

彼らに言わせれば、登山の部類に入らないそうであるが、私にとっての登山らしいのはこの時の富士登山だけで、あとはせいぜいがトレッキングである。

そして今は、朝夕その姿を遠く眺めながら日々を過ごしている。
兄に言わせると、「当時から富士山願望があったんだなー」ということになる。

息子の書いた、ぶっきらぼうな、それでいてちよっと自慢げな一枚の絵はがき、両親は、どんな思いでこのはがきを大切に残してくれたのだろう。
ただただ感謝あるのみである。

現代ならさしずめ頂上からケイタイで写メールだろうか。
でもそれでは、36年後に私が味わったような、この喜びはけっして得られないだろう。

物質的には豊かになり、便利になったけれど、心のほうはどうなんだろう。
喜びの大きさなんていうのは、計りようも無いけれど・・・

いろいろと考えさせてくれた一枚の絵はがきでした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

スタンプにあった「六根清浄」 ろっこんしょうじょう と読むそうです。
富士宮市のHPで初めて知りました。

ご参考までに以下に引用します。
富士宮市HP  http://www.city.fujinomiya.shizuoka.jp/index.htm
富士山雑話 No18 六根清浄(ろっこんしょうじょう)
昔の富士登山は信仰に根ざしたもので、登山者は道者と呼ばれていました。道者は、先達といわれる山伏に導かれて、「六根清浄」を唱えながら富士山に登りました。明治以降、富士登山が観光化してきたとはいえ、昭和二十年ころまでは「お山は晴天六根清浄」の声が聞かれました。胸着き八丁などの険しい登りになると、一層声を張り上げて「六根清浄」を唱えながら登っていきました。

「六根清浄」というのは、心身ともに清浄になるという意で、それは、霊山に苦労して登ること(修行)によって可能だとされました。その六根というのは、私たちが外界の物事をとらえる六つの感覚器官・認識器官で、眼根(視覚)・耳根(聴覚)・鼻根(嗅覚)・舌根(味覚)・身根(触覚)・意根(思考〈心〉)のことです。

私たちは、「目に諸々の不浄を見て心に不浄を見ず」「耳に諸々の不浄を聞きて心に不浄を聞かず」でありたいのですが、時として心にも不浄を見聞きしてしまいます。そうした六根から生ずる不浄を清浄にしたいという願いが、「六根清浄」を唱えた富士登山なのです。

「六根清浄」を唱える登山の起こりは、山伏が金剛杖を持って「六根清浄」を唱えたり念じたりしながら山に登ったことによるといわれています。「六根清浄」を唱える富士登山は、先達(山伏)に導かれて山頂をめざしたころの名残でしょうか。「六根清浄」を唱えて富士山に登ると、心身が清浄になり、登山の災難を免れるともいわれていました。
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明けましておめでとうございます

2006-01-02 11:24:52 | Weblog

穏やかな年の明けである。
といってもわが家には昨春生まれた初孫が訪ねて来ているので、いつもとは違った正月である。
昔から必ず初詣に行くという習慣も無く、ただ漫然と過ごすことが多かった。
今年も例外ではなく、大晦日には「三嶋大社に初詣に行こうか」などと
話題にはなっていたが「クルマが混むだろーなー」という一言で結局うやむやになっている。
山での生活になれてくると、排気ガスを吸いに下界に下りていく気がしない。
わが家の前の道は、この別荘地内を循環するバスの路線になっているので、
日に4度ほどマイクロバスが走る。ときどきは住宅工事のトラックも走る。
それらですら、煩わしいと感じるこのごろだ。
子どもの時からの喘息持ちであったのが、ようやくにして忘れることができそうだ。

ということで、今年も何となく始りました。

友人からの年賀状にカラフルな文字でこうありました。

「笑門来福」

このブログを読んでいただいているみなさま、今年も愉快に機嫌良く過ごしましょう。
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中島みゆきってあんなにきれいだった?

2005-12-29 15:48:23 | Weblog

最終回のプロジェクトXを見た。といっても、スイッチを入れた時には、もう始っていて、
富士山測候所の話が終わるところだった。
しまった!これは見たかったのに。

これまでもこの番組の熱心なファンというわけでもない。
昨夜は最終回で、それに中島みゆきが出るというし・・・。

公表し難いことがあるのだろうが、一番知りたい途中経過が
すっぽり抜けていることがある。
そんなきれいごとだけでいくはずないだろーに、と白々しい。
見ているうちに不愉快になって、あまり見なくなった。

だいたいは、あんまりTVを見ない生活が続いている。
サッカー中継と、BSの古い洋画を時々、そして「釣りバカ日記」・・・これは面白い。
昨夜も最新の江角マキコの出ているのがあったが、プロジェクトXのせいで途中からになってしまった。

話を戻して、プロジェクトX
昨夜のレヴューにあった東京タワー、青函トンネル、瀬戸大橋、伏見工業のラグビーなど、
見ているうちに思い出し、改めて感動した。
生き甲斐とは、人様から喜んでもらうことを夢中になってすること。
う~ん、そのとおり、まったく同感。

これら評判の良かったものは、何回も再放送していたようだから、きっとそれを見たのだろう。

ところで、昭和30年代からの高度成長期に働いた世代は、
大なり小なりプロジェクトXの主人公になり得たのではないだろうか。

私が社会人になったのは昭和41年4月、大卒初任給22,000円也。
最初に配属された職場の、30すぎの係長が、スバル360を買って嬉しそうだったのを良く覚えている。
その時は、自分がクルマを持てる日は、ずっとずっと遠い先のことのように思えた。

ところがなんと3年後には、もちろん中古のオンボロではあったが、
ダットサン1000を手に入れていた。
給料は36,000円になっていた。

あのころは組合活動が盛んで、しょっちゅう労使交渉をしていた。
あるときの夏のボーナス闘争、3.4ヶ月の組合要求に対して、
なんと会社から一発で満額回答が出たことがあった。
組合執行部は「要求が低すぎた」と組合員たちから猛烈な批判を浴びた。
そんな急成長が、長い間続いた。

毎年の源泉徴収票を残してある。所得倍増どころではないのである。
だれもが、欲しいモノを手に入れ、みんなが手をつないで小金持になった。

形あるモノ、数字で表せるモノ、他と比べられるモノ、がすべて。
見えないモノ、測れないモノ、再現性の無いモノは存在しないのと同じ、
という傲慢な科学万能主義。
(その科学だって、まだまだほんの少ししか自然の秘密を解き明かしていないというのに)

そして、その見えるモノ、測れるモノを、人よりたくさん持つことが勝利者。
人生の目的は勝利者になること。

信じて疑わなかった。自分自身がそう信じて夢中になって突っ走ってきた。
楽しかった、やり甲斐もあった。
子どもたちにも、そう教えた。
そしてモノはいっぱいになり、溢れかえった。

ところがこの世代は「足るを知らない」のである。
もっと、もっと、もっと・・・

そして今がある。
今日もTVでは、声を揃えて「責任者出てこい!」と叫んでいる。

毎日のニュースを見ていて、忸怩たる思いに捕われているのは、私だけではないはずだ。
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朋あり遠方より来る

2005-12-24 22:54:55 | Weblog

私は3年前にリタイアして、今は晴れて「サンデー毎日」の日々。

先日、昔の会社勤め時代の後輩(5歳年下)が、出張帰りに立ち寄ってくれた。
彼も後2年余りで定年。その後どうするか、準備のための情報収集である。

仕事の終わった後、品川を6時過ぎ「こだま」に乗ると40分で熱海に。
品川駅ができていっそう近くなった。ただし当然ながら座れない。

熱海駅に出迎えて5年ぶりの再会。
さっそく温泉に行こう、ということで、町営大温泉浴場でのんびりと湯に浸かる。
大きな露天風呂から富士山の全景を見ることができるのが、ここの自慢だ。
残念ながら当日はもう夜で、あたりは真っ暗闇。

さて次はいよいよ食事。近くの小料理屋で、新鮮な刺身でおおいに飲むつもりが、なんとなんと、
今では彼はまったく酒を飲まないとのこと。
そういえば確かに、昔も二人だけで飲んだ記憶は無い。
決して付き合いの悪い方ではなかったから、酒の席にはいたけれど、上手に飲むフリをしていたようだ。
こちらは毎日欠かさず飲む方だから、気にしないでビールを手酌で、彼はお茶で・・・

話題は会社のこと、家族のこと、そして健康のこと。
会社のその後、今はもうあまり興味がなくなっている自分に気づき、ちょっと意外。
あの頃は仕事に夢中で、まるで一人で会社を背負っているようなつもりだったのに・・・。
彼と一緒に働いたのはもう20年近くも前の神戸。 いい街、いい仲間、楽しい思い出だ。
昨日のことは思い出せないくせに、昔のことを良く覚えている。

彼も60歳できっぱりサラリーマン生活から足を洗うつもりだったのが、つい最近、
定年を70歳に延長するとのお達しがあって、気持ちが揺れているとか・・・
週3日あるいは5日勤務など、いろんな選択肢があるそうな。
「他にやりたいことの無い人にはいいんじゃないの」
というのが私の感想。

人生、人それぞれ、他人がとやかく言うことは無い。
いずれにしても、健康を第一優先で考えること。
ストレスが免疫力の低下を招き、あらゆる病気の元凶になっていることは疑いない。
「笑う門には福来る」である。

仕事でも趣味でも、夢中になれることがあり、愉快に機嫌良く日々を過ごすことが何より大切。

これが結論

二次会は自宅に帰って、ストーブの炎の揺らめきを眺めながら
気がついたらもう真夜中

朋あり遠方より来たる、亦楽しからずや  孔子
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