明日また陽が昇るなら −カウンセラーもり あずさ(もるも)のブログ−

他人は自分の鏡

先日の記事(Official髭男dism「pretender」の歌詞分析)でも書いたのですが

 

私たちの生きている心理的世界において頻繁に登場する「防衛機制」。

 

そのうち、もっともよく言及される概念の一つが「投影」でして、

 

自分が相手に対して思っていることを、相手が自分に対して思っていることとして

 

捉えてしまう心の動きのことです。

 

よくある例が

 

「あの人って私のこと嫌っているんじゃ

無いかしら?」

 

そう思うときは、あなたがその人のことを嫌いです。

 

でも、誰だって「自分が人を嫌っている」って思うのは、

なんだか自分自身が悪い人のようで居心地が悪いので

 

「相手が自分を嫌っている」ということにしたがるんです。

 

この前も、友達からの相談ごとにこんな内容がありました。

 

「あの人はきっと私のことが好きな訳じゃ無い」

 

聞いた瞬間にこう思いました。

 

「あなたが彼のこと好きじゃ無いんだよ」

 

もうちょっと優しく言うと

 

「あなたは彼のことが好きかどうか

自信がないんだね」

 

・・・まぁでも、こんなことを言うと気分を害されるので黙っています。

 

すると、こう続きました。

 

「好きって言ってくれない」

 

聞いた瞬間にこう思いました。

 

「自分が彼のことを好きかどうか

わからないから、彼の側から

好かれている証拠が欲しいんだね」

 

・・・もちろん、こんなことを言うと気分を害されるので黙っています。(2回目)

 

そして、ついに彼女は彼に自分を好きかどうか尋ねたそうです。

 

そうすると「好きだ」と言う答えが返ってきたそうです。

 

この流れ、一見ハッピーに見えます。

 

・・・しかし、ここに心の罠がありまして。

 

証拠を一つ発見して安心するのもつかの間

 

今度は、その言葉が本当なのかどうかが不安になり

 

なんども証拠発見に向けた確認行為を繰り返してしまいます。

 

・・・そうするうちに、今度は彼の方が試されることに疲れてしまい

 

だんだん、彼女のことを好きかどうか分からなくなってしまいます。

 

なので、確認行為はやめておいたほうがいいと思ったのですが

 

・・・こんなことを言うと気分を害されるので黙っています。(3回目)

 

少し例が長くなりましたが、投影の法則はいろんなことに使えまして

 

「他者が自分のことをこう思っているんじゃないか?」と強く感じるときは

 

「そう思う私は相手のことをどう思っているんだろう?」と振り返るようにしています。

 

そうすると、大概その感情は、自分が自分に対して感じていることです。

 

私の場合は、テニスでよく感じます。

 

上手い人たちに囲まれて、私のことを「ボールが遅くて球威の弱い女性」って

思っているんじゃないか?ってビクビクするとき

 

それはすなわち、私が私自身のテニスをそう思っているときです。

 

この前も、ラリーをしている時に相手の男性があんまり真剣に打ち合って

いないように見えた時

 

「あぁ・・・、きっと私のボールがショボいから手を抜かれているんだ」

 

と思ってしまいました。

 

そう思っているのは、他ならぬ私自身です。

 

まさに「他人は自分の鏡」です。

 

そんな邪念がある時は、

 

ひたすら素振り練習をすることです。

 

「他人が自分をどう思うか考えるヒマがあったら、己の技を磨くことに集中せよ」です。

 

最後は昨晩の記事の続きみたいなオチになりましたが笑

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

明日も素敵な1日を。

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