吹く風ネット

筆不精

 手紙を書かなくなって久しい。20代くらいまでは頻繁に書いていたのだが、30歳を超えた頃からは、年賀状すら書かなくなった。
 理由は特にない。単に筆不精になっただけだ。

 こちらが出さないから、相手からも来ないのだが、それで何の問題はなかった。
 ただ、それゆえに困ったことが一つだけある。それは、東京時代に一番仲がよかった友だちの連絡先がわからなくなったことだ。

 彼とは筆不精になってからも、やりとりをやっていたのだが、ぼくが引っ越した時、転居通知を出し忘れていたのだ。それに気がついたのは、およそ一年後だった。
『最近、あいつから連絡がないな』などと思っていた時、『そういえば・・』となったわけだ。
 しかしその時は、『用がある時は、電話すればいいや』ですませていた。

 それから何年か後の正月、久しぶりに彼の声を聞こうかな、と電話したところ、
「おかけになった電話番号は現在使われておりません」というアナウンスが流れてきた。
 着信拒否の出来る時代ではなかった。ということは、相手も引っ越したということか。

 そういえば、東京にいた頃に彼は、
「最終的に実家に戻って家業を継ぐ」と言っていた。ということは実家だ。そこで彼の実家に連絡してみた。ところが、こちらも同じアナウンスなのだ。
 彼が実家に戻った後に、家族全員で他の場所に引っ越したのかもしれない。

 ということで30年近く、ぼくは彼と連絡を取ってない。彼の郷里に行って探せば何とかなるとは思うのだが、福岡から彼の郷里である会津まではけっこう遠い。『探偵!ナイトスクープ』にでも頼もうかな。

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