誰かに相談しようにも、私の周囲は仲良し家族ばかり(に見えた)。どう切り出したらいいか、何を話したらいいかさっぱり見当がつかない。誰に話すこともなく、一人奮闘する。
自分の親にも話すのを躊躇した。心配性で、大騒ぎされそうだったから。心配をかけたくないというより、心配事をあれこれ私にぶつけられそうだったので、ギリギリまで話さなかった。家を借りる段になり保証人が必要だったので、離婚予定で活動していることを話した。
お金もモノも送らないでほしい事、やたらと連絡しないでほしいことを伝えた。親不孝な娘だと落ち込む。案の定お金の援助をしようとするが、拒否する。これ以上惨めになりたくなかった。
こう書くと、金銭の余裕があったのかと思われるかもしれないが、そうではない。離婚準備でみるみる減る貯金額が怖かった。でも、それでも、人から哀れと思われて、恵んでもらうのは嫌だった。
そんな中私を支えたのは、子ども達と音楽と本だった。離婚活動中、私がコロナで寝込んで怒鳴られ続けていた時、「大丈夫」と手を握ってくれた娘にどれだけ救われたか。ずっと私が保護し養育していると思っていたけれど、いつの間にか私が守られていると気付く。
子ども達を学校に送り出してからは、ずっと音楽をかけ続けていた。もともと音楽好きで、しょっちゅう家でも流していたが、この時期はウォークマンが手放せなかった。
図書館通いの頻度も上がった。特に離婚関連の本という訳でもなく、好きなジャンルの本、心を落ち着けてくれそうな本を読み漁った。頭が離婚のあれこれで満杯なので、難しい本は借りても理解できなかった。不安な現状のせいなのか、老化のせいなのか分からず、自分がバカになったと思った。それでも、隙間時間を埋めてくれる何かが必要だったので、音楽と本にすがっていた。当時、さとうみつろうさんの本を繰り返し読んでいた。
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