セッション

Session 

Chapter 4

2008-05-05 17:23:27 | Weblog

連太郎はナオミと一緒にいた。
いや、一緒にいたというよりはむしろ、
押しかけていたという状態に近い。
連太郎はしきりにナオミを誘っていた。

腹の中に一物も二物も隠しているかのような、
曲者の雰囲気を匂わせることにかけては、
連太郎は天下一品なのだが、
女性の前では意外な甘さを醸し出す男だった。

ナオミは連太郎を無視しようと、
必死の防戦を試みていた。
なぜなら彼女は尊敬するマチ子から、
あの男には注意しなさい、と忠告されていたからだ。

ナオミ、もうすぐ14才。