塚田國之の独り言

信州の山奥に隠棲する自称・枯れ仙人の独白

子引き、孫引き、曾孫引き、玄孫引き・・・・

2014年01月10日 06時00分13秒 | 日記

娑婆を引退して、世の中を眺めると、科学技術の進歩が世界の構造を変えていく以外は、人類学的な分野では、人も歴史も同じことを繰り返しているに過ぎないと思うようになる。
世の中で語られていることや、マスコミで報道され、論じられているコメントなども、何十年も変わっていない。
もともと、赤子は親の言葉をまねしながら、言語を取得するのだから、ある人間が、得々と自分のオリジナルな見解であるとしての意見を述べてみても、過去をさかのぼれば、必ずネタはある。仕方ないのである。
雲を眺め、花鳥風月を愛でる生活になると、活字や映像に接する時間がどんどん減り、孫引き、曾孫引きの意見やニュースに洗脳されないようになり、世の中が良く見える。
不思議というか・・・皮肉というか・・(笑)。


奥信濃山麓庵は1面の雪です。

2013年12月28日 04時36分34秒 | 日記

昨日の朝、裏山に登ったら、目の前を猫が脱兎のごとく、跳躍して横切りました。
変だな?と思い、警戒。道の上の方から、複数のイノシシが鳴き争う声が・・
もう太陽が昇っているのに、平気で人里近くを歩き回るようになってきた。
そのうちに、仙人に向かって突進してくるかもしれん・・どうしよう。

日本の周辺がきな臭くなり、首相の靖国参拝が年末の話題をさらい(お屠蘇気分ですぐ忘れられるかもしれませんが)皆がカッカカッカと議論をする時代となりつつあるようです。
世界情勢や政治の話題って、なぜ、皆が熱くなるんでしょうね~。
俗世を離れたら、この理由が、初めて見えてきました・・・(苦笑)。

今日は、山片幡桃さんの「夢の代」でも、読み直しましょう。


都会より田舎

2013年12月15日 03時57分56秒 | 日記

日本の大学の多くが大都市にある関係で、大学生の多くは都市に住んでいます。

仙人が大学を卒業する頃は、源平合戦で敗北した平家にちなんでの「都落ち」という言葉が流行っており、大都市の企業に就職できない学生は「負け組」であり、「都落ち組」と揶揄されました。

現在でも、こんな言葉が生きているとは思いませんが、仙人は、そんなこと全く気にせずに、田舎に帰りました。
お陰で、奴隷を作業所に輸送する貨車としか、当時の仙人には考えられなかった通勤ラッシュ地獄も経験せずに、サラリーマン生活をスタートすることができました。

実際には、数年後には、地方からその会社の丸の内支店に転勤の発令があり、通勤ラッシュに揉まれる生活を数年はすることにはなるのですが、「田舎を選んだ」仙人の生活を後悔したことは一度もありません。

世界の歴史をみれば、都市は、田舎で食べられなくなった人間が流れてくる場所であって、都市が田舎より上位にあるという感覚は、ある時代の錯覚なのでしょう。

豊かさを実現してしまった社会では、本当に成功して豊かになった人々の多くは、都市には住まなくなります。

田舎で仕事を探すのは大変に見えるかもしれませんが、日本社会の中で、多くの人が田舎で生活している現実がある限り、田舎に仕事がない訳がないのです。
学生が目にする情報の発信地が都市に偏っているので、田舎の仕事情報が載っていないだけなのです。

こんな視点からの、仕事探しも、面白いかもしれませんよ。

 


お客様の顔が見えない仕事

2013年12月10日 03時39分53秒 | 日記

中小企業の厚生年金運用団体(組合)などの職員による使い込みや資金流用、資金運用企業との癒着、過剰接待問題などのニュースは日常茶飯事になってきました。

あの職場の「お客様」は、組合に加入する中小企業団体の従業員なのですが、実際には、名誉職的な意味で、団体企業の顔役的な社長さんが、理事や理事長になっているだけで、この職場で働く職員は、顧客意識ゼロのまま、好き勝手に行動できる余地が大きいといえます。

毎日、スーパーの店頭で、声を枯らして呼び込みをし、お客様のクレームに米搗きバッタのように、頭を下げ続ける場面が多い、小売り業の従業員さんから見たら、羨ましい限りの職場かもしれません。

社会的な意味では、スーパーの店頭で走り回っている従業員さんの方が立派なのでしょうが、職業は「人から見て立派に見える基準」で選んだら、一生後悔する可能性があります。

一部の公務員や団体職員さんなどもそうでしょうが、この事例でいえば、スーパーさんに店舗を貸している不動産会社さんが誰なのかを、買い物に来た客が意識することはありません。

このように「一般消費者である個人のお客から遠い職業」は、個人的には「オイシイ」仕事である可能性があります。

「消費者や個人顧客から遠い職場であるかないか」という基準も、職業選択の場合には、考えてみる価値のある物差かもしれません。


フローの仕事、ストックの仕事

2013年12月05日 05時29分55秒 | 日記

学生が就職先を探す場合、例えば、漠然と「金融関係」という分類に従って、仕事を探すことでしょう。実はこの分類は、仕事の中味でくくられた概念ではありません。

同じ金融関係でも、証券会社と銀行では、仕事の構造は全く、違います。

証券会社は「株売買を仲介する仕事」で、収益は、日々売買される株式の仲介手数料に依存しています。
今日の収入が明日も確保される保証は何もない環境で行われている仕事です。

銀行は、貸した資金からの受取金利が収入源になる産業です。
一度、貸した住宅ローンからは20~30年間、決まった金利が入ってきます。

実は、世の中に存在する職業には、日銭勘定(フロー)に依存する職業と、賃貸収入(ストック)に依存する職業の2種類があります。

フローの仕事は、今日の収入が、明日はゼロになる可能性がある中で、日々、走り回らないと、継続できない可能性があります。厳しい環境ですが、努力によっては、直ぐに、会社が大きくなる夢もあります。

ストックの賃貸収入に依存する仕事は急成長は期待できませんが、安定した落ち着いた人生を確保できる可能性が高いです。

販売業や飲食業は毎日の売上に一喜一憂する仕事です。
貸ビル業や貸倉庫業、銀行やリース業は、ストックを運用し、その賃貸料に依存している仕事です。

自分の人生を決める職業選択の場では、こんな、観点も必要かもしれません。