<ご注意>これからここに記すことは、わたしが個人的に真に感じたことや思ったことをそのまま書いているので、人によっては読んでみたら気分を害すというようなことがあるかもしれないことをお断りしておく。電車の利用というのは、人それぞれであり、まして今回のように"普通に電車を利用するよりもさらに高いお金を払って座席を確保して目的地まで乗る"というある意味特殊な乗り方をする人によっては、さらに電車の走りのクオリティをどこまで求めるのかも人それぞれ、わたしのようにわがままに特急列車としてレベル高い走りを求める人もいれば、それを求めない人もいて、わたしのほうが常軌を逸しているかもしれないことは、わたし自身が自覚している、その上で、辛辣な表現もあるだろうが、一個人が感じたこととして気軽に読んでくれれば嬉しく思う。では始めようか......
突然ですが、昨夜、新宿から地元へ帰ってくるときに、京王線は座席指定特急の"京王ライナー"に乗って帰ってきてみた。これから簡単ではあるが、その感想を記していきたい。
わたしは京王ライナーには乗ったことがないので、一度は乗ってみたいと思っていたところ、2024年9月20日(金)は仕事先からの帰りに絶対乗るぞと決めていた。
その日の夜の帰りはJR線に乗ってて19:35くらいに新宿に着いた。
次の京王ライナーは20:00の出発なので、少し急いで京王線の乗り場へ向かった。
京王線・新宿駅の乗り場にたどり着き速攻でまず20:00発の"京王ライナー7号・京王八王子行き"の座席指定券を無事ゲット!目的の駅へのきっぷ購入も必須。
改札機にはきっぷのみ投入して駅のホームに入場し、あとは京王ライナー7号の出発まで待って列車が来たら指定された席に着席して発車を待つだけ。
京王線の新宿駅発の"京王ライナー"は今は1番線からの出発になっている。かつては2番線だった。出発案内掲示板に表示が出ている。
お、写真では「◯号」の表示がないね、ならば、これから乗車する京王ライナーの出発時刻をよく確認して間違えないようにしなければならない。
わたしが乗るのは20:00発。
新宿駅1番線の"京王ライナー"乗車位置には座席番号についての案内板があり、"座席指定券"で指定されている号車と座席を予め確認できる。
今回わたしの席は2号車・7Aで、進行方向左側・前から2つ目のドアすぐ後ろの席だった。
19:55ごろに20:00発"京王ライナー7号"が入線してきた。
この写真は、先頭車両を撮影するつもりがスマフォがうまく反応せずシャッターチャンスを逃した。
京王線では"京王ライナー"には5000系という列車が充当されている。
この日1番線に入ってきた"京王ライナー7号"は"5731F"で5000系の初号機だった。
列車が停車すると、各号車とも一番前と一番後ろの2箇所のみのドアが開き、乗客はそこから車内に入っていく。
おいおい、ドア4つあるんだから全部開けばいいのに...JRなどの「特急列車」のようにカッコつけんなよ...(^^;)。
てなわけで車内に入ったことで、初めて『"京王ライナー"に乗車』を達成。
どんな感じなのか、少し心がわくわくした。
こういうとき、以前は車内では何か音楽がかかってたようだけれど、何も聞こえなかった。
今回の指定席は2号車・7A。
見た目はよろしく「座り心地が良さそう」なお席、実際に座ってみると、ゆったりくつろげるような高級感はないにしても、それなりに座り心地はよかった。
2号車7Aの座席から車内を見渡すとこんな感じになる。前から2つめのドアが目の前にあり、戸袋の関係で座席が車窓から少し外れているので横を向いてもあまり外の景色を楽しめない。まぁこの時間帯は暗くてほとんど景色は見えないから、いいようなものだけど。
ここからは、夜だし、写真を撮っても車窓が鏡のようで車内ばかりが反射で写るだけで外は暗くて景色はほぼほぼ見えないし、で写真はありません。
ドアが開き客が乗車を始めてからほんの数分後に新宿駅を出発、なんだか忙しない。
定刻通りに新宿を出発して、新宿→明大前→府中→分倍河原と順に停車。
京王線は多くの種別が走る路線なので、八幡山付近までは前を走る列車の影響を受けてノロノロ運転、それ以降はそれなりに高速で走る運転になる。
最初の停車駅は明大前で電車が止まると一番前と一番後ろのドアが開く。しかしこれは明大前からの乗車のための停車で、新宿からの乗客はここで降りることができないとのこと。以前は運転停車といって、いったん駅に停車してドアを開かず乗客の乗り降りをしないでそのまま停止し、その後発車するという運転だった。
"京王ライナー"では乗車中に検札があると聞いたことがある、車掌が来て一人一人の乗客の乗車券を拝見し、乗客が指定された座席にきちんと着席して正常な利用をしているかをチェックするものであるが、今はテクノロジーが進んでるんだねぇ、車掌が来たかと思ったら、何か端末を持っていて、そのまま、す〜っと横を通り過ぎていった、あの端末にわたしらが持っている"座席指定券"の情報がすべて画面に出て、通り過ぎるだけで全部迅速にチェックできるんだろうね、実に効率的で、すごいなぁと感じました。
こうして、初めて乗った"京王ライナー"は順調に京王線を走っていくが、わたしの目的の駅である分倍河原に着くまでの間にいろいろ感じたことを率直に書いていこう(ほとんど批判めいたことで、ごめんね〜)。
5000系はこのように"座席指定特急"のみで運行されているわけではなく、他系列と同じように「特急」「急行」「各駅停車」などの一般の種別でも運行されているので、機会があれば普通に乗れることもあるわけで、わたし自身、何度もこの系列に乗っている。
何度か乗るうちに、どうも5000系は走りが安っぽいと感じるようになった。結局"京王ライナー"の前向きになった座席に座っていると、よりいっそうそのことを感じる。
まず一番気になるのは、最新鋭の半導体によるVVVF制御装置、マスコンハンドルの操作に対しての反応が機敏すぎる。もっと緩慢なパワー変動でありたいと思う。
また強めブレーキでの減速は、停止寸前に突然電気スイッチを切ったかのような「ガクン」という独特の電源オフのショックが生じ、これは乗り心地的にちょっと怖い感じがして気分がよろしくない、座席指定特急にはふさわしくないだろう、スムーズかつ美麗な感じでフワッと停止する、そういう制御であってほしい。
これに関連して、低速域ではパワーのオン/オフの際に"カクッ"とスイッチの入/切をしたかのようなショックがあるのを感じ、前向きになった座席に座っていると、よりいっそうそれがとても気になり、座席指定特急にふさわしくないと感じた。この「ガクッ」を感じさせないでパワーのオン/オフができないものだろうか、とにかく「ガクッ」とならないでスムーズに素敵な制御をしてくれるVVVFが望ましいのではと思う。その意味では、7000系に搭載されているVVVFが大変優秀だろう。運転士は苦手だろうが、7000系はとにかくすべての操作に対してのレスポンスが理想的であり、見事なまでに素晴らしく、あんな感じのパワー変動こそ、座席指定特急にふさわしいと感じるのであるが、それはわたしだけがそうなのだろうか。
5000系はまずVVVFをもっとランクの高いものを使うべきだった。ということは、これが「安っぽい」と感じさせている点の一つだろう。
次に走りそのものに関しては、例えば使っているモーターが密閉型なので高速走行でも騒音が極めて小さく、5000系は基本的には静かな車両と言える、この点は素晴らしいと思う。
ところが、一方で車内での静粛性はさほど高くないとも感じる、これはドアが原因で、閉まっているドアをよく見ると、両ドアのゴムがピッタリ合わさっている部分に1〜2ミリ程度の隙間ができている。どうしてこのようになっているのかは、作りが悪いのかわざと隙間を作っているのか不明かつ不思議であるが、この小さな隙間から外の音が意外にもかなり漏れ入ってくるのである。
とりわけ高速走行では、線路のジョイント音が割と甲高く車内に響き、今回の"京王ライナー"初利用での乗車でも、わたしの直前にドアがあり、やはりその空間からジョイント音などの外の音が盛大に響いてきていたのが、わたしはかなり気になった。
つまり「安っぽい」というのは、このようなことで、例えば8000系や7000系は、ドアは一寸の隙間なく閉まっていて、ここから外の音が入り込んでくることはほとんどないので、そういう点では彼らの系列の方が静かとも言える。
"座席指定特急"としては残念な点だと思う。
上記・「ドアに隙間があることで外からの音が漏れてくる」に関連して、"京王ライナー"は、100km/hを超えてくると微振動を感じるようになり、外の走行風による空気の衝撃波的振動(ドロドロ...という低音)が激増して、わたしは少し怖さを感じた。特急型列車はたいてい車内は密閉されているので、速度を出しても快適さは保たれているのが普通であるが、まぁ、京王線はどちらかといえば通勤利用路線で、そういう快適性のことは考慮されていない設計で5000系が誕生したのだろうから、それをこの列車に求めるのは酷で筋違いか。
5000系のサスペンションは、柔らかめで確かに乗り心地はそれなり良好だけれど、もう少し柔らかくても良かった。ただ横揺れはもっと抑えてもいい。
一方で京王線は線路の状態があまり良くない箇所がいくつかあり、そこを高速で走っていくときに揺れが大きくなることがある。縦揺れはともかく、横揺れは他系列より盛大に揺さぶられることがあって、要するに5000系のサスペンションで線路の状態による揺れを吸収しきれずに大きな横揺れが起こってしまうのである、座席指定特急を走らせるなら、乗り心地確保のため、そういう揺れを起こさないように予め線路を整備しておくべきではなかっただろうか。そして、その問題は今もそのままにされている。
これは5000系などの"座席指定特急"に限らず、7000系などの他系列の列車を走らせるにも同じことが言えて、線路の状態の影響による大きな揺れは、満員電車のようにあのぎゅうぎゅうに詰められて立たされている乗客にとってはとても辛いものでありそれだけで大きなストレスを与えるのである。だから、こういうところにコストをかけて、電車を大きく揺らさないように線路の整備をもっと徹底してほしいと、この日の乗車で改めて思った。
総じて京王線は線路の状態があまりよろしくなく、"京王ライナー"としての5000系の走りは、期待したほどではなかったのが少々残念でした。
ところで、"京王ライナー"すなわち5000系の座席については、それそのものの座り心地は上等とまでは言わないにしても、確かに良かった。
京王線は特急でも全行程で1時間も乗ることはないので、この座席のクオリティで十分と言えるだろう。わたしが降りる分倍河原までは、それなりにくつろぐことができた、この点は本当に良かった。
てなわけで、京王線の"京王ライナー"に初めて乗ってみたわけだが、別段何の感動もなくまぁこんなものかという感じ。この種別に充当されている5000系の走りがもう少し上質であれば、もっと"座席指定特急"に相応しくなって、けっこう楽しめたのになと少々残念。
今後は、きっぷを買うだけですぐに乗って出発できる特急などのふつうの列車に対して、"京王ライナー"は出発時間まで待たなければならないこと、"座席指定券"を発券しなければならないこと、410円という追加料金は単に「座れる席を確保するだけ」しか利潤がなくわざわざ特に狙って"京王ライナー"を選ぶほどの魅力は感じない点など、その他いろいろなことを比較検討してみても、積極的に"京王ライナー"を利用することは、ちょっとないなと思った。
それでも今回の"京王ライナー7号"は「満席」だったことを考えると、京王線側としては客のニーズに十分答えていることになり、サービスとしては成立しているわけで、それは大変素晴らしいことだと思います。