STUDIO-SEAHORSE(同人・CD自主製作販売・作曲請負)

漫画家・小説家を目指すスタッフが投稿原稿を製本化!作品紹介と製作日記。

デーモンの館挿絵画像&お試し読み

2010年07月22日 10時08分05秒 | 漫画・CD製作販売
オリジナルBL小説
橘 つぐみのデーモンの館の挿絵(加賀見 今日子画)です。

スタジオシーホースより販売しているので
興味のある方は購入してください(^^)

お試し読み♪
実際は縦書きになってます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
デーモンの館 【三井君の場合】          橘 つぐみ 
 
場所は私立ほくりょう北菱学園高等部、実験準備室。

「失礼します」
かけ声と共に準備室のドアに軽いノック音。
「どうぞ」
 部屋の主であるまさき真咲 きょうや響也はコーヒー片手にドアへと目をやった。
ドアが開き、ノートの束を抱えて生徒が一人、部屋に入ってきた。
「3組のノート、全員提出です」
30人分のノートを真咲の机に置いて、少しウエーブのかかった髪の隙間から端正な顔立ちの少年の瞳はその部屋の主をちょっと睨んだ。
長いまつげが少年のガラス玉みたいな瞳を美しく縁取っている。
眉をいくら吊り上げてみても、その顔はこわもて強面には程遠い。
むしろ潤む瞳が髪の隙間から物憂げに、哀願するように見えた。

部屋の主は、黒ぶちの眼鏡をかけ、白衣がトレードマークの理科の教師。
彼が準備室を自分の部屋のように私物化して占有している事から、生徒達はこの理科準備室を『デーモンの館』と呼んでいた。
でもなぜ、『デーモン』と呼ばれているのか、多くの生徒はその理由を知らない。
知っているのは、部屋の主であるデーモンこと、真咲 響也の実態を知っている人間だけだ。

「ありがとう、三井君。今すぐにチェックしちゃうから待っててくれるかな?」
にこやかな笑みを浮かべ、ノートを開く真咲に向けられた三井の目は彼を睨んだままだ。
「先生、僕が日直の時に限ってノート提出させるのやめてもらえませんか?貴重な昼休み、いっつも僕だけ潰されてるんですけど・・」
 みつい三井 ひかる光は2年生。身長174cmで細身の彼は、色白で髪も瞳も色素が薄く、ぱっと見は外人のように見えた。
「いいじゃない、俺が三井君とここで話がしたいんだから・・その埋め合わせに俺のおごりでどこでも連れて行ってあげるよ?」
 全く悪びれる風も無い真咲に、三井の視線は更に鋭くなる。
「結構です。僕、昼休みは皆で野球やってるんですよね・・早くしてくださいよ」
校庭から聞こえてくるノックの音に、三井は苛立ちを隠せない。
「元気だよね、この暑い中野球なんて・・」
 季節は6月の梅雨真っ只中、温暖化の影響もあってか気温は28度。
 梅雨の合間に珍しく晴れたその日は、久々に野球ができる貴重な昼休みだった。
明日からはまた雲行きが怪しいらしい。
 いらつく三井の態度に、かえって真咲はうれしそうに相変わらずのんびりとした動作でノートをチェックしている。

「彼とはまだ続いてるの?」
 真咲はノートに目を向けたまま、一番聞きたかったらしい言葉を口にした。
「もちろん、続いてますよ」
三井は、即答。
彼、とは同じクラスのくろと黒戸 まもる護の事だ。
『続いているか』とは三井との交際が、である。
真咲がデーモンと言われるゆえん所以は、彼が在校生で気に入った生徒を見つけると、たとえ最初はその気の無い相手でも、最終的には『モノにして食ってしまう』から、らしい。
そして、理科準備室はそんな真咲と生徒が『やる』のに格好のスペースであったらしく、いつからか真咲はデーモンと呼ばれこの部屋はデーモンの館と呼ばれるに至ったらしい。
・・・らしい、というのは正式にその呼び名をつけた人物に聞いたわけではなく、三井が真咲の人間性と行動から推測したものだからであって、実際のところは分からないからだ。
でも、そんなところだろうと三井は踏んでいる。 
「彼氏に内緒で俺と付き合わない?」
 真咲のセリフに、三井はますます眉をきりり、と吊り上げる。
 「付き合いません!いいんですか?先生がそんな事言ってて・・」
 「彼氏、1年から人気あるよ。もしかしたら浮気してるかもよ?だから、おあいこでいいじゃない」
 「え・・・それ、本当ですか?」
三井の顔が、驚きに変わる。
 「ホント。黒戸君が廊下歩いてるだけで、騒いでる1年がいてさ。俺、仲良くなったから付き合ってる相手がいるらしいよって教えてあげたんだ。」
驚く三井を見て、真咲はうれしそうに続ける。
「もちろん男で、って言ったら喜んでたよ、じゃあ脈があるかもしれないって。カワイイ子でさ・・あ、三井君のほうがかわいいけどね?」
 途中から真咲の言葉は三井の耳に入っていなかった。
 護の奴、1年から人気あるんだ・・。
 つい考え込んだ隙に、真咲の手が腕をつかんでいた。
「腹いせに浮気するならいつでも相手になってあげるよ?」
 椅子から立ち上がって、耳元に顔を近付けて囁く真咲に、三井はつかまれていない方の手で待ったをかける。
「先生、セクハラで訴えますよ?僕はその気ありませんから!」
「浮気されてても?」
「黒戸は浮気なんてしませんよ!ひょっとして先生、わざとけしかけてるんじゃないんですか?」
 再び睨みつける三井に真咲は満面の笑み。
「やだなあ、俺はそんな事はしないよ。もし黒戸君が浮気したら面白いなあとは思ってるけど」
抱きついてくる真咲に三井は体をすくめる。
「ちょっと・・先生!殴りますよ!」
「うそうそ、そう言いながら三井君てば優しいからそんな事できないくせに」
全く、このセクハラ教師!心で叫びつつも一応先生だと言う頭があるから、やっぱり殴るわけにもいかず三井は真咲の胸を両手で突っぱねて抵抗するのが精一杯。
確信犯だからたちが悪いったら・・。
 そんな三井の額に自分の額を押し付けて、真咲はキスしようと唇を伸ばす。
真咲の方が腕も太いし、胸板も厚い。
 筋力の差は歴然だった。



(挿絵が入ってます)





「その気は無いってば!」
首をすくめて逃げる三井に、真咲はそれ以上しつこくする事は無く、ぱっと離れる。
 三井も、真咲が本当に嫌がる事はしない事を分かっているから、多少のことは大目に見ている部分がある。
「全く・・そうやって何人モノにしてきたんです?」
「誰でもいいみたいな言い方はやめて欲しいなあ、俺はいつでも本気なんだから・・」
三井はそんな真咲のつぶやきに視線をそらす。
 彼氏がいるって言ってもこれなんだから・・いないなんて言ったら猛烈なアタックをされるのに違いない。
「はい、ノートオッケーだよ」
真咲がノートの束をたたく。
 ノートを取ろうと伸ばす三井の手を、真咲はしっかり握り締めて
「浮気の相談なら遠慮いらないからね」
 つぶやく。
「浮気してたとしても先生には相談しませんから!」
三井は真咲の手を振り払ってノートを抱えると、理科準備室を後にした。
廊下を足早に歩きながら、深くため息。
まだあと1年半もあの人と付き合わなきゃいけないなんて・・。
日直のたびにセクハラ行為ではたまらない。しかも、だんだんやる事がエスカレートしてる気がするし・・。
このままだといつかキスくらいはされてしまうかもしれない。
三井はそんな思いを振り払うかのように廊下を駆け出す。
いや、そんな弱気になってちゃダメだ!そこは断固拒絶しないと!
まだ、野球には参加できそうだ。
教室にノートの束を置いて、その足でグラウンドへ向かう。
仲間の声が響くグラウンドを目の前に、下駄箱には数人の1年の姿があった。
その視線の先には仲間の野球をする姿がはっきり見て取れた。
 真咲先生の言っていた、『黒戸のファン』かもしれない。
 三井はその1年の顔をちらっと覗き込んでみた。
1年も、駆けて来た三井を見ている。
目が合って気まずかったからすぐに三井は目をそらした。
一瞬だったから、顔はよく分からないまま。
 靴を下駄箱から出してはいていたら1年の一人が声をかけてきた。

「あなたが、黒戸先輩と付き合っている人ですよね?」
 三井は声の主を見返す。
 視線の先には見覚えのある顔。

『サンタナ』だ!
~~~~~~~~~~~~

先生と生徒のミックスです。
イラストは先生です。
つぐみはこの真咲先生をシリーズで書いてます。

DIVE FOR YOUも真咲の私生活で
彼がノーマルだったのに初めてBL世界に入ってしまった物語(笑)
デーモンになるのはもっと後。

購入は楽天オークションで「橘 つぐみ」で検索してもらうか
(カード・振込み対応)

現金書留で、
本代550円+送料160円と、購入希望の本のタイトルを記入し

〒309-1701
茨城県笠間市小原4426-3
スタジオスーホースあて

で送ってください(^^)

真剣に襲撃する沖田の図

2010年07月20日 08時23分18秒 | 漫画・CD製作販売
こちらはマジに土方の寝込みを襲撃する
(しかも真剣で)
沖田の図。

やっぱりまともにやりあえるのはこの二人だけですね(笑)
どちらも負けず嫌いで、一筋縄ではいかないタイプ。

描いてて楽しいです♪

両者引き分けというか、心のうちにずっと
対抗意識が残ったまま続く・・・といった感じでしょうか。

土方は沖田の事を別段相手にしていないんですけど
降りかかる火の粉は払うタイプなので
結局は抗争になるという・・・。

丸くいさめるタイプではないという(笑)

で、とばっちりを受けているのが新八や藤堂です。
井上もいさめようとして巻き添えを食う形ですね。

近藤だけが高みの見物のポジションにいる・・。
これは、沖田にとって近藤が
とんでもない事を仕掛けてくる張本人でありながら
沖田にとっておいしい事も与えてくれる存在だから。

土方は近藤の命令には絶対服従なキャラになっているので
そこがまたギャグ要素に加わっています。

うちの近藤は、結構無茶振りします。
彼もお茶目なキャラですね、加賀見は個人的に
近藤が一番好きかもです(^^)

戦場では腹に響き渡るような咆哮を発していたと言う近藤さん・・。
想像の声だけで、好き!!(笑)

味方がその声を聞くと安心したと言う
新撰組の守護神のような近藤イメージがありますが・・
その反面、刀も持たずに出歩いてしまう
奔放なところがあったそうで・・。

永遠の少年的なイメージがありますね、
見た目はごついですけど(笑)

沖田はまさに少年、イメージです(笑)


やさぐれ沖田画像

2010年07月20日 08時17分39秒 | 漫画・CD製作販売
こちらは新撰組回顧録の壊れた沖田画像(笑)

年長組の心無い行動に怒った沖田が反撃に出ます。

沖田が皆が寝静まった後
寝ているところを襲撃したのは実際にあった話で、
その理由を加賀見が考えてお話にしています。

沖田はそういうお茶目なところがあったんですね~(笑)
そんな沖田像を実際の新撰組の逸話の中で見つけるたびに
私の沖田像は、こういうギャグ路線まっしぐらになって行きます・・。

もちろん、真面目なところもあるんですよ?(^^)
でもやっぱり土方VS沖田とか、
内ゲバになるのはギャグならでは。

この画像で打ちのめされているのは新八です。
今回一番かわいそうな扱いを受けています(笑)

デーモンの館:三井君の場合(お試し読み)

2010年07月18日 16時37分31秒 | 漫画・CD製作販売
橘つぐみのオリジナルBL小説の紹介です♪
お試し読み
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デーモンの館 【三井君の場合】          橘 つぐみ 
 
場所は私立ほくりょう北菱学園高等部、実験準備室。

「失礼します」
かけ声と共に準備室のドアに軽いノック音。
「どうぞ」
 部屋の主であるまさき真咲 きょうや響也はコーヒー片手にドアへと目をやった。
ドアが開き、ノートの束を抱えて生徒が一人、部屋に入ってきた。
「3組のノート、全員提出です」
30人分のノートを真咲の机に置いて、少しウエーブのかかった髪の隙間から端正な顔立ちの少年の瞳はその部屋の主をちょっと睨んだ。
長いまつげが少年のガラス玉みたいな瞳を美しく縁取っている。
眉をいくら吊り上げてみても、その顔はこわもて強面には程遠い。
むしろ潤む瞳が髪の隙間から物憂げに、哀願するように見えた。

部屋の主は、黒ぶちの眼鏡をかけ、白衣がトレードマークの理科の教師。
彼が準備室を自分の部屋のように私物化して占有している事から、生徒達はこの理科準備室を『デーモンの館』と呼んでいた。
でもなぜ、『デーモン』と呼ばれているのか、多くの生徒はその理由を知らない。
知っているのは、部屋の主であるデーモンこと、真咲 響也の実態を知っている人間だけだ。

「ありがとう、三井君。今すぐにチェックしちゃうから待っててくれるかな?」
にこやかな笑みを浮かべ、ノートを開く真咲に向けられた三井の目は彼を睨んだままだ。
「先生、僕が日直の時に限ってノート提出させるのやめてもらえませんか?貴重な昼休み、いっつも僕だけ潰されてるんですけど・・」
 みつい三井 ひかる光は2年生。身長174cmで細身の彼は、色白で髪も瞳も色素が薄く、ぱっと見は外人のように見えた。
「いいじゃない、俺が三井君とここで話がしたいんだから・・その埋め合わせに俺のおごりでどこでも連れて行ってあげるよ?」
 全く悪びれる風も無い真咲に、三井の視線は更に鋭くなる。
「結構です。僕、昼休みは皆で野球やってるんですよね・・早くしてくださいよ」
校庭から聞こえてくるノックの音に、三井は苛立ちを隠せない。
「元気だよね、この暑い中野球なんて・・」
 季節は6月の梅雨真っ只中、温暖化の影響もあってか気温は28度。
 梅雨の合間に珍しく晴れたその日は、久々に野球ができる貴重な昼休みだった。
明日からはまた雲行きが怪しいらしい。
 いらつく三井の態度に、かえって真咲はうれしそうに相変わらずのんびりとした動作でノートをチェックしている。

「彼とはまだ続いてるの?」
 真咲はノートに目を向けたまま、一番聞きたかったらしい言葉を口にした。
「もちろん、続いてますよ」
三井は、即答。
彼、とは同じクラスのくろと黒戸 まもる護の事だ。
『続いているか』とは三井との交際が、である。
真咲がデーモンと言われるゆえん所以は、彼が在校生で気に入った生徒を見つけると、たとえ最初はその気の無い相手でも、最終的には『モノにして食ってしまう』から、らしい。
そして、理科準備室はそんな真咲と生徒が『やる』のに格好のスペースであったらしく、いつからか真咲はデーモンと呼ばれこの部屋はデーモンの館と呼ばれるに至ったらしい。
・・・らしい、というのは正式にその呼び名をつけた人物に聞いたわけではなく、三井が真咲の人間性と行動から推測したものだからであって、実際のところは分からないからだ。
でも、そんなところだろうと三井は踏んでいる。 
「彼氏に内緒で俺と付き合わない?」
 真咲のセリフに、三井はますます眉をきりり、と吊り上げる。
 「付き合いません!いいんですか?先生がそんな事言ってて・・」
 「彼氏、1年から人気あるよ。もしかしたら浮気してるかもよ?だから、おあいこでいいじゃない」
 「え・・・それ、本当ですか?」
三井の顔が、驚きに変わる。
 「ホント。黒戸君が廊下歩いてるだけで、騒いでる1年がいてさ。俺、仲良くなったから付き合ってる相手がいるらしいよって教えてあげたんだ。」
驚く三井を見て、真咲はうれしそうに続ける。
「もちろん男で、って言ったら喜んでたよ、じゃあ脈があるかもしれないって。カワイイ子でさ・・あ、三井君のほうがかわいいけどね?」
 途中から真咲の言葉は三井の耳に入っていなかった。
 護の奴、1年から人気あるんだ・・。
 つい考え込んだ隙に、真咲の手が腕をつかんでいた。
「腹いせに浮気するならいつでも相手になってあげるよ?」
 椅子から立ち上がって、耳元に顔を近付けて囁く真咲に、三井はつかまれていない方の手で待ったをかける。
「先生、セクハラで訴えますよ?僕はその気ありませんから!」
「浮気されてても?」
「黒戸は浮気なんてしませんよ!ひょっとして先生、わざとけしかけてるんじゃないんですか?」
 再び睨みつける三井に真咲は満面の笑み。
「やだなあ、俺はそんな事はしないよ。もし黒戸君が浮気したら面白いなあとは思ってるけど」
抱きついてくる真咲に三井は体をすくめる。
「ちょっと・・先生!殴りますよ!」
「うそうそ、そう言いながら三井君てば優しいからそんな事できないくせに」
全く、このセクハラ教師!心で叫びつつも一応先生だと言う頭があるから、やっぱり殴るわけにもいかず三井は真咲の胸を両手で突っぱねて抵抗するのが精一杯。
確信犯だからたちが悪いったら・・。
 そんな三井の額に自分の額を押し付けて、真咲はキスしようと唇を伸ばす。
真咲の方が腕も太いし、胸板も厚い。
 筋力の差は歴然だった。



(挿絵が入ってます)





「その気は無いってば!」
首をすくめて逃げる三井に、真咲はそれ以上しつこくする事は無く、ぱっと離れる。
 三井も、真咲が本当に嫌がる事はしない事を分かっているから、多少のことは大目に見ている部分がある。
「全く・・そうやって何人モノにしてきたんです?」
「誰でもいいみたいな言い方はやめて欲しいなあ、俺はいつでも本気なんだから・・」
三井はそんな真咲のつぶやきに視線をそらす。
 彼氏がいるって言ってもこれなんだから・・いないなんて言ったら猛烈なアタックをされるのに違いない。
「はい、ノートオッケーだよ」
真咲がノートの束をたたく。
 ノートを取ろうと伸ばす三井の手を、真咲はしっかり握り締めて
「浮気の相談なら遠慮いらないからね」
 つぶやく。
「浮気してたとしても先生には相談しませんから!」
三井は真咲の手を振り払ってノートを抱えると、理科準備室を後にした。
廊下を足早に歩きながら、深くため息。
まだあと1年半もあの人と付き合わなきゃいけないなんて・・。
日直のたびにセクハラ行為ではたまらない。しかも、だんだんやる事がエスカレートしてる気がするし・・。
このままだといつかキスくらいはされてしまうかもしれない。
三井はそんな思いを振り払うかのように廊下を駆け出す。
いや、そんな弱気になってちゃダメだ!そこは断固拒絶しないと!
まだ、野球には参加できそうだ。
教室にノートの束を置いて、その足でグラウンドへ向かう。
仲間の声が響くグラウンドを目の前に、下駄箱には数人の1年の姿があった。
その視線の先には仲間の野球をする姿がはっきり見て取れた。
 真咲先生の言っていた、『黒戸のファン』かもしれない。
 三井はその1年の顔をちらっと覗き込んでみた。
1年も、駆けて来た三井を見ている。
目が合って気まずかったからすぐに三井は目をそらした。
一瞬だったから、顔はよく分からないまま。
 靴を下駄箱から出してはいていたら1年の一人が声をかけてきた。

「あなたが、黒戸先輩と付き合っている人ですよね?」
 三井は声の主を見返す。
 視線の先には見覚えのある顔。

『サンタナ』だ!
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スタジオシーホースにて発売している漫画・小説は
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茨城県笠間市小原4426-3
スタジオシーホース宛。

小説本2冊購入する際には送料が240円になります。
詳しくはコメントください♪

『デーモンの館:三井君の場合』お試し読み&挿絵

2010年07月18日 16時31分47秒 | 漫画・CD製作販売
こんにちは(^^)
橘つぐみです♪
スタジオシーホースにてオリジナルBL小説かいてます。

お試し読み載せていますので
続きを読みたいな~と思った方は
ぜひ購入してやってください♪
ここでしか手に入らない、つぐみんワールドへ、
ぜひおいでくださいませ(^。^)
~~~~~~~~~お試し読み~~~~~~~~

デーモンの館 【三井君の場合】          橘 つぐみ 
 
場所は私立ほくりょう北菱学園高等部、実験準備室。

「失礼します」
かけ声と共に準備室のドアに軽いノック音。
「どうぞ」
 部屋の主であるまさき真咲 きょうや響也はコーヒー片手にドアへと目をやった。
ドアが開き、ノートの束を抱えて生徒が一人、部屋に入ってきた。
「3組のノート、全員提出です」
30人分のノートを真咲の机に置いて、少しウエーブのかかった髪の隙間から端正な顔立ちの少年の瞳はその部屋の主をちょっと睨んだ。
長いまつげが少年のガラス玉みたいな瞳を美しく縁取っている。
眉をいくら吊り上げてみても、その顔はこわもて強面には程遠い。
むしろ潤む瞳が髪の隙間から物憂げに、哀願するように見えた。

部屋の主は、黒ぶちの眼鏡をかけ、白衣がトレードマークの理科の教師。
彼が準備室を自分の部屋のように私物化して占有している事から、生徒達はこの理科準備室を『デーモンの館』と呼んでいた。
でもなぜ、『デーモン』と呼ばれているのか、多くの生徒はその理由を知らない。
知っているのは、部屋の主であるデーモンこと、真咲 響也の実態を知っている人間だけだ。

「ありがとう、三井君。今すぐにチェックしちゃうから待っててくれるかな?」
にこやかな笑みを浮かべ、ノートを開く真咲に向けられた三井の目は彼を睨んだままだ。
「先生、僕が日直の時に限ってノート提出させるのやめてもらえませんか?貴重な昼休み、いっつも僕だけ潰されてるんですけど・・」
 みつい三井 ひかる光は2年生。身長174cmで細身の彼は、色白で髪も瞳も色素が薄く、ぱっと見は外人のように見えた。
「いいじゃない、俺が三井君とここで話がしたいんだから・・その埋め合わせに俺のおごりでどこでも連れて行ってあげるよ?」
 全く悪びれる風も無い真咲に、三井の視線は更に鋭くなる。
「結構です。僕、昼休みは皆で野球やってるんですよね・・早くしてくださいよ」
校庭から聞こえてくるノックの音に、三井は苛立ちを隠せない。
「元気だよね、この暑い中野球なんて・・」
 季節は6月の梅雨真っ只中、温暖化の影響もあってか気温は28度。
 梅雨の合間に珍しく晴れたその日は、久々に野球ができる貴重な昼休みだった。
明日からはまた雲行きが怪しいらしい。
 いらつく三井の態度に、かえって真咲はうれしそうに相変わらずのんびりとした動作でノートをチェックしている。

「彼とはまだ続いてるの?」
 真咲はノートに目を向けたまま、一番聞きたかったらしい言葉を口にした。
「もちろん、続いてますよ」
三井は、即答。
彼、とは同じクラスのくろと黒戸 まもる護の事だ。
『続いているか』とは三井との交際が、である。
真咲がデーモンと言われるゆえん所以は、彼が在校生で気に入った生徒を見つけると、たとえ最初はその気の無い相手でも、最終的には『モノにして食ってしまう』から、らしい。
そして、理科準備室はそんな真咲と生徒が『やる』のに格好のスペースであったらしく、いつからか真咲はデーモンと呼ばれこの部屋はデーモンの館と呼ばれるに至ったらしい。
・・・らしい、というのは正式にその呼び名をつけた人物に聞いたわけではなく、三井が真咲の人間性と行動から推測したものだからであって、実際のところは分からないからだ。
でも、そんなところだろうと三井は踏んでいる。 
「彼氏に内緒で俺と付き合わない?」
 真咲のセリフに、三井はますます眉をきりり、と吊り上げる。
 「付き合いません!いいんですか?先生がそんな事言ってて・・」
 「彼氏、1年から人気あるよ。もしかしたら浮気してるかもよ?だから、おあいこでいいじゃない」
 「え・・・それ、本当ですか?」
三井の顔が、驚きに変わる。
 「ホント。黒戸君が廊下歩いてるだけで、騒いでる1年がいてさ。俺、仲良くなったから付き合ってる相手がいるらしいよって教えてあげたんだ。」
驚く三井を見て、真咲はうれしそうに続ける。
「もちろん男で、って言ったら喜んでたよ、じゃあ脈があるかもしれないって。カワイイ子でさ・・あ、三井君のほうがかわいいけどね?」
 途中から真咲の言葉は三井の耳に入っていなかった。
 護の奴、1年から人気あるんだ・・。
 つい考え込んだ隙に、真咲の手が腕をつかんでいた。
「腹いせに浮気するならいつでも相手になってあげるよ?」
 椅子から立ち上がって、耳元に顔を近付けて囁く真咲に、三井はつかまれていない方の手で待ったをかける。
「先生、セクハラで訴えますよ?僕はその気ありませんから!」
「浮気されてても?」
「黒戸は浮気なんてしませんよ!ひょっとして先生、わざとけしかけてるんじゃないんですか?」
 再び睨みつける三井に真咲は満面の笑み。
「やだなあ、俺はそんな事はしないよ。もし黒戸君が浮気したら面白いなあとは思ってるけど」
抱きついてくる真咲に三井は体をすくめる。
「ちょっと・・先生!殴りますよ!」
「うそうそ、そう言いながら三井君てば優しいからそんな事できないくせに」
全く、このセクハラ教師!心で叫びつつも一応先生だと言う頭があるから、やっぱり殴るわけにもいかず三井は真咲の胸を両手で突っぱねて抵抗するのが精一杯。
確信犯だからたちが悪いったら・・。
 そんな三井の額に自分の額を押し付けて、真咲はキスしようと唇を伸ばす。
真咲の方が腕も太いし、胸板も厚い。
 筋力の差は歴然だった。



(挿絵が入ってます)





「その気は無いってば!」
首をすくめて逃げる三井に、真咲はそれ以上しつこくする事は無く、ぱっと離れる。
 三井も、真咲が本当に嫌がる事はしない事を分かっているから、多少のことは大目に見ている部分がある。
「全く・・そうやって何人モノにしてきたんです?」
「誰でもいいみたいな言い方はやめて欲しいなあ、俺はいつでも本気なんだから・・」
三井はそんな真咲のつぶやきに視線をそらす。
 彼氏がいるって言ってもこれなんだから・・いないなんて言ったら猛烈なアタックをされるのに違いない。
「はい、ノートオッケーだよ」
真咲がノートの束をたたく。
 ノートを取ろうと伸ばす三井の手を、真咲はしっかり握り締めて
「浮気の相談なら遠慮いらないからね」
 つぶやく。
「浮気してたとしても先生には相談しませんから!」
三井は真咲の手を振り払ってノートを抱えると、理科準備室を後にした。
廊下を足早に歩きながら、深くため息。
まだあと1年半もあの人と付き合わなきゃいけないなんて・・。
日直のたびにセクハラ行為ではたまらない。しかも、だんだんやる事がエスカレートしてる気がするし・・。
このままだといつかキスくらいはされてしまうかもしれない。
三井はそんな思いを振り払うかのように廊下を駆け出す。
いや、そんな弱気になってちゃダメだ!そこは断固拒絶しないと!
まだ、野球には参加できそうだ。
教室にノートの束を置いて、その足でグラウンドへ向かう。
仲間の声が響くグラウンドを目の前に、下駄箱には数人の1年の姿があった。
その視線の先には仲間の野球をする姿がはっきり見て取れた。
 真咲先生の言っていた、『黒戸のファン』かもしれない。
 三井はその1年の顔をちらっと覗き込んでみた。
1年も、駆けて来た三井を見ている。
目が合って気まずかったからすぐに三井は目をそらした。
一瞬だったから、顔はよく分からないまま。
 靴を下駄箱から出してはいていたら1年の一人が声をかけてきた。

「あなたが、黒戸先輩と付き合っている人ですよね?」
 三井は声の主を見返す。
 視線の先には見覚えのある顔。

『サンタナ』だ!
~~~~~~~~~~~~~~~~~

続きは本誌で!
挿絵は左がサンタナ君で、右が三井君です。
この挿絵はもっとずっと後の場面のものです。
加賀見ちゃんのかわいいイラストで、
楽しさ倍増♪

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購入希望の本の題名を書いて

〒309-1701
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に郵送してください(^。^)

お待ちしてます♪

DIVE FOR YOUお試し読み&挿絵画像

2010年07月18日 16時26分23秒 | 漫画・CD製作販売
こんにちは!橘 つぐみです(^^)
スタジオシーホースよりオリジナルBL小説発行してます♪

画像は加賀見今日子ちゃんの挿絵です♪
お試し読みしてますので、続きを読んでみたいな、
と思った方はぜひ購入してください♪(^。^)
~~~~~~~~~~~~お試し読み~~~~~~~^
『DIVE FOR YOU』                      橘 つぐみ

真咲さんとは、バーで知り合った。

彼女にフラれて、俺がやけ酒を飲んでいた時だ。
日ごろ酒なんて飲んだ事も無いのに、ウオッカを一気飲みした。
何杯目かで意識は無くなった。

彼女にフラれて、でもあきらめ切れなくて、
彼女のバイト先に行ったら・・・。

彼女が知らない男と仲良く腕を組んで歩いているのを目撃してしまった。

真咲さんが店に来た時には俺はすでにかなり酔っていたらしい。
真咲さんからの後日談だけど。


「翔君、これ、ちょっとつけてみてよ」
 
今日は日曜。
俺は真咲さんのマンションに、
遊びに来ていた。
 真咲さんはご機嫌な笑顔で、手に持っている物体を俺の首に装着する。



















「ちょっと、真咲さん・・・何これ・・?」
 俺は真咲さんが手にする、その黒い皮製のベルトを首に装着されながら軽い戦慄を覚えた。

「いいからいいから」
 語尾にはハートマーク。

真咲さんは首に装着したベルトから、鎖でつながっている二つのベルトを俺の手首にも装着するため有無を言わさず俺のシャツを脱がしその物体を巻きつけていく。

「これ、明らかに変な道具ですよね?ちょっと、真咲さん!」
 嫌がる俺にはお構いなしに、真咲さんはベルトを俺の両手に装着してご満悦。
「いいでしょ、ちょっとSMっぽくて」
 いや、これ、そのものだから!
 
その怪しい物体を外そうとする俺に、真咲さんはキス。
 カーペットに座っていた俺は速攻で床に押し倒される。
 
全く、ホント自己中なんだから!
 
頭の中で文句をつぶやきながら、口の中に侵入する真咲さんの舌に、息ができなくて顔を振る。
 両手で真咲さんを押し返そうとしたら、両腕は自分の首に鎖で拘束されていて手には全く力が入らなかった。
 
俺が抵抗できないのを見て、真咲さんはめちゃめちゃうれしそうに激しいキスをしたまま、俺の下半身に手を伸ばしてくる。

「ん・・!まはひはん・・!」

 必死に抵抗してみるも、あまり意味は無かった。
 真咲さんの指が、やわらかく股間をすべる。
 

ビデオを借りてきて、見ようとセットしていた所だった。
 俺がセットしている間に真咲さんは何やら自室に向かい、戻ったら手にこの妙な物体を持っていたというわけだ。
 

 俺達が出会った日、最初真咲さんはバーで店長にからんでいた俺を家に送ってくれようとしたらしい。

しかし・・・
『ちゃんと話を聞いてくれるまで帰らない!』
と、電信柱にセミのように張り付いて路上で大声で叫ぶ俺にたまりかねて、自分のマンションに連れ帰ったらしい。
 
その後、
彼女にふられて傷心だった俺は、シャワーへ向かおうとした真咲さんをその首に抱きついて引きとめ、真咲さんに熱烈なキスをして
『一人にしないで』
 とのたまい、ベッドで一緒に寝るよう強要したらしい。
 
真咲さんはそれまで普通の、ノーマル男性だったそうだ。
 もちろん、俺もごくごく普通の、ノーマル男子高校生だった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~

続きは本誌で!

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茨城県笠間市小原4426-3
スタジオシーホース宛。


DIVE FOR YOU挿絵&お試し読み

2010年07月18日 16時19分16秒 | 漫画・CD製作販売
こんにちは!
橘 つぐみです!
スタジオシーホースでBL小説かいてます(^^)
こちらは加賀見 今日子ちゃんの小説挿絵です。

お試し読み~♪公開です(^。^)↓
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
『DIVE FOR YOU』                      橘 つぐみ

真咲さんとは、バーで知り合った。

彼女にフラれて、俺がやけ酒を飲んでいた時だ。
日ごろ酒なんて飲んだ事も無いのに、ウオッカを一気飲みした。
何杯目かで意識は無くなった。

彼女にフラれて、でもあきらめ切れなくて、
彼女のバイト先に行ったら・・・。

彼女が知らない男と仲良く腕を組んで歩いているのを目撃してしまった。

真咲さんが店に来た時には俺はすでにかなり酔っていたらしい。
真咲さんからの後日談だけど。


「翔君、これ、ちょっとつけてみてよ」
 
今日は日曜。
俺は真咲さんのマンションに、
遊びに来ていた。
 真咲さんはご機嫌な笑顔で、手に持っている物体を俺の首に装着する。

(挿絵が入ります)

「ちょっと、真咲さん・・・何これ・・?」
 俺は真咲さんが手にする、その黒い皮製のベルトを首に装着されながら軽い戦慄を覚えた。

「いいからいいから」
 語尾にはハートマーク。

真咲さんは首に装着したベルトから、鎖でつながっている二つのベルトを俺の手首にも装着するため有無を言わさず俺のシャツを脱がしその物体を巻きつけていく。

「これ、明らかに変な道具ですよね?ちょっと、真咲さん!」
 嫌がる俺にはお構いなしに、真咲さんはベルトを俺の両手に装着してご満悦。
「いいでしょ、ちょっとSMっぽくて」
 いや、これ、そのものだから!
 
その怪しい物体を外そうとする俺に、真咲さんはキス。
 カーペットに座っていた俺は速攻で床に押し倒される。
 
全く、ホント自己中なんだから!
 
頭の中で文句をつぶやきながら、口の中に侵入する真咲さんの舌に、息ができなくて顔を振る。
 両手で真咲さんを押し返そうとしたら、両腕は自分の首に鎖で拘束されていて手には全く力が入らなかった。
 
俺が抵抗できないのを見て、真咲さんはめちゃめちゃうれしそうに激しいキスをしたまま、俺の下半身に手を伸ばしてくる。

「ん・・!まはひはん・・!」

 必死に抵抗してみるも、あまり意味は無かった。
 真咲さんの指が、やわらかく股間をすべる。
 

ビデオを借りてきて、見ようとセットしていた所だった。
 俺がセットしている間に真咲さんは何やら自室に向かい、戻ったら手にこの妙な物体を持っていたというわけだ。
 

 俺達が出会った日、最初真咲さんはバーで店長にからんでいた俺を家に送ってくれようとしたらしい。

しかし・・・
『ちゃんと話を聞いてくれるまで帰らない!』
と、電信柱にセミのように張り付いて路上で大声で叫ぶ俺にたまりかねて、自分のマンションに連れ帰ったらしい。
 
その後、
彼女にふられて傷心だった俺は、シャワーへ向かおうとした真咲さんをその首に抱きついて引きとめ、真咲さんに熱烈なキスをして
『一人にしないで』
 とのたまい、ベッドで一緒に寝るよう強要したらしい。
 
真咲さんはそれまで普通の、ノーマル男性だったそうだ。
 もちろん、俺もごくごく普通の、ノーマル男子高校生だった。

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続きは本誌で!(^^)

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