ブランコ・タコちゃん、読後の一杯。

ビール片手に綴る、読んだ本に思うことあれこれ。

『黄禍論と日本人』~欧米は何を嘲笑し、恐れたのか  飯倉 章著

2013-06-09 06:25:31 | 日記


最近『SADO TEMPEST』という映画を観た。

近未来のニッポンが、なぜか独裁国家になっていて、
危険思想と結びつく恐れがあるという理由で
ロックが禁止されている、という設定。

そんな独裁国家ニッポンの政治体制を批判した
日本人ロックシンガー『ジュントク』が佐渡島へ島流しにあう。
そして、吹きすさぶ雪嵐の中で、
謎の島の女が謡う能や和太鼓に出会う。

監督・脚本は、10年ほど前だったか、『いちばん美しい夏』で
何本か映画賞を取ったジョン・ウィリアムズ。
あれは、透明感のある叙情的な名作だったなあ。
ジョンはイギリス人なんだけど、ありふれた日本の山村の美しさを
ぼくは、このガイジンさんに気づかせてもらいました。



さて、『SADO TEMPEST』と標題の本書がいったいどう結びつくのか、
というと、実はほとんど結びつかないのだけれど、
この映画を見終わって、なぜか
民族それぞれが持つ
固有の体臭の抜きがたさを感じたのだ。



俗に、韓国人はキムチの臭いがするとか、
日本人は味噌・醤油の臭いがするとか言うが、
この映画からは、欧米人のチーズの臭いが立ち上ってくるのを
感じたのだ。
モチーフである能や和太鼓という味噌・醤油の臭いと、
監督・脚本ジョン・ウィリアムズという
チーズの臭いが混ざりあって鼻についてしまった。

誰だって自分固有の体臭には慣れ親しんでしまっていて、
ふだんは意識しないけれど、
異文化と接すると、否応なく自分の体臭と相手の体臭を
嗅ぎわけて比べてしまう。
そうやって、ガマンして受け入れたり、遠ざけたりする。

ぼくが言いたいのは、もちろんぼく自身がだけど
人間ていうのは偏見の固まりで、自分が一番かわいくて、
だからこそ、他人とどう折りあっていくのか、が大事だ
ということだ。
そのとき忘れちゃいけないのは、
自分にもふだんは気づかない体臭があって、それは自分以外の人には
必ずしも心地よいものではないかもしれない
という心配りではないだろうか。(エラそうに)

人種的・性的偏見とか、差別とか、
あってはならないことだけれど、
生まれながらに何千年も背負ってきたDNAは
そう簡単にぬぐい去ることはできない。
という前提で、
繰り返すが、だからこそ(ガマンして)
折りあっていくか、が大事だと思うのだ。(エラそうに)

話は『SADO TEMPEST』からはるか何千光年も
離れてしまったが、
標題の本書『黄禍論と日本人』を読んで、
欧米列強が、台頭する明治以降の近代日本に対して
偏見に満ちた彼らの目と鼻で、
過敏なまでに日本人の体臭を嗅ぎわけていたことを
痛感した。その残された臭いを自らの鼻先にぶらさげたまま、
ぼくは小汚い映画館の木戸をくぐり『SADO TEMPEST』を観たのだった。

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1 コメント

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Unknown (マタイ24)
2013-06-09 08:21:38
ファティマ第三の預言とノアの大洪水について。
ブログを見てもらえるとうれしいです。
http://xtw.me/XFTfzUU


第二次大戦前にヨーロッパでオーロラが見られたように、
アメリカでオーロラが見られました。
ダニエル書を合算し、
未来に起こることを書き記しました。
エルサレムを基準にしています。


2018年 5月14日(月) 新世界
2018年 3月30日(金) ノアの大洪水

この期間に第三次世界大戦が起きています。

2014年 9月17日(水) 荒らすべき憎むべきものが
聖なる場所に立って神だと宣言する

2014年 9月10日(水) メシア断たれる

この期間に世界恐慌が起きています。

2013年 7月3日(水)メシヤなるひとりの君(天皇陛下)
御国の福音が宣べ伝えられる

2013年 5月15日(水) エルサレムを建て直せという命令が・・・


天におられるわれらの父とキリスト、
死者復活と永遠のいのちを確信させるものです。

全てあらかじめ記されているものです。
これを、福音を信じる全ての方、
救いを待ち望む全ての方に述べ伝えてください。
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