日本の元首たる天皇陛下の血筋は神話の時代から歴史が紡がれていて、同様に日本国自体も歴史上おおよそ現在の日本列島のエリアにおいて大きく外国の侵略を受けたことがないのが現状です。
「外国の侵略を受けたことがない」という表現は実に曖昧ですが、世界中でこの表現が該当するエリアがどのくらいあるのかというとヨーロッパの一部とアジアだとタイと朝鮮半島・台湾島くらいなものではないでしょうか?
ヨーロッパ以外のほとんどのエリアは15世紀の大航海時代から始まり20世紀半ば日米戦争の終息まで白色人種の国によって植民地化されていましたし、そのヨーロッパですら狭い地域を互いに侵略したりされたりしていたので侵略されていないというのは少なかったりします。
「だからどうした」というのが、歴史をただの学校のお勉強=受験科目でしか捉えていない多くの日本人の本音だと思います。
歴史とはその国や民族の性質を大きく映す鏡です。
例えば、ユダヤ民族は聖地を追われ拠り所となる国土を長年持たなかったがために知恵を受け継ぐ文化があって現在でいうところのノーベル賞級の研究者の排出が多いですし、また金融にもいち早く手を出し大きな資産を築き上げています。
過酷な砂漠を生き抜いてきた中東の国々では民族を生きながらえさせるため厳しい戒律を持つイスラム教が発達しました。良くも悪くも意思決定を迅速に行うことが生死を分ける環境だったため集団の序列を厳しく定め上位者の決定には理不尽でも従わなければならない状態を作り、その一端として極度の男尊女卑などがうまれました。現代の日本や他の先進国の価値観では疎まれる価値観ではありますが、集団が強固に纏まっていないとならなかったのだから仕方が無いとも言えます。
そして、日本人の歴史的背景から見える民族性は
自分が所属する組織(国を含む)が瓦解することなく未来永劫右肩上がりを続けて発展しつづける。
です。
日本は歴史上、中長期で見て文化・経済が逆進した時期がないです。応仁の乱から始まる戦国時代も豊臣秀吉が平定した頃には世界史的に希有なくらいの大きな発展をしていたのが日本です。江戸時代にも教科書で学ぶような大飢饉もありましたが、それらもヨーロッパの同じ時期の豊作の年よりも餓死者が少なかったりと、日本は平和に発展を続けていたのです。それが、民族的にすり込まれているので日本人は民族が破綻をイメージしない・・・つまり、ほとんどの日本人には50年後100年後は発展していると何となく思い込みがあると言えるのです。
先日の2060年には国の借金が8000兆円を越えると言う予測などまさにそれで、外国ではもっと手前の年次での財政破綻への警鐘を鳴らすはずべき内容なのです。
数年前の数字ですが全世界の国のGDPを合わせて4000兆円くらいですからこの借金額はまったくもって荒唐無稽なものなのですが、それに気付きもせず暢気に報じそれで危機感を抱かない多くの国民、せいぜいが他人事のように増税すべきとか公務員の給料を減らすべきなどと言うくらいです。
国防論の日本が軍事力を放棄すれば平和になると思い込んでいるのはまさに日本が不滅という大前提に立っているから主張できる荒唐無稽な話ですし、原発即停止論も同様にそのために必要な前提をすっ飛ばして主張ができるのは日本の財政は破綻しない事が前提の話です。
これまではそれでも良かったのでしょうけど、日本はかつて無い危機に瀕しています。
日本の財政だけで見ると20年以上GDPが横ばいとか言えますが、世界のGDPは日本が横ばいの間もぐんぐん伸びているので、相対的には日本の割合が減っています。新興国の伸びが大きいので単純に比率で語る事はできませんが、他の先進国と比べても停滞していることは否めない状況です。
日本は食料自給率が30%程度に落ち込んでから増えていません。これまでは他の産業で稼いだお金で外国から買っていましたが、生産国の物価上昇や新興国の需要が増えていて同じものでも高くなっていてこのままでは先細りが見えてきます。
軍事的にも中国の脅威は無視できないものです。中国の侵略は現在進行形で進んでいて、最近ニュースで取り上げられている尖閣諸島についても、近年まで主張すらしていなかったのに盗れるとみたら難癖を付けてきているのは明々白々です。
ウイグルやチベットで中国共産党が何をしているのか見ていない日本人が多いのも不思議でなりません。
無根拠に国=日本や自分の属する組織が破綻しないと思い込むのを止めて、破綻の可能性を前提に考えてみて欲しいです。
・・・こんな事を考えているから病むんだよなぁ(´Д`)