田口頼和の公式ブログ|陶芸日記

田口頼和の公式ブログは、私の陶芸活動や焼き物の魅力を紹介します。陶芸の素晴らしさが、たくさんの方に伝われば嬉しいです。

粘土の基本!陶芸の粘土の種類を解説します

2024年02月20日 | 陶芸日記
おはようございます。
田口頼和です。

陶芸の粘土は、種類や特性によって使い分けが必要です。それぞれの種類の粘土を知り、どのような作品に向いているかを理解することで、より効率的かつ良質な作品を作り出すことができます。以下に、主な陶芸の粘土の種類とその特性、使い分けのポイントを紹介します。



粘土の種類
・赤土
・白土
・黒土
・グロス土
・スリップ

粘土の特性

赤土:熟成すると非常に硬くなるため、削ることが困難。吸水性が高く、乾燥が早いため、割れやすい。焼成すると、茶色から赤褐色になる。

白土:吸水性が低く、柔らかいため、割れにくい。細かい質感があり、彫刻などの精密な作品に向いている。焼成すると、白色からクリーム色になる。

黒土:吸水性が低く、熟成すると硬くなるため、削ることが困難。高温で焼成すると、非常に硬くなるため、磁器などの作品に向いている。

グロス土:高温で焼成すると、非常に光沢がある。絵付けに向いており、色がよく出る。

スリップ:液状の粘土で、模様や模型作りに向いている。高温で焼成すると、固まるため、陶器の装飾に使用される。

陶芸講師
田口頼和

【釉薬特集】陶芸・焼物の釉薬の種類を解説!

2024年01月16日 | 陶芸日記
陶芸講師の田口頼和です。

今月は釉薬特集です!陶芸とは、粘土を形作り、焼成して器や芸術作品を作り出す技術です。釉薬とは、陶器の表面に塗布する薬剤で、素焼きした陶器の表面に滑らかで光沢のある表面をつくり出したり、装飾効果を加えるために用いられます。釉薬には様々な種類がありますが、以下では代表的な釉薬の種類について説明します。



透明釉
透明釉は、陶器の表面に塗布されると光沢のある、透明な仕上がりになります。透明釉を用いることで、陶器の素材や色合いを活かすことができます。

白釉
白釉は、白い仕上がりを目的として用いられます。素焼きした陶器に塗布することで、美しい白い光沢をつけることができます。

青磁釉
青磁釉は、青い光沢をつけることができる釉薬です。元々は中国の陶器で用いられたものですが、日本でも多く使われるようになりました。

赤釉
赤釉は、赤い色合いをつけるための釉薬です。素焼きした陶器に塗布することで、赤い光沢が生まれます。

緑釉
緑釉は、緑色の光沢をつけることができる釉薬です。独特な質感を持つ釉薬で、茶器や花器などに用いられます。

灰釉
灰釉は、灰色の光沢をつけることができる釉薬です。繊細な陶器に使用されることが多く、北欧などで広く使われています。

今回は基本的な釉薬を紹介しました。あなたもお気に入りの釉薬を見つけてくださいね!

陶芸講師
田口頼和

備前焼が大好き!日本人に愛される陶器です

2024年01月12日 | 陶芸日記
陶芸講師の田口頼和です。

最近、備前焼についての問い合わせが増えてきました。

備前焼は、日本の代表的な陶磁器の一つであり、その風格ある美しさや独特の味わいが多くの人々に愛されています。以下に、備前焼の魅力を紹介します。

備前焼の独特な風合い
備前焼は、その焼成時の独特の気泡や、鉄分が含まれた土が焼けることで生まれる変色など、自然な風合いが魅力的です。また、酸化や還元焼成の過程で、釉薬が流れることで、独特な模様が生まれることもあります。これらの特徴は、備前焼が美術品や食器など多様な分野で愛される要因となっています。

備前焼の歴史と伝統
備前焼は、京都や奈良の古寺の建築材料としても用いられており、歴史的な価値が高いことでも知られています。また、茶道の発展に貢献した千利休が愛用したことでも有名で、茶道具としても広く用いられています。備前焼は、日本の陶磁器の中でも最も古い歴史を持ち、豊かな伝統を継承しています。



備前焼の実用性
備前焼は、その頑丈で耐久性のある性質から、食器や茶器などの実用品としても愛されています。また、日本の季節や文化を表現する模様やデザインが施された器など、多彩な種類があり、どのようなシーンでも活躍してくれます。

備前焼の多様な作品
備前焼には、鉢や茶碗、花入れ、花器、香炉、花立てなど多くの種類の作品があります。また、現代的なデザイン性が高く、和洋折衷なデザインのものや、モダンなデザインのものなどもあり、多くの人々に愛されています。

以上のように、備前焼は、その独特な風合いや歴史と伝統、実用性や多様な作品の魅力から、多くの人々に愛されています。

陶芸家
田口頼和

2月24日に田口頼和の陶芸講座を開催致します

2024年01月08日 | 陶芸日記
2月24日の京焼スクールの連絡:田口頼和&屋敷泰裕



あけましておめでとうございます!
田口頼和(たぐちよりかず)の陶芸ブログです。
2月の陶芸教室の急募です。

■ 講座情報
開催予定/2月24日 15時から19時(25分前より受付致します)
料金/22000円
募集対象/19歳から44歳まで(外国人のみ)
今回の陶器/京焼・清水焼
地域/埼玉県神川町
募集上限/14席(あと10席)

■ 陶芸教室
田口頼和(田口工房)
屋敷泰裕(クレオ)

■ 陶芸講義について
2月24日の講師協力は、屋敷泰裕先生となります。募集上限は14席です。なお、空席は10席となりました。当日の講座金額は、一人22000円をいただきます。開催日程ですが、2月24日の15時から19時です。募集対象は19歳から44歳まで(外国人のみ)です!田口が京焼・清水焼、釉薬掛け、お名前入れ、成形の基本を指導します。

■ 今回の実習
→ 釉薬掛け
→ ヤスリで削る
→ スポンジで水拭き
→ 乾燥作業
→ タタラづくり

■ 田口頼和のオフィシャルブログでお問い合わせも受付中!
ぜひ、陶芸を体験してください。要望などありましたら、田口のオフィシャルブログ宛にメッセージでお問い合わせください。



■ メイン講師
陶芸家 田口頼和
団体名/田口工房
住所/埼玉県上尾市
年齢/満34歳
私の好物/魚肉ソーセージ
最近のブーム/書道

■ 講師補助
陶芸家 屋敷泰裕
団体名/クレオ
住所/埼玉県神川町
年齢/30代
私の好物/あんみつ
最近観戦したスポーツ/モーターサイクル

陶芸の作品制作過程を紹介します

2023年12月19日 | 陶芸日記
こんにちは、田口頼和です。

陶芸は、手仕事で陶器を作り上げる美術工芸の一種であり、古代から現代まで愛され続けている芸術分野の一つです。本記事では、陶芸の作品制作過程について紹介していきます。



粘土の準備
陶芸作品を作るためには、まず適切な粘土を用意する必要があります。粘土は、土や石灰石、砂、石英などの天然素材から作られ、種類によって柔らかさや粘り気が異なります。粘土を選ぶ際には、作品の大きさや形状、焼成方法に合わせて適切な種類を選ぶことが重要です。

形作り
粘土を準備したら、次に作品の形を作ります。形作りには、手捻りや手こね、轆轤と呼ばれる専用の器具を使用する方法があります。手捻りや手こねは、粘土を手でこねて形を作る方法で、素材の質感や風合いが残ります。一方、轆轤は、電気や足踏みで回転する円盤に粘土を置いて、回転しながら形を整えていく方法です。轆轤を使うことで、均等な形や滑らかな曲線を作ることができます。

乾燥
形作りが終わったら、作品を乾燥させます。乾燥は、粘土中の水分を飛ばして、硬化させる作業です。作品の大きさや厚み、湿気の程度によって、乾燥にかかる時間は異なります。乾燥には、自然乾燥とオーブンでの乾燥があります。自然乾燥は、風通しの良い場所に置いて、数日から数週間かけて乾燥させます。オーブンでの乾燥は、特殊なオーブンに入れて高温で加熱する方法で、数時間から数日かけて乾燥させます。

刻印や装飾
乾燥が終わったら、作品に刻印や装飾を施すことができます。刻印は、作品に名前やシンボルを刻み込んで、作品の持ち主を示したり、製作者のサインを入れることができます。また、装飾には、色彩や模様、彫刻などを加えることができます。装飾によって、作品に個性や特徴を加えることができます。

焼成
最後に、作品を焼成します。焼成は、作品を高温で加熱して硬化させる工程です。焼成には、素焼きと釉薬焼きがあります。素焼きは、粘土を焼くことで硬化させる方法で、約600℃から900℃の低温で焼成します。釉薬焼きは、釉薬と呼ばれる液体を作品に塗ってから焼成する方法で、約1200℃から1300℃の高温で焼成します。釉薬焼きは、作品に光沢や色合いを与えることができ、また、素焼きよりも強度が高くなります。
以上が、陶芸の作品制作過程についての一般的な説明です。ただし、実際には作家によって異なる制作方法や技術があるため、これらの過程が厳密に同じであるとは限りません。しかし、一つの作品が完成するまでには、多くの手間や時間がかかります。その分、作品の完成感や魅力が増すとも言えます。

いつも、最後までご覧いただき、ありがとうございます。
次回のブログもお楽しみに!

陶芸講師
田口頼和