Starseed Goddess~ヒロインピンチを愛でるブログ~

セーラームーン・プリキュアを始めとしたヒロインのピンチシーンを題材にしたブログです。

【ネタバレあり】プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日 ~あらすじ編~【独自解説】

2021-02-17 12:00:00 | プリキュアシリーズ

この記事を読む前後でいいので自己紹介を読んでください!


 当初は2020年3月に上映予定だった映画「プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日」ですが、社会情勢の影響によって上映時期を7か月遅らせて、2020年10月31日にようやく上映となりました。

ぼくも7か月待ったうえでようやく観に行ったわけですが、この作品のあらすじに関して見たうえで分かったことを独自解説として紹介させていただきます。

 

(1)「繰り返される1日」の差分の変遷
作品の概要は古くから存在する「同じ日の繰り返し」を題材にしているのですが、この作品では明日を取り戻すために奔走するのが話の骨子となります。

しかし、話をじっくり見ていくと少しずつ差分が生じていくのが丁寧に描かれています。劇中での出来事から挙げてみますと

「97回目」=ヒープリ組一行とミラクルンとの出会い=ミラクルライトを貰うこと→
「98回目」=のどかの父親(たけし)が思い出せなかった映画のタイトルを言ったこと、メロンパンをミラクルンに渡したこと→
「99回目」=映画のタイトルを即答したこと、パンを焦がさずにたけしに渡したこと、のどかの母親(やすこ)が見せた絵ハガキから異変の元凶を特定出来たこと→異変の元凶=リフレインとの最終決戦へ
と着実に「繰り返される1日」の中から差分が積み上がっていったんです。

特にぼくがミラクルリープを従来のタイムリープものと違うと思ったのは当該人物の及ぼす影響が当該人物のみに限定されたものではなく、周囲の人物すらも巻き込んでいくことでした。
本来だったらミラクルライトを保有していたのどか・ちゆ・ひなたとヒーリングアニマル達だけタイムリープの影響から逃れているはずですが、少なくとも花寺家にはミラクルライトを得た時点からタイムリープの影響が及んでいなかったことが示唆されています。

(2)「繰り返される1日」があった回数の考察
ところで、作中では「繰り返される1日」が何回あったのか、ひなたの発言からはっきり分かるシーンがあります。
ひなたの発言が元でぼくはこの映画での顛末を紐解くきっかけになりました。

【ネタバレあり】とはっきり書いたので回数を言ってしまうと、「98回目らしい」(劇中における最初のリープ発生後の台詞より)とのこと。
ひなたの性格を考慮するとこの回数自体が正確ではない可能性もあり得ますが、言葉通りに受け取るとミラクルライトを得たおかげでそれまで96回もあった「繰り返される1日」に大きな差分が出来たことになります。

つまり「97回目」が映画冒頭のシーン、ヒーリングアニマル達とミラクルンの出会いだったんです。
ここから物語が始まるのですがまずはヒーリングアニマル達がミラクルライトのおかげで「繰り返される1日」から脱することに成功します。

次いでミラクルンを保護したヒープリ勢の3人もヒーリングアニマル達と同様に「繰り返される1日」から脱することに成功。
しかし、スタプリ勢やハグプリ勢との出会い・共闘は後述する本編の敵、リフレインの手で96回も繰り返されたってことになります。
スタプリ勢・ハグプリ勢は「繰り返される1日」が続いていた自覚を誰一人持っていなかった、ってのはタイムリープものならではの展開だと言えます。

(3)リフレインの背負った悲哀
今の小学生世代は大体が土日は通学しないのが当たり前かと思いますが、ぼくの世代では土曜日も半ドンと言って午前中だけ通学して午後からは休日、って登校形態がありました。

それはさておき、「99回目」の「繰り返される1日」でやすこの見せた絵ハガキから小学校の場所を特定しのどかが先行して廃校内に不法侵入、次いで事前に回り道してちゆがハグプリ勢を説得、ひなたがスタプリ勢を説得することで3チームの集結を促していざ最終決戦へ。

そこで語られたリフレインの真実。
これまた【ネタバレあり】のため遠慮なく言ってしまいますが、リフレインの正体とはやすこがかつて通っていて、今は廃校になってしまった小学校の旧校舎の時計に宿っていた精霊です。

リフレインとプリキュア達のやりとりを観たとき、ぼくはふとリフレイン役の平田広明さんが出演するワンピースのある台詞を思い出しました。
「人は いつ死ぬと思う・・・?

心臓を銃(ピストル)で撃ち抜かれた時・・・・・・違う 不治の病に犯された時・・・・・・違う 猛毒キノコのスープを飲んだ時・・・・・・違う!!!

・・・人に 忘れられた時さ・・・!!!」

そう、リフレイン=小学校の精霊が最も恐れていたのは小学校が取り壊され、人に忘れられることでありそのことを悲しみ恐れて「永遠に明日が来ない世界」をもたらすことを望んだんです。
そしてリフレインとして具現化し、人知れず「永遠に明日が来ない世界」を下したのです。

確かに「永遠に明日が来ない世界」になれば小学校は取り壊されずに済むし、小学校があったことも人々から忘れられずに済む。
しかし、これでは一歩たりとも前進なんか出来ませんし、ましてややり直したいと思ってもやり直せない状況になったりもするかもしれません。

現にすべてが解決した後でやすこを始めとした卒業生有志によって小学校の取り壊しを止めてもらい、別の施設として再利用できないか、をすこやか市に打診してみるって話が出たのを見てあのまま「永遠に明日が来ない世界」だったら取り壊しを止めてもらうことすら話が進まなかったと思うんです。

決着の付け方も後のヒープリ本編にあったような「認められないものははっきり認められないと意思表示する」とは違った、相手の事情を悟って解決策を提示する・明確な意思表示によって相手を救い出すというものでした。
今回の項目では言及しませんがスーパーキュアグレースの変身バンクや戦闘シーンはプリキュア絵師の第一人者、板岡錦さんが監修しているので是非映画を観に行った方も観に行けなかった方もDVDやBlu-Rayを買って楽しんでください!

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする