個人旅行

過去の旅行記、趣味全般、その他関心のあること全て。

昭和前期蒐書家リストの魅力 その4

2020-01-08 14:11:33 | 日記

長田幹彦(1887~1964)の文壇での地位は限りなく低い。

大正期の流行作家との位置づけで、知っている人といってもせいぜい「祇園小唄」「島の娘」の作詞者という認識。

お茶屋に流連(いつづけ)て「遊蕩文学」ばかり書いていた上、戦後は江戸川乱歩と一緒に「降霊会」を主宰していたのではキワモノ扱いは避けられないか。

死んでも叙勲の対象にはならなかった。

ところで私は彼の孫を多分知っている。

昭和20年代、明大前のアパートに住んでいたころ、隣の部屋が長田さんだ。

親子3人暮らしで、父親が歯科医でしかも婿養子。

一人息子は私より一つ下。一緒にママゴトをした記憶がある。

それはともかく、幹彦のまともな伝記がないのは理解不能だ。

医事新報の昔の記事やスバル復刻版など、ネタには事欠かない。

彼のオヤジは北里柴三郎の昔の医者仲間だし、彼自身はNHKが放送開始したとき、放送作家のマネゴトまでやっていたのだから、今風に言えばマルチ人間。

まともに研究する価値は十分ある。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿