吹く風ネット

吹く風10

二年後ぼくは東京の空の下にいた。
とにかく彼女のことを忘れようと
ぼくは東京に救いをもとめたのだ。
だけど慣れない街並がまたしても
ぼくに彼女への思いをつのらせた。
その思いをなんとか処理しないと
上京した意味がなくなってしまう。

上京から数ヶ月後のある日のこと
この思いを客観視出来たら少しは
楽になるかもしれないと思いつき
日記を書いてみることにしたのだ。
その日その時の嘘いつわりのない
気持ちをノートに叩きつけていく、
これが大いに役立った。おかげで
ぼくは東京時代を明るい気持ちで
生きていくことが出来たのだった。

さて、その日記ノートのことだが
書始めは1978年9月24日で
その日の記事タイトルは『ぼくは
まだ死にそうじゃない─』だった。
ちなみにそのノートの最新記事の
日付は2022年11月26日で
タイトルは『吹く風10』。そう
44年前に書き始めた日記ノート
『吹く風』は今尚続いているのだ。

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