5月27日に神奈川県が「海水浴場等における新型コロナウイルス感染症の感染防止ガイドライン」を発表しました。
ガイドラインの内容は極めて厳しく、特に海水浴場の開設者が行うべき感染防止策として示した「砂浜に一定の間隔で目印の設置を行うなど、ソーシャルディスタンス人との間隔をできるだけ2m、最低1m空けること)を確保するための対策を必ず講じること。」は非現実的です。
5月15日には茅ケ崎市のサザンビーチちがさき海水浴場が開設中止を発表、その後、大磯海水浴場、平塚市の湘南ベルマーレひらつかビーチパーク海水浴場、藤沢市の片瀬東浜海水浴場、県内で一番開設に意欲的だった三浦海岸海水浴場も開設を中止しました。
この流れであれば当然、逗子市、鎌倉市、葉山町も海水浴場の設置を断念するでしょう。
しかし、逗子海水浴場が開設されなくて安心したと考えるのは間違いです。
6年前に施行された日本一厳しい海岸条例「完全で快適な逗子海水浴場の確保に関する条例」では浜での飲酒、バーベキュー、入れ墨の露出、音楽が禁止されていますが、あくまで逗子市が海水浴場を設置した場合です。
海水浴場期間中は市が雇った警備員や海岸監視員だけでなく海岸組合が協力してパトロールやごみ拾い、夜間の声掛けや地域清掃を積極的に協力してきたことで、治安を維持してきました。
逗子市が海水浴場を設置しないとなると海岸組合の協力が無くなり、管理者は普段通りの神奈川県のままで、私の経験上、県はパトロールなどせず、看板立てて終わり。苦情を言っても管理者の県は対処せず、逗子市が処理することになります。
海の家が無くても、夏になれば大勢の方が逗子海岸に来ます。
海水浴場を設置しないとなると、上記の条例は適用されず、例年のゴールデンウィークの砂浜の様に、バーベキューに飲酒、音楽かけ放題、ごみはめちゃくちゃ。遊泳区域を仕切れないので、子ども達が泳いでいるところにウインドやヨット、SUPが入ってくる事になります。
台風の接近で波が高くなり遊泳が危険な状態でも止める監視員もいないので、子どもが海に入り、波にさらわれる可能性も高まります。
本来であれば神奈川県がそういった事の対応策を考えるべきですが数年前の逗子海岸の風紀が乱れた時も何もしなかった事を考えると期待できません。
逗子市が今年の夏、逗子海水浴場の開設を中止するのであれば、「完全で快適な逗子海水浴場の確保に関する条例」と同様の浜での飲酒、バーベキュー、入れ墨の露出、音楽を禁止する新たな条例の制定が必要と考えます。
昨年の逗子海岸の様子