一家から灯りが消え、人々が静まり返った夜中の1時。
俺は愛車のエンジンを付けた。
静寂に包まれた故郷を背に、ミッドナイトハイウェイ。
真夜中の旅が始まった。
行き先は、ガンダーラ。
ついに探し当てた、スト界の理想郷。
その時ベンチ連れ出しした女を準即しに向かうためだ。
この半月あまり、やり取りの中で、やる事を確定させた。
むしろ、確定していなければあの限界集落にアポりに行く事はない。
久々に乗った、ハイウェイ。
真夜中のハイウェイを、ひたすらすっ飛ばす。
とても気持ちが良い。
日中なら2時間かかる場所を、僅か30分で通り過ぎる。
ぐんぐんと遠ざかる、俺の故郷。
それと引き換えに、視界1面に広がる新しい景色。
退屈な日常がハイスピードで「非日常」に変わっていくようで、とても気分が良い。
やはり人間は、旅に出ないといけない。
いつまでも同じ場所に居ては駄目だ。
常にまだ見ぬ景色を探し求めないといけないんだ。
そして辺りが海沿いに近づいてくる時、俺はハイウェイを降りた。
一般道を走り、真夜中の海沿いに車を停めた。
楽しかった、あの夏の海の景色はもうない。
あるのは秋の夜更けの肌寒く、薄暗い水平線だけだ。
しかし、それも風情ある。
海は、季節を通して様々な顔を覗かせてくれる。
シーズンオフの、真夜中の海も良いものだ。
ふと俺は、長渕剛の『海』が聴きたくなった。
スマホのyoutubeから、音楽を流す。
夜の海に俺の過去を沈めたら、明日からお前と2人で生きよう
今、この海に俺の坊主という過去を沈める。
そして明日から、ゲット。お前と2人で生きていく。
遠征で番ゲした案件を、ハイウェイかっ飛ばして回収しに行く。
こんな事は初めてする。
無駄な旅も、悪くない。
損得だけでは図れない、この『無駄』が、人生を潤してくれるんだぜ?
暁の夜明け前、ガンダーラに到着。
すれ違う車のナンバー全てが、俺が異国に来た事を認識させる。
すき屋で腹ごしらえをした後、昼過ぎのアポまで満喫で仮眠を取る。
「14:00からアポだ。とりあえず12:00くらいまで寝れるな」
10:00まで、寝付けず。
完全個室のそこは、寝るには申し分なかったが、些細な環境の変化でも寝付けないこの繊細さをどうにかしてほしい。
満喫のシャワー室で、髪をセットし、温玉うどんを掻き入れて、さぁアポへ。
実は、朝から連絡が来ていない。
いや、確かな温度を感じていた。
来る確率は、極めて高い。
しかし、ヤリアポグダから俺が強引に説き伏せて確定アポにした形。
確かな食い付きはあるが、女は気分の生き物。
当日になって、決心が鈍ったか?
もし、アポドタになったら、この限界集落で再びストらないといけない。
完ソロ百戦錬磨のこの俺でも、気が進まないレベル。
ただただ、食い付きを信じるのみ。
「こないだ話したベンチで待ってるね」
そう連絡し、約束の10分前から待つ。
連絡は来ない。
連絡は来ないが、
当人が、来た。
再会。
安堵に胸を撫でおろす。
そして車に乗せて、ホテルへ。
室内にて。
「やっぱり、やらなきゃ、駄目?」
やはり、決心が鈍りかけていたようで。
ホテル負けは、確かに何度かある。
しかし、今日は状況が違う。
背負ってるものが違う。
カバンからはち切れんばかりの、覚悟を背負い込んで、ここまで来ている。
断固たる意志を見せ付けて、準即。
遠征番ゲ。無事回収。
アポが決まってここ一週間くらいの心の不安から、ようやく解き放たれた。
その後、勝利の夕焼け。
ゲトった後に見る、夕焼けはより輝いて見えた。
そして勝利飯。
これ旨かった。
普段俺は太麺が好きなのだが、濃厚スープに絡みつくこの細麺は、俺の舌を唸らせるには十分な存在感を放っていた。
スープが旨いのかね。
普段ほとんど飲まないのだが、珍しくほとんど飲んでしまった。
現地の雌を喰い、現地の旨い物を喰う。
遠征ストの醍醐味だ。
即日ではそれを達成出来なかったが、回収と言う形で、無事達成した。
地元での1ゲットとはまた違った、思い出深いゲットとなった。
俺の青春の1ページに、また1つ想い出が加わった。
「これで明日から、また頑張れる」
そう呟き俺は、再び日常へとハンドルを走らせた。
俺は愛車のエンジンを付けた。
静寂に包まれた故郷を背に、ミッドナイトハイウェイ。
真夜中の旅が始まった。
行き先は、ガンダーラ。
ついに探し当てた、スト界の理想郷。
その時ベンチ連れ出しした女を準即しに向かうためだ。
この半月あまり、やり取りの中で、やる事を確定させた。
むしろ、確定していなければあの限界集落にアポりに行く事はない。
久々に乗った、ハイウェイ。
真夜中のハイウェイを、ひたすらすっ飛ばす。
とても気持ちが良い。
日中なら2時間かかる場所を、僅か30分で通り過ぎる。
ぐんぐんと遠ざかる、俺の故郷。
それと引き換えに、視界1面に広がる新しい景色。
退屈な日常がハイスピードで「非日常」に変わっていくようで、とても気分が良い。
やはり人間は、旅に出ないといけない。
いつまでも同じ場所に居ては駄目だ。
常にまだ見ぬ景色を探し求めないといけないんだ。
そして辺りが海沿いに近づいてくる時、俺はハイウェイを降りた。
一般道を走り、真夜中の海沿いに車を停めた。
楽しかった、あの夏の海の景色はもうない。
あるのは秋の夜更けの肌寒く、薄暗い水平線だけだ。
しかし、それも風情ある。
海は、季節を通して様々な顔を覗かせてくれる。
シーズンオフの、真夜中の海も良いものだ。
ふと俺は、長渕剛の『海』が聴きたくなった。
スマホのyoutubeから、音楽を流す。
夜の海に俺の過去を沈めたら、明日からお前と2人で生きよう
今、この海に俺の坊主という過去を沈める。
そして明日から、ゲット。お前と2人で生きていく。
遠征で番ゲした案件を、ハイウェイかっ飛ばして回収しに行く。
こんな事は初めてする。
無駄な旅も、悪くない。
損得だけでは図れない、この『無駄』が、人生を潤してくれるんだぜ?
暁の夜明け前、ガンダーラに到着。
すれ違う車のナンバー全てが、俺が異国に来た事を認識させる。
すき屋で腹ごしらえをした後、昼過ぎのアポまで満喫で仮眠を取る。
「14:00からアポだ。とりあえず12:00くらいまで寝れるな」
10:00まで、寝付けず。
完全個室のそこは、寝るには申し分なかったが、些細な環境の変化でも寝付けないこの繊細さをどうにかしてほしい。
満喫のシャワー室で、髪をセットし、温玉うどんを掻き入れて、さぁアポへ。
実は、朝から連絡が来ていない。
いや、確かな温度を感じていた。
来る確率は、極めて高い。
しかし、ヤリアポグダから俺が強引に説き伏せて確定アポにした形。
確かな食い付きはあるが、女は気分の生き物。
当日になって、決心が鈍ったか?
もし、アポドタになったら、この限界集落で再びストらないといけない。
完ソロ百戦錬磨のこの俺でも、気が進まないレベル。
ただただ、食い付きを信じるのみ。
「こないだ話したベンチで待ってるね」
そう連絡し、約束の10分前から待つ。
連絡は来ない。
連絡は来ないが、
当人が、来た。
再会。
安堵に胸を撫でおろす。
そして車に乗せて、ホテルへ。
室内にて。
「やっぱり、やらなきゃ、駄目?」
やはり、決心が鈍りかけていたようで。
ホテル負けは、確かに何度かある。
しかし、今日は状況が違う。
背負ってるものが違う。
カバンからはち切れんばかりの、覚悟を背負い込んで、ここまで来ている。
断固たる意志を見せ付けて、準即。
遠征番ゲ。無事回収。
アポが決まってここ一週間くらいの心の不安から、ようやく解き放たれた。
その後、勝利の夕焼け。
ゲトった後に見る、夕焼けはより輝いて見えた。
そして勝利飯。
これ旨かった。
普段俺は太麺が好きなのだが、濃厚スープに絡みつくこの細麺は、俺の舌を唸らせるには十分な存在感を放っていた。
スープが旨いのかね。
普段ほとんど飲まないのだが、珍しくほとんど飲んでしまった。
現地の雌を喰い、現地の旨い物を喰う。
遠征ストの醍醐味だ。
即日ではそれを達成出来なかったが、回収と言う形で、無事達成した。
地元での1ゲットとはまた違った、思い出深いゲットとなった。
俺の青春の1ページに、また1つ想い出が加わった。
「これで明日から、また頑張れる」
そう呟き俺は、再び日常へとハンドルを走らせた。