せかいの皆さんこんにちは。うなぎ食った?そして杉浦日向子よ安らかに眠れ。
というわけで、01年の秋も深まった頃から、タイトル未定の脚本の執筆作業が始まりました。詳しい説明ははしょるけど、他の仕事の合間に少しずつ執筆し、監督と伊藤プロデューサーと打ち合わせ(と称して美味いもの食ってただけ?)を繰り返しつつ、年が明けて02年の春頃までに何度か改稿を続けました。この時点で、はる子(中村麻美)と慎之介(KEE)を中心とした、映画のポイントとなる部分はほぼ出来上がっていた気がします。店長(長塚圭史)と中本(田辺誠一)は、完成品とはまだ全然別人でした。
『せかいのおわり』がところどころコメディ・タッチなのは、特に「そうしよう」という意図があったわけでもなく、始めから自然にそうなっていました。個人的な話になってしまうけど、それが僕の基本的なものの書き方のようです。そしてそのこととは別に、風間志織という人の「人間」や「世の中」のとらえ方にもそぐうものであったと思います。
それから、今回脚本レベルでちょっと挑戦してみたことの一つは、登場人物に、どうでもいいようなよくないような、話の本筋に関係ないようなあるようなことを、やたらタラタラ喋らせる。そしてそれがこっち側の自己満足に陥らず、お客さんにとって「面白い」ものに出来るかどうか、ということでした。それがうまくいってるかどうかは、皆さん是非劇場でお確かめ下さい。
タイトル未定の間、僕は監督や伊藤Pに送る原稿のタイトルを“世界の終わり企画”としていました。先に書いた通り、「世界の終わり」が作品のキーワードだからです。そしてある打ち合わせのおり、風間監督が「タイトル、これでいいんじゃないの?けど、平仮名で」と呟き、こういうタイトルになりました。このような他愛ないちっぽけなお話に、このようなスケールでかくて(平仮名なので)頭悪そうなタイトルは、実に相応しい、と思ってます。
何回かの打ち合わせの中で、『20世紀少年』(ちょうど、“2000年・血の大みそか”の頃でメチャメチャ盛り上がってた。…昔の話でしょ。)等と共に話題にしたことで覚えているのは、川上弘美の書いた『世界の終わりのサザエさん』というエッセイです。このエッセイにある、「世界の終わりにポツンと取り残されちゃって、寂しくて怖いけど、でもちょっとだけ悪くないような…」という気分は参考にさせて貰いました。で、ついでに書くけど世界の映画業界関係者達よ。川上弘美作品を映画化する場合、風間監督・及川脚本がかなりいい感じだと思うぞ。連絡を待っているぞ。ギャラもお手頃だと思うぞ。という売り込みで話を終えるのはどうかと思うけど、次回に続くぞ。
というわけで、01年の秋も深まった頃から、タイトル未定の脚本の執筆作業が始まりました。詳しい説明ははしょるけど、他の仕事の合間に少しずつ執筆し、監督と伊藤プロデューサーと打ち合わせ(と称して美味いもの食ってただけ?)を繰り返しつつ、年が明けて02年の春頃までに何度か改稿を続けました。この時点で、はる子(中村麻美)と慎之介(KEE)を中心とした、映画のポイントとなる部分はほぼ出来上がっていた気がします。店長(長塚圭史)と中本(田辺誠一)は、完成品とはまだ全然別人でした。
『せかいのおわり』がところどころコメディ・タッチなのは、特に「そうしよう」という意図があったわけでもなく、始めから自然にそうなっていました。個人的な話になってしまうけど、それが僕の基本的なものの書き方のようです。そしてそのこととは別に、風間志織という人の「人間」や「世の中」のとらえ方にもそぐうものであったと思います。
それから、今回脚本レベルでちょっと挑戦してみたことの一つは、登場人物に、どうでもいいようなよくないような、話の本筋に関係ないようなあるようなことを、やたらタラタラ喋らせる。そしてそれがこっち側の自己満足に陥らず、お客さんにとって「面白い」ものに出来るかどうか、ということでした。それがうまくいってるかどうかは、皆さん是非劇場でお確かめ下さい。
タイトル未定の間、僕は監督や伊藤Pに送る原稿のタイトルを“世界の終わり企画”としていました。先に書いた通り、「世界の終わり」が作品のキーワードだからです。そしてある打ち合わせのおり、風間監督が「タイトル、これでいいんじゃないの?けど、平仮名で」と呟き、こういうタイトルになりました。このような他愛ないちっぽけなお話に、このようなスケールでかくて(平仮名なので)頭悪そうなタイトルは、実に相応しい、と思ってます。
何回かの打ち合わせの中で、『20世紀少年』(ちょうど、“2000年・血の大みそか”の頃でメチャメチャ盛り上がってた。…昔の話でしょ。)等と共に話題にしたことで覚えているのは、川上弘美の書いた『世界の終わりのサザエさん』というエッセイです。このエッセイにある、「世界の終わりにポツンと取り残されちゃって、寂しくて怖いけど、でもちょっとだけ悪くないような…」という気分は参考にさせて貰いました。で、ついでに書くけど世界の映画業界関係者達よ。川上弘美作品を映画化する場合、風間監督・及川脚本がかなりいい感じだと思うぞ。連絡を待っているぞ。ギャラもお手頃だと思うぞ。という売り込みで話を終えるのはどうかと思うけど、次回に続くぞ。