フォトサロンせきのS スタッフブログ

大阪府箕面市のフォトスタジオのスタッフが日々思うことを綴ってみました。

79歳のギタリスト

2011年02月25日 | Weblog
「CDジャケット用写真を撮っていただけますか」と電話があった

さっそく翌日ギターをかかえて 奥様とともにお見えになった

老齢の紳士だ お聞きしてもいないのに ご自分から79歳とおっしゃる

とてもそんなお歳にはみえない 皺がすくないからだろうか

お肌もつやつやとしていて元気はつらつ といった感じ

ギターもクラシックギターだそうだ

やはりやりたいことがあって CDをだすという夢をかなえる事が 若さを保つ秘訣な

のだろう

撮影に入るにあたって 演奏しているところをスナップするのが一番いいだろう

ということになって 演奏がはじまる

すばらしい音だ さすがCDをだすというだけのことはある

撮影はやさしい音色につつまれた中で1時間ちかくかかった

良い写真が撮れた

40歳台の上品なご婦人

2011年02月15日 | Weblog
6・7年前のことだったろうか

ヘアーを綺麗にセットしたご婦人が

「髪の毛がなくならないうちに綺麗な写真を撮っておこうと思って」

と言ってお見えになったことがあった

そのときふっと おかしなことを言われるな と思ったのだが

気をいれてステキなポートレートを撮ってさしあげたことを覚えている

が そんなことは とっくに忘れていた

つい先日 ひとりの紳士がそのときの写真をもって突然こられた

「実は 妻が亡くなって6年になるのですが このあいだ法事をしたときに

皆がこの写真を欲しいとゆうので 焼き増しをお願いできますか」

と言ってこられた

あーやっぱりそうだったか と私は思った

あの時ご婦人は「もうじき抗がん剤治療が始まるので 髪の毛が抜け落ちないうちに」

とおっしゃりたかったのだ

私も妻を乳癌で亡くしている

抗がん剤の副作用で体力がみるみるうちになくなってきて

弱弱しくなっていくさまを側で見ているのはとても苦しかったことを覚えている

ご主人は「フォトサロンせきのさんでこのような写真を残していただいて

妻はとても幸せものです ほんとに感謝しております」

と言って涙ぐまれたので こちらももらい泣きをしてしまいました

これからもお客さんに感謝されるポートレートを

撮っていきたいものだ