今日は、東日本大震災から11年です。
私も何度か、実際に被災地の風景を目にし、その地に暮らす人の、涙を浮かべながらの体験を聴き、かける言葉が見つからなかったという経験があります。
毎年3月になると、自然災害の脅威と被害を受けた人たちにあらためて心を寄せる、というか、そうなってしまう時間が多くなります。
10年前に編纂された『子どもたちへ』(ベビースマイル石巻、2012年発行)という文集があります。
宮城県石巻市の乳幼児を育てているママたち、妊娠中だったママの、リアルな震災体験と、子どもへの思い、その時に必要だったものがまとめてあります。
この文集に言葉を残すことができなかったママや子どもがいることにも、思いが至ります。
もう一つ。ちょっと大きい子どもたちには、『未来をつくるBOOK』(持続可能な開発のための教育の10年推進会議、2011年11月刊)があります。
ひろばにありますので、一遍でも、じっくり読む価値があります。
その日がいつくるかわからない、備えることで被害は減らすことができる、と思えるかなと思います。
さて、
先日、東京都の事業「パパママ東京ぼうさい出前教室」をオンラインで実施しました。
参加してくださった皆さまから、
・普段から備えているつもりでいるが、足りないものに気が付いた。
・毎日子育てであまり時間がなくて、何もしていないので、そうですね、今日のレジュメをもう一度見て、おむつとか、消耗品類を最低限買います。。
といった感想とともに、
当日の講座の中で「我が家の特徴」を書き出し、非常時でも用意しておかなければならないものを発見できたのがよかった、という感想をいただきました。
●食べ物だと、好きなもの、毎日なくてはならないもの
●習慣という観点から、毎日欠かせないこと、それに必要なもの
●家族それぞれの性格や特徴から、避難生活で配慮すべきこと
●生活スタイルから、趣味や健康上のことなど
書き出すと、「我が家の」必要な備蓄が見えてきます。
それぞれの心の癒しはとっても大事。
命を守る行動や連絡方法などは時間や回数を重ねた訓練が必要ですが、モノを備蓄することは、すぐにできますし、心の安定にもつながります。
可能な限り、非常時も日常に近い生活をすることが理想です。
食品や消耗品は、可能であればローリングストックを。
被災した時にはライフラインが止まることを想定して、季節ごとに必要な環境が変化することを考慮して、少しでもきつい生活が回避できるように。
まず必要になる最低限のモノは・・
・飲料できる水
・明かり
・カセットコンロ
・カセットボンベ 最低1ダース
この4つは必要なインフラとして、家庭ごとに必ずご用意ください。
毎日、電子モノを充電しておくことも、備えです。
自然災害は必ずあります。
そして、ハードもソフトも、備えておけば、必ず被害を減らすことができます。
大震災で無念のなか命を落とした人たちの思い、その後の教訓を受けて、日常的に備えることが、私たちにできる「忘れないこと」となります。