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スカッtoうお〜きんぐ

ジャンケン小僧

額坂の階段を上がり、


切り通しの坂を抜けた先の


一軒の館。




館の主は、今日も1人、仕事に精を出す。
彼の名は、岸辺露伴。
職場、漫画家。
『ピンクダークの少年』(劇内漫画)
彼の描く漫画は、
多くの読者の心を掴んで離さない。
『岸辺露伴は動かない』は、
『ジョジョの奇妙な冒険』の
スピンオフ作品です。
主役は、高橋一生さん。
めちゃ似合ってます。

劇場版、
『岸辺露伴、ルーヴルへ行く』が、
2023年5月26日 公開予定です。

ちなみに、
この館(葉山 加地邸)、宿泊出来ます。
一泊363,000〜。∑(゚Д゚)
スイート並みの値段ですが、
どうでしょう、
同じ空気を吸って
露伴先生の気分に浸れると思えば、
お手頃価格なのでは?

脚本は、小林靖子さん。
平成仮面ライダー、スーパー戦隊などの
特撮もの。
『進撃の巨人』、
本家『ジョジョの奇妙な冒険』を
手掛ける有名な方です。

《ジャンケン小僧》は、
本家JOJOに出てくるキャラですが、
若干、設定が違います。
この作品に〈スタンド使い〉は、
出てきません。
露伴は、特殊な能力を
〈ギフト〉と呼んでいます。
神が、悪戯にヒトに与えた能力として
扱われています。

露伴の能力〈ギフト〉:
ヘブンズドア』(天国への扉)
人間は、生まれてからの記憶を、
体に刻み込んでいる。
相手の顔を本と化し、
本人すら忘れている記憶を、
まるでページをめくるかのように
読み取る事ができる能力。

この作品、
神vs露伴の構図が多い気がします。
vsは、ちょっと、言い過ぎですね。
神の気まぐれや悪戯に、
露伴が、〈ギフト〉を駆使して回避する、
いわゆる、
『触らぬ神に祟りなし』
というやつです。

では、長々と説明するより
小林氏によるセリフ回しの方が、
気持ちいいので、
以下は、セリフを中心に
《ジャンケン小僧》を。

以下、ネタバレを大きく含みます。
ご注意下さい。



編集者〈泉京香〉は、
今日も露伴先生に叱られる。
『ピンクダーク』に出てくるキャラ、
〈ホットサマーマーサ〉の頭を
3つではなく、4つにした為であった。

『頭なんて、3つも4つも
 あまり変わらないじゃないですか?』
露伴
『君は、何も分かっていない。』
『3は、最もシンプル且つ最も安定した
 数字だ。
 古くから調和や強さを表す
 特別な数と考えられてきた。
 〈三種の神器〉
 〈三位一体〉など...』

そこへ、一人の少年の訪問。
少年
『露伴先生、何故ですか?』
『頭が、4つだなんて。
 ちっとも美しくありません。
 今からでも、3つに変えましょう。』

露伴、
同意見だが、余計なお世話だった。
『ご忠告ありがとう。
 参考にさせて頂くよ。』
バタン!
少年は、冷たく追い返された。


〈四つ辻〉
古来から、十字に交差する点は、
異界との境界線と考えられている。
そこにいる辻神の魔物は、
時々、人間に悪さする。

『3は、完璧なのに。
 岸辺露伴、許せん。
 3だ。
 3だ。
 3...グー、チョキ、パー...
 ...完璧だ。
 あっ!』
倒れる少年。
起き上がると、
少年の顔つきが、変わっていた...


露伴、打ち合わせの為、
タクシーを拾おうとする。
そこへ、あの少年が。
『露伴先生、ジャンケンしましょう。
 3つのシンプルな決まり手による
 この世で最も完璧な勝負です。』
無視する露伴。
タクシーが、やって来る。
『ヘイ、タッシー!』
『おい!お前、何割り込んでいるんだ。』
『寝ぼけてませんか?』
『このタクシーは、ボクが止めたんですよ。
 文句あります?
 それじゃあ、
 このタクシーに、どっちが乗るか、
 ジャンケンで決めましょう。』
露伴、〈ギフト〉によって勝つ。
まず、露伴1勝。


京香との打ち合わせで、
十番館にやって来た露伴。
席に座ろうとすると、
また、あの少年が。
『お前、何やってんだ、
 ここは、僕の席だ。』
『あなた、まだ座ってないじゃあ、
 ないですか。』
『何なんだ、お前は、さっきから。
 僕の邪魔ばかりして。』
『ジャンケンで決めましょうよ。』
『ジャンケン!』


『勝った。勝ったぞ。
 生まれて、このかた、
 これほど、ジャンケンに勝って
 嬉しい事はないね。
 さぁ、どきな小僧!』

『子供は、無垢で無邪気というが、
 僕は、そう思わないね。
 あいつらは、悪意のかたまりだ。
 そして、子どもだから
 許されると思っている。』
呆れる京香。
『センセって、そういう所、
 ホント頑固ですよね。』
露伴、2勝。



『この植物イラスト図鑑、
 仕事の資料になるな。
 7500円、手持ちあったかな。』
『すみませーん、この本下さ〜い。』
『待て、貴様!』
『ジャンケンで決める?』
『いいだろ。』
『ジャンケン!』
『グーだ!』

『ふざけてんじゃないぞ!
 二度と僕に付き纏うんじゃない!』
『勝ったぞ。
 ついに勝ったぞ。
 これで1勝2敗だ。』
『何なんだ、コイツ。』
露伴、2勝1敗。
直後、変調をきたす露伴。
右手が動かない。



『アイツ、僕と同じような〈ギフト〉が
 あるのか?』
『すごい!
 何だか綺麗で、素晴らしいチカラが
 ボクに流れ込んできてますよ。』
『この状況は、マズイ。』


『ヘブンズドア』
露伴、少年の記憶を読む。
【最強の敵、ホットサマーマーサが、
 ついに現れた!
 んっ、
 なんなんだ、これは?
 絶対におかしい。
 これは、本当に露伴先生が
 描いたキャラクターなのか?
 信じられない。

 丸が4つなんて美しくない。
 丸が3つなら、完璧なのに。
 
 これまで、尊敬していたが、
 もう、ダメだ。がっかりだ。
 岸辺露伴は、
 漫画を描く資格なんてない!】
ページをめくると、
漢数字の十。
『これは、四つ辻の印、
 ...辻神?』

さらに、ページをめくる。
【3、完璧な数字、3。
 グー、チョキ、パー。
 ボクは、岸辺露伴と
 ジャンケンが、したい。

 ジャンケンだ。
 ジャンケンで、露伴のやつを
 コテンパンにして、
 漫画を描けないようにしてやる!】

少年が、目を覚ました。
『バカな。ヘブンズドアを解除するとは。』
『あなたの能力の三分の一は、
 ボクのものです。
 もう、この手は使えませんよ。』
『もう、あなたは、漫画を描いては
 いけないんだ。

 ジャンケンだ。
 ジャンケンで勝つ。
 ジャンケンは、確率じゃあない。
 勝ちたいと思う心のチカラだ。

 ジャンケンで勝つという事は、
 心のチカラで勝つという事です。
 あなたの心を負かして、
 二度と漫画を描けないようにしてやる!』
『お前は、何を言っているんだ?』

『勝負は、3本先取です。
 先に3つ勝った方の勝ち。』
『お前、自分の状況が分かっているのか?
 お前は、もう1敗たりとも出来ないんだ。
 もし、次の勝負で負けたら、
 お前は、お終いなんだぞ。
 崖っぷちにいるのは、お前の方だ。』
『分かってます。
 それでもボクは、勝つ。
 勝って、あなたを乗り越えてみせる!
 さぁ、勝負だぁ、露伴!
 ジャンケン!』







結果、露伴〈グー〉VS少年〈パー〉...
『やったー、パーで押し切ったぞ。
 またもやボクは、
 あなたの心に勝ったんだ。』
これで、ついに2勝2敗。
どうなる?露伴。

この続きは、本編にて。

げっ、
Huluみたいな終わり方を
してしまった。
このパターン、
嫌いなのに...

しかし、最後の勝負は、
撮影が出来ない場所だったので、
紹介出来るのは、ここまでなんです。
ごめんなさい。

それにしても、
ただのジャンケンを
これ程までの劇的なストーリーに
書き上げるとは、
荒木飛呂彦先生、
『見事!』と言う他ありません。

追記)今回の記事は、
kazuo789さんの
『ロケ地ピルグリム』を参考にさせて
頂きました。
興味ある方は、そちらもご覧下さい。

次回のUPは、
2023.4.20頃を予定してます。
それでは、また。












 
 


























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