吹く風ネット

北国の少女

 以前やっていたブログの記事で、わりと検索が多かったのが、今日紹介する『北国の少女』です。かなり古い記事(2003年)です。一応このブログでも見ることは出来るのですが、埋もれてしまっているので、ちょっと引っ張り出してみました。
 内容はというと、ただの日記なのです。何で検索が多いのかがいまだにわかりません。訳詞なのかなあ?

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君が北国に行くのなら
風が強く吹きつのる国境の町に
一人の女性を訪ねてほしい
彼女はかつて、ぼくの恋人だった人なんだ

もし吹雪の中を行くのなら
夏の遠ざかった町で
彼女が寒い思いをしていないか
それを見てきてほしい

長い髪はそのままにしてあるんだろうか
今でも胸の辺りまで伸ばしているんだろうか
教えてほしい
ぼくの知っている彼女かどうか

ぼくのことを忘れないでいてくれているんだろうか
いつもぼくは彼女のことを祈っている
星もない闇夜の中で
照りつける日差しの中で

だから君が北国に行くのなら
風が強く吹きつのる国境の町に
一人の女性を訪ねてほしい
彼女はかつて、ぼくの恋人だった人なんだ

(ボブ・ディラン『北国の少女』)


 いつだったか、店内のBGMにいつもビートルズがかかっているのでもう飽きた、と書いたことがある。現在、それがどうなっているのかというと、ぼくが勝手にチャンネルをいじくって、毎日クラシカル・ロックがかかるようにした。まあ、これで、時折ビートルズはかかるものの、60~70年代の洋楽が中心にかかるようになった。
 レッド・ツェッペリン、ディープ・パープル、クリーム、イエス、ザ・バンド…、ぼくが小学校高学年から高校にかけて聞いていた音楽が、毎日ガンガン鳴っているのだ。おかげで、職場での精神状態は上々である。

 さて、そういう懐かしいアーティストの数ある曲の中で、ぼくが注目している一つの曲がある。それが上に書いたボブ・ディランの『北国の少女』である。一般にあまり知られてない曲なのだが、この曲の歌詞の一部がある有名なアーティストの、有名な曲に使われている。
「She once was a true love of mine」
 これを書いてピンとくる方は、かなりのS&G通だろう。そう、この歌詞はS&Gのあの名曲『スカボロ・フェアー』で使われているのだ。後にディランが、S&Gの『ボクサー』を歌っているくらいだから、そこに何らかの接点があるのだと思う。

 ところで、上の『北国の少女』は、ぼくが学生時代に訳したものである。当時は詩の勉強の意味で、よくビートルズやディランの訳詞をやっていたものだ。まあ、ビートルズのほうは訳詩集なんかが出ていたせいで、訳の参考にすることができた。ところが、ディランのほうは訳詩集もなく、頼りになるのがレコードの歌詞集だけだった。しかし、この歌詞集の訳だと、あまりに言葉が飛びすぎて大変わかりづらい。英語圏に住む人にも理解しづらいディランの詩を、むりやり日本語に訳しているのだから、とうてい理解出来ない。 結局、その訳詞を見た時点で、突飛な歌詞の訳は避けることにした。まあ、そういった詩は、ディランがレコーディングに間に合わすためにタクシーの中で走り書きしたものが多いらしいから、別に訳しても何の意味もなかったと言える。

 やはり、ディランの詩は初期のフォーク時代のほうが、意味も通じるし、日本語の詩として体裁が整えやすかったので、その時期のものが中心になった。しかし、そういった訳詞は、ほとんどが消失している。上の『北国の少女』も、探しまくってやっとノートの端っこに書いてあったものを見つけたしだいである。
 あと残っているものといえば、ディランものでは『くよくよするなよ』や『いつもの朝に』他数編だけだ。このへんも機会があったら、ここに書いてみたいと思っている。

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 しかし、『くよくよするなよ』のことも、『いつもの朝に』のことも、他数編のことも、その後の記事の中ではまったく触れてないんですね。きっと機会がなかったのだと思います。

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