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語学の天才:関口存男

2014-02-28 16:19:16 | 日記
語学の天才:関口存男

「世間は、筋肉労働に対しては実にせちがらいー精神労働に対しては実に低脳といっていいほどお甘い。いわゆる筋肉労働というやつには、3倍働かなければ3倍の給金がもらえないというところに致命的なせちがらさがあります。ところが、精神労働の方はそうではない。たとえば技術者や学者や芸人などになると、人よりもほんの少し優れているというだけで人の3倍も4倍も収入がある。・・・・」


「乗ずるべき隙はここにあるのです! ・・・凡庸だとみるとハナもひっかけないが、凡庸を少し抜いているとみるとモウすっかり天才扱いにする。・・・69点の頭の男は落第で一家心中、それより1点上の70点の男が権威として威張れる。すると、その1点か2点の差をどうして稼ぐか?

ところが、幸いなことには、あなたの競争者の大部分は、みんな「普通で」行こうと思っている人ばかりで、特別で行こうなんて思っている人はごく少数です。思っている人がごく少数なところへもってきて、実際やる人に至っては1万人に1人あるかなしかですから、ここにもまた第2の乗ずるべき隙があります。」
「特別で行く、というのは、勉強の場合でいえば、要するにクソ勉強の道をえらぶことです。1度や2度やってのけたってダメですが、10年続けてやってごらんなさい。人ははじめのうちは苦笑しているが、そのうちには、やがて笑えないときがやってくる。」

「勉強と戦争ははなはだ似たものがあります。勝つためにはあらゆるものを動員します。科学も底の底まで動員するし、思想も女の貞操(スパイなど)も、いやしくも利用価値のあるものは全部動員します。・・ところが、勉強の世界になると、このおそろしい現実の可能性に対してハッキリした認識をもって臨み、最後のエゲツない手段に訴えても人に勝つという心構えでもって自分の心境をスッキリと割り切ってしまうだけの冴えた頭を持っている人が存外すくない。」

「早い話が、毎日毎晩を学年試験か入学試験の前夜だと思って勉強することです。当たり前の事をやっていたんじゃ、当たり前にしかならない。おれは特別で行くんだだから、長くとはいわない、マア10年辛抱して見ててくれ。・・・ボンヤリと机に向かった1時間と、覚悟と決意をもって座った1時間とは大変な相違です。10年後には、凡才と天才の違いとしてその差がはっきりと現れます。

それは決意の深さによって決する問題です。 クソ勉強によって冴えた頭が本当の頭です。」

「記憶と暗記力の問題で、毎日接したり、紹介されたり、話したりする多くの人のうち、どんな人の名前を忘れるか、どんな人の名前がハッキリと記憶に残るかを反省してごらんなさい。関心のない人の名前はすぐ忘れてしまうが、何か嬉しいことのあった人とか、あるいは反対に、何か不愉快なことのあった人の名と顔はハッキリ記憶に残ります。意識的にわざわざ覚えようと思って努力した名前は、その努力の割には覚えていないものです。」
「極言するならば、頭に良し悪しはない。関心に強弱あるのみ、といってよろしい。
天才とは、旺盛なる関心のことです。」 
                                                                                                                                  

『関口存男の生涯と業績』

1 コメント

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Unknown ()
2017-01-18 15:28:01
これ読むと、鼓舞されます
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