正月も近づいたので、散髪をして来た。もう大分以前から、安い料金の店を利用している。定年になった時、それまで通っていた理容店には、[定年になったので、こんな洒落たお店には、来られなくなった」氏A話してある。確かに店も綺麗だったし、腕も良かったのだが、何しろ料金が高かった。安い店の倍額以上だったのだ。
丁寧に時間を鰍ッて髪を切っても、顔を剃っても、2日も経てば、そんなに差はなくなる。収入が減れば、それなりの生活をしなければならない。[義理も人情」も捨てるのは、こちらも辛かったが、仕方がない。
一方、低料金の理容店は、客も多く、洗髪は、しても、しなくても良い。理容師達は、持ち場が決っているのか、髪を切る人、髭を当たる人、首筋を剃る人、髪を洗う人、仕上げを担当する人と、次々回ってきて、仕事をこなしていく。客は、動かないベルトコンベア-に乗っているようなものである。とにかく速い、速い。ものの20分もあれば、「一丁上がり」である。以前の理容店では、客がいても、ゆっくり仕上げていたので、イライラして、待ち時間を過ごしていたものである。
もう今では、以前の理容店は、客を待たせる事もないだろう。容姿に無頓着になった老人達は、殆んどが、こう言う店を利用している。考えて見ると、似たような事が、どんな店でも、起こっているのだ。巨大スーパーの進出で、小売業者たちは、壊滅的被害にあった。私の親戚にも、[酒店」[人形店」[自転車店」[零細町工場」などがあるが、例外なく、経営には苦しんでいる。購買者達は、安い方に飛び付くので、[義理も人情も」捨ててしまったのだ。
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