Sota Ishino's Blog 石野創太のブログ

About "Science of Life"
『生命の科学』について

月の大気(1)

2015年10月21日 12時02分47秒 | 太陽系
天文学者のパトリック・ムーアは、その著『Survey of the Moon』(月の概観)の中で、彼自身が1939年に、大火口シカルドの内部が白いもやで一面におおわれてしまったのを見たと述べている。同書はさらに続けて、E. E. バーナードが1892年に、北のへりに近い、光条のある明るい火口、ターレスを観測していたとき、ターレスの周囲の地形はこのうえなくあざやかに、明らかに見えたのに、ターレスだけが青白く輝くもやで満たされたのを見た、と述べている。同書はまた、1902年に、フランスの天文学者シャルボンニューが、小さいが、まぎれもない白い雲がアペニン山脈地方の、テアテトスの近くに発生したのを見た、と述べている。これらは月に大気があることの証拠であると思われる。