ShifoWEB~RELAX~

もうひとつの25年ぶりの手紙 4

僕は「黒」(25年ぶりの手紙の方)わたし「ピンク(もうひとつのCD)」
「両方!」「つりはいらないよ」 とか。
正直信じられなかった。

いままででいろいろな所でやってきたライブの中で一番の売れ行きだった。
そして、サラリーマンの人や、女の子やカップルが、
「がんばって!ほんと頑張ってよ!」と握手してくれる。
まるで、選挙活動のように私は頭下げて、
「はい!頑張ります!これからも応援よろしくお願いします!!」と無我夢中で言っていた。

結局その中には娘さんを知っているような方はいなかった。
でも一番最後の列で私を待っててくれたカップルがいて、
その彼女が私に涙をためて話しかけてくれた。

「私は娘さんと同じような境遇で、本当の父親がどこにいるかわからないのですが、
今もどこか心の奥で気になっていました。だから今日の歌を聞いて、
自分のお父さんも同じように思ってくれているかな・・・。
と考えるとただただ泣けてきました。元気をもらいました。本当にありがとう。」
と言ってくれたのだった。

私は、今まで生きてきて、なに一つ出来たことなんてなかった。
でも自分が音楽を続けてきて良かった。今まで知らなかった人の心に、
何かを残せて、感謝されるなんて初めてのことで、
自分がこの世にいる存在を肯定してもらったような気がした。
そして私のようなものでも歌を歌っていいんだ。
と自信のなかった自分に力をもらえた瞬間だった。

東京を離れてからこの間、
クーペさんは現実から私を遠ざけるために電話はあえてかけてこなかった。
私も誰にもしていなかったけど、心に溜まったいろんな感情が湧き出てきて、
思わずクーペさんに電話してしまった。

そして今、ストリートしたよ。娘さんに会えなかったけど、
同じような境遇の子がいて、歌で救われたと言われたよ。と伝えた。



気分上々↑↑作曲のシンガーソングライターShifoの日常と活動をお届けしています。

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