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治験コーディネーターという仕事

2021-09-03 05:04:19 | 治験
新薬を開発する際には、実際に患者さんに薬を投与してその効果や安全性を確認する臨床試験が行われますが、これを治験といいます。
治験は薬を開発する製薬会社が医療機関に依頼し、法律に基づいて治験を実施します。
治験の際には、製薬会社、医療機関と実際に治験を受ける被験者との間で調整が必要であり、それを担うのが治験コーディネーターという職種です。

治験コーディネーターの主な職場は医療機関になり、直接治験事務局に雇われる場合と治験施設支援機関に所属して医療機関へ派遣されるケースの2つのパターンがあります。
治験コーディネーターの具体的な仕事は、治験準備の段階では治験実施計画書を読み、資料の作成や議事の進行などを行い、スタートアップミーティングを補助します。
また、製薬会社から搬入される検査機器の管理も大切な仕事です。
さらに、治験の実施に際しては、被験者の募集や治験の説明文書と同意書の作成をはじめ、被験者のスケジュール管理と対応、症例報告書の作成、有害事象への対応などを行います。
そして、治験が終了すると、治験終了報告書を作成するのが一連の流れになります。

このような業務を手掛ける治験コーディネーターは、資格は必要ありませんが、医療福祉系の資格を持っている人は優遇されるようです。
2018年の日本治験施設支援機関の調査によると、治験コーディネーターのうち看護師の資格を持つ人は、臨床検査技師に次いで2番めに多く、全体の3割に近かったそうです。
そのため、『新薬開発を知ろう~看護師の視点から~』というサイトでも触れられていますが、看護師が転職を考える際には有利な職業といえます。