横隔膜雑録 (横隔膜のたわごと改め)

我思う、故に我あり。
ことばを愛おしみ、己をかたらう。
北海道からのささやかな自己主張。

宗主国、という過去の遺産

2017年09月24日 | gooにコメント
【北朝鮮情勢】中国の対北輸出25%増 1〜8月に石油関連拡大、制裁骨抜き
朝鮮戦争の際は「義勇軍」を動員して、米国を跳ね返した中国と北朝鮮。
2千年以上の歴史を持つ両国の関係は、主従関係だったはず。

朝鮮から朝貢を受け、中国が独立国としてのお墨付きを与える。
それだけ中国が力を持っていたといえる。

中国は、今やGDP世界2位の地位に上り詰めた。
僕がこのブログを書き始めた頃は「世界3位」だったのだから、隔世の感がある。

国際的には地位を上げた中国だが、国内問題は決して順風ではないのだろう。
今も海外に目を向けさせ、国民感情を当局から反らす仕掛けをしている。

もちろん、日本も例外ではない。
いつだって国境周辺は難しい状況だ。

だから、せめて北朝鮮とは穏便な関係でいたいのだろう。
何しろ地続きだ。何かあれば戦闘状況になりかねない。

「宗主国」だから、保護してやらねばならない。
「朝貢」かどうかはさておいて、貿易の相手としては確実な相手だ。

とはいえ、この「宗主国」の意向に逆らうような行為をするのが、今の北朝鮮。
この小国も、若い領袖の権威維持のために、ギリギリの政治運営がなされている。
外に目を向けさせるしか、方法がない。

「権威」で地位を保つ。
民主主義をうたいながら、民意の反映されない政治形態だから、どうにもならない。
ソ連以降の社会主義国がたどった、不幸な20世紀の遺産である。

「権威」は内部には存在しない。
外部に向かって「英雄」を生み出さねば、「権威」は生まれない。
これは紀元前以前からの歴史が物語る事実である。

今の日本は、いびつな「民意」により成り立つが、
まだ「選挙」が機能しているからよかろう。
もっとも、危険な要素に満ちてはいるが。

さて、そんなわけで中国の「制裁」は、きわめてグレーゾーンだとのこと。
残念だが、「やはりそうか」と思わざるを得ない。

まさか北朝鮮が中国にミサイルを向けるなど、ありえないことだが、
リスク回避を慎重に行う中国ならば、これは当然のことなのだろう。

米国が吠えるのは必然であった。
しかし、暴走は「圧力」だけでは食い止められない。

子供と同じ。
一方でしかりつける「父親」役がおり、言い分を受け止める「母親」役が必要。
これがいびつになると、子供の健全な育ちが阻害される、というのが心理学の定説。
(だから「役」があることが大事で、両親でなくてもよい、ということにもなる)

とは言ってもね、ダダ漏れも困りますな。
ますますエスカレートする米国と北朝鮮の応酬に、
周辺国はどう関わるのか。

一国民ながら、心細い思いを持つ。
既に北海道上空を2回、飛んでますから。
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