リノベーションやら何やらで、読了が今になった。40年も前の小説である。ひとりの陶芸家が焼いた壺が10年経って、ひょんな事から本人の目の前に現れる。その間の人の様子が普通過ぎて、面白かった。呪われた壺で、持ち主を不幸にするならまだ分かる。ワタシが小説家なら、持ち主の生気を吸い取り、いつまでも美しさを保つ壺、なんて考える。人生は不可思議なものーいつどの様に変わるか、分からないものである。少し俯瞰で見てみると、そうなる様に決められていたかの様にも思えたりする。