祀龜洞雑録 blog

栗橋散策(平成28年3月20日)

 以前から気になっていた埼玉県久喜市の八坂神社(久喜市栗橋北)に行ってきました.埼玉育ちのわたしですが,栗橋を歩くのは実は初めてでして―

 まず,栗橋駅を降りてすぐに気づいたのが,こちら.

 
 ▲静女之墳

 静女之墳とあります.うかつにもこれまでまったく知らなかったのですが,栗橋(埼玉県久喜市)は静御前の終焉の地なんだそうです(ただし諸説あり).そのむかし,このあたりは葛飾郡静村といったのだとか.

 さて.

 お次は利根川沿いの菜の花の絨毯を鑑賞.

 
 ▲利根川土手の菜の花

 これぞ春といった風景でしたよ.お見事.

 んで.

 いよいよ今日の目的の場所,八坂神社さんに到着.すると…おおっ!?

 さっそくおもしろいもの見っけ!!

 
 ▲八坂神社

 この神社さん,慶長年間の利根川洪水のときに「鯉魚」と「泥亀」に守られた神輿が流れてきたことから,この地に創建されたと伝わっています.そのため,狛犬ならぬ狛鯉とか,あちこちに亀の造形があったりとか,たいへんユニークな境内になっています.

 
 ▲狛犬ではなく鯉と亀!?

 
 ▲見事なカメの彫り物

 
 ▲石灯籠にもカメが!

 かつて村では,神社の祭礼が行われていた旧暦6月に,「かの二魚を食ふことを得ず」という食の禁忌まであったそうで,柳田国男がわざわざ著作の中でこのエピソードを披露しています.鯉魚と泥亀を食べてはいけないだなんて,おそらく日本でここだけの奇習だったのではないでしょうか.

 
 ▲鯉と亀の創建エピソード案内石碑

 ただし,現在では祭礼の期間だからこそ(ハレの日の食材として)コイを食べたりと,風習は変遷しているようです.「カメを食べない」というくだりなんかは,すっぽり欠落してしまっているようですし.

 ちなみに今回の訪問の目的は,食べてはいけないカメ(つまり逆に食べられる食材としてのカメ)であれば,「泥亀=スッャ刀vではないだろうかと確かめに行ったのでした.でも,境内のカメたちを見ると,すべてイシガメがモデルになっているようでした…

 う~む.どうだったんでしょうねぇ?

 ☆栗橋散策(平成28年3月20日)
  小岩 →[電車]→ 栗橋(駅) ~[徒歩]~ 静女之墳
  ~ 利根川土手 ~ 八坂神社 ~ 栗橋文化会館図書館
  ~ 宝治戸池 ~ 栗橋 → 小岩
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